昨日千穐楽、今日稽古。
年の瀬でなくともこんなせわしないスケジュールを送っている私たちですが、12月は、29日までに全ての稽古を終えるのが普通でして、ということは今日を含めて3日間で仕上げなくてはなりません。この度は『切られお富』のみが30日に<舞台稽古>となっておりますが、私も師匠も、この演目には携わっておりませんから、本当の仕事納めまではあと2日。集中して働かなくては! です。
午後3時過ぎから『勧進帳』の<附総(つけそう)>。附立と総ざらいを合わせた稽古ですから、次の稽古はもう<舞台稽古>。出演者の方々が、すでに演技、段取りを心得ていらっしゃる狂言だからこそできることです。私もこれで3回目の<裃後見>です(10月のはじめに勤めさせて頂いたばかりですし)ので、手順はわかっておりますものの、初めて<歌舞伎座>の公演でさせて頂く。このことが、大変有難くもまたプレッシャーでございます。
稽古がはじまってすぐ、後見として控えながら、長唄囃子ご連中の演奏する「寄せの合方」を聞いておりますと、オーバーな物言いかもしれませんが、とても厳粛な、清々しい気持ちになりました。初春興行のお稽古と思うと余計そうなのかもしれませんが、この演目のもつ格調を崩さぬよう、心して勤める所存でございます。
続いては、稽古場を移して『松竹梅』の<附立>。王朝風俗の男女が揃って踊る『君が代松竹梅』とは異なり、『松の巻』『竹の巻』『梅の巻』の三部構成で見せるメドレー形式です。すでにチラシでも発表されているように、師匠は『松の巻』で在原業平(9月に『六歌仙』でも演じましたお役ですね)となり、成駒屋(橋之助)さん演じる、家来の駒王と2人で踊ります。
こちらでは紋付袴の<着付後見>となりますが、難しい作業はないぶん、どれだけ動きを削れるか、目立たぬようにできるかを、考えてまいりたいと思います。
『松竹梅』終了後は、これと同時進行で、もとの稽古場で始まっていた『祗園祭礼信仰記 金閣寺』の<附立>に合流。このお芝居で、師匠、そして私が登場するのは開幕から約40分後ですので、かちあうことも待たせることもなく出番をすませることができるというわけ。
師匠演じる狩野介直信を縛り上げて出てくる侍を、初めて演じさせて頂くのですが、師匠の演技に合わせて、手にした捕り縄を引っぱり、相手の動きを封じる芝居をしなくてはなりません。時代物ですので、リアルになりすぎず、といって形だけのものにならないようにするのが難しゅうございましたが、幸いなことに、今月の座組では、過去にこのお役をなすった方が、先輩後輩交えて何人もいらっしゃいましたので、皆様から色々とお話を聞くことができ、さらにはお稽古場での私の演技も見て頂くことができました。様々なアドバイス、注意点を頂きましたので、教わったことを守りながら、少しでも劇の雰囲気にあった演技ができるよう努力します。
明日は楽屋作り。先ほども申しましたように『勧進帳』は<初日通り舞台稽古>。バタバタしそうな予感ですが、できる限り落ち着いて取り組みます。
年の瀬でなくともこんなせわしないスケジュールを送っている私たちですが、12月は、29日までに全ての稽古を終えるのが普通でして、ということは今日を含めて3日間で仕上げなくてはなりません。この度は『切られお富』のみが30日に<舞台稽古>となっておりますが、私も師匠も、この演目には携わっておりませんから、本当の仕事納めまではあと2日。集中して働かなくては! です。
午後3時過ぎから『勧進帳』の<附総(つけそう)>。附立と総ざらいを合わせた稽古ですから、次の稽古はもう<舞台稽古>。出演者の方々が、すでに演技、段取りを心得ていらっしゃる狂言だからこそできることです。私もこれで3回目の<裃後見>です(10月のはじめに勤めさせて頂いたばかりですし)ので、手順はわかっておりますものの、初めて<歌舞伎座>の公演でさせて頂く。このことが、大変有難くもまたプレッシャーでございます。
稽古がはじまってすぐ、後見として控えながら、長唄囃子ご連中の演奏する「寄せの合方」を聞いておりますと、オーバーな物言いかもしれませんが、とても厳粛な、清々しい気持ちになりました。初春興行のお稽古と思うと余計そうなのかもしれませんが、この演目のもつ格調を崩さぬよう、心して勤める所存でございます。
続いては、稽古場を移して『松竹梅』の<附立>。王朝風俗の男女が揃って踊る『君が代松竹梅』とは異なり、『松の巻』『竹の巻』『梅の巻』の三部構成で見せるメドレー形式です。すでにチラシでも発表されているように、師匠は『松の巻』で在原業平(9月に『六歌仙』でも演じましたお役ですね)となり、成駒屋(橋之助)さん演じる、家来の駒王と2人で踊ります。
こちらでは紋付袴の<着付後見>となりますが、難しい作業はないぶん、どれだけ動きを削れるか、目立たぬようにできるかを、考えてまいりたいと思います。
『松竹梅』終了後は、これと同時進行で、もとの稽古場で始まっていた『祗園祭礼信仰記 金閣寺』の<附立>に合流。このお芝居で、師匠、そして私が登場するのは開幕から約40分後ですので、かちあうことも待たせることもなく出番をすませることができるというわけ。
師匠演じる狩野介直信を縛り上げて出てくる侍を、初めて演じさせて頂くのですが、師匠の演技に合わせて、手にした捕り縄を引っぱり、相手の動きを封じる芝居をしなくてはなりません。時代物ですので、リアルになりすぎず、といって形だけのものにならないようにするのが難しゅうございましたが、幸いなことに、今月の座組では、過去にこのお役をなすった方が、先輩後輩交えて何人もいらっしゃいましたので、皆様から色々とお話を聞くことができ、さらにはお稽古場での私の演技も見て頂くことができました。様々なアドバイス、注意点を頂きましたので、教わったことを守りながら、少しでも劇の雰囲気にあった演技ができるよう努力します。
明日は楽屋作り。先ほども申しましたように『勧進帳』は<初日通り舞台稽古>。バタバタしそうな予感ですが、できる限り落ち着いて取り組みます。