スーパーへ行きたいと云うルンバを乗せて車を走らせた。
私はそれ程離れていないCOOPへ行ってパンを買うだけの予定だったのに、ルンバが付いてきたのだ。
そして希望は遠くのスーパーを御指名というか命令。
相変わらず混雑している駐車場に何とか車を置いて店内へ向かうが、ルンバは入口に置いてあるカートも籠も手にすることなく入店した。
「お母さん、カートは要らないの?」と訊くと、後ろから付いてくるお父さんが気になって焦ったのだと言い訳する。
多分、何か別のことを考えていて忘れたのだと思うが、何でも私のせいにする。
何も言わず、欲しいものも口出しせず、ただ牛のように付いていくだけの私が悪いと云う。
私は無口な牛なのに圧迫感があるらしい。
ルンバは相変わらず店内をウロウロ。
商品の並ぶ棚の列を行ったり来たり。無駄な動きが多すぎる。
「買うものをメモしたら?」と云ったことがあるけれど、メモに書いた順番が
野菜、肉、果物、野菜、魚、総菜、野菜、菓子と無茶苦茶な並び方だったようで、結局スーパー内のウロウロ解決には至らなかった。
で、牛を従えた奥様は今日も店内を長距離ウォーキング。
やっと会計してオートレジで支払いしようとしたら、チャージしてあった料金不足で追加チャージをするようだ。
彼女はあまり確認すると云うことをしない。内心では焦っているのだ。
チャージ料金を1万円に設定しようとして0を何回も押して10万円もチャージすることになったのに気が付いていない。
牛は仕方なく「お母さん、10万円もチャージするの?」と訊く。
「お父さんが後ろにいるから悪い」と云われるのを覚悟で。