TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

うまく育てよ

2003-04-24 10:12:36 | インポート
日本から、こっそり持ってきたもの。それは、ぬか漬けのモト。

実家の母が何十年と大事にしているぬか漬けは近所でも評判で、よくモトを
分けて欲しいと言われる。私が言うのもなんだが、本当に美味しい。
今では父が大事に毎日かき混ぜている。そのモトを、今回はもらってきた。

ぬか漬けは大好きなので、10年くらい前に日本からわざわざ家庭用精米機を
持ち帰り、玄米を精米してぬかをとり、ぬか漬けを作っていた。でも、忙しくて
ダメにしちゃったり、発酵がいまいちだったり。
それで、今度は母のモトを使って挑戦してみることに。佃煮が入っていたガラス瓶
にモトを入れ、ニオイが出ないようラップで厳重に包んで機内持ち込み手荷物に
入れて大切に持って来た。

モトをパイレックスのガラス容器に入れ、精米したてのぬかを炒って冷ました
ものと塩を混ぜて足した。今の季節、つける野菜がないからサラダ用のベビー
キャロットを漬けてみた。小さいから一日で漬かる。
早速食べてみたら、やっぱりうまい!

天然酵母とかぬか漬けのような発酵食品は生き物だから、こまめに世話をしないと
ダメになってしまう。その土地の水や菌、気候にも出来が左右される。
育成ゲームのような楽しみがある。日本から海を渡ってはるばるカナダに来た
ぬか漬け菌が、うまく繁殖してくれますように。


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SARS Hype

2003-04-21 19:06:07 | インポート
散歩道で久しぶりに会った犬友達に、「SARSはどうだった?」と聞かれた。

日本ではニュースといえば戦争とSARSで、テレビには大きなマスクをつけて
スーツケースをガラガラひく成田の旅行者の姿が映された。このマスクが飛ぶ
ように売れている、と記者は言っていた。

カナダへ帰る前、親はマスクをしていけと言ったが、私はしなかった。
実際に成田に着くと、誰もマスクなんてしてない。2時間ほど空港にいた間、
1人か2人見かけただけ。テレビでは、皆マスクがけでおののいているように
報道してたのに。周囲を見ると、報道関係者があちこちで取材していた。
手持ち無沙汰にしていて、マスクがけの旅行者が来るとカメラを向けていた。
このようにして「情報」がつくられるのだな、と実感。

日本の友人でSARSを非常に怖がっているのがいる。もともとバイキンに対して
大変な嫌悪感を持っている彼女は、「死亡率が4%もあるのよ!怖いわね?!」
と心配し、対応の遅れた中国に対し怒っている。
だが実際には、SARSの死者はカナダ、それもオンタリオ州に多く、その死亡率は
9.9%であり、発症源とされる中国や香港の倍以上だ。医療設備が整い保険制度が
充実した先進国での数字である。

だいたいこの病気はそんなに恐れるべきものなのか?
12日の時点でWHOは、SARS感染者は世界中でのべ2960名、うち死者は119名と
発表している。(ま、WHOの言うことなんて眉唾だが)
それに対し、CDCによれば先週一週間だけでアメリカでは890名が肺炎とインフル
エンザで死亡している。死者の数ではSARSなんてたいしたことないじゃん。
結局タダのカゼなんじゃない?カゼだってこじれたら死ぬ。とくに年寄りとか
免疫力の弱い人は。

これはいわゆるpsycho-social controlってやつだ。
ニュースの視聴率を上げ新聞の売り上げを伸ばすには、何が一番か?
マスク・消毒薬・ワクチンなど医療関係品を売りさばくには?
誰が儲け誰が金を出すのか?
そのあたりを考えると、シナリオが見えてくる。


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うまいものを食う幸せ

2003-04-20 18:49:00 | インポート
今日の夕食は、夫がシーフードレストランへ誘ってくれた。

日本で超多忙な日々を過ごした妻のための慰労会だそうだ。偉いぞ、夫!
なじみのレストランで、新鮮な牡蠣や魚、タップのビールなどを満喫した。
日本を発つ二日前にも、旧友が築地の寿司屋でご馳走してくれた。事情を知って
いる彼女は、やはり「お疲れさまでした」と労をねぎらってくれたのだ。
築地でなきゃたぶんお目にかかれないネタや、板さんのサービスで出してくれた
ものなどがあり、お腹いっぱい幸せいっぱいになった。

美味しいものを食べると、それだけで生きてて良かった、と思う。
単純だが、人間とはそういうものだ。
しかし、日本に帰って思ったのだが、テレビでグルメ番組のなんと多いことか!
どこのチャンネルを回しても、「今注目のフレンチ」「知る人ぞ知るうまいラーメン」
とかそんなのばかり。内容は、売れないタレントがあちこち食べ歩き、一口
食べては「うまい!」と言うだけ。こんなもの、どこがおもしろいのか?
そういう番組が多いということは、視聴率が高いのだろうが。

雑誌に載ったり、テレビに出たり、タレントに「うまい」と言ってもらわないと
美味しいものと不味いものの区別がつかないのだろうか?メディアによって
付加価値がつかないと、人々は何を食べても満足しないのだろうか?
かつてグルメ雑誌に記事を書いていた友人があちこち食べ歩きに連れて行って
くれたので、いわゆる有名シェフの味というのをいただいたことがある。
でも、どんなに有名だって不味いものは不味い。無名の店でも、美味いものは
美味い。他人に美味いかどうか決めてもらわなくたって、私は自分で美味いものを
嗅ぎ分けることができる。自分で美味しいと思うものをいただくのが、ほんとうの
幸せなんじゃないの?


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イラク戦争

2003-04-20 16:32:19 | インポート
一ヶ月前の今日、早朝の便で日本に向けて発ち、機内のニュースで開戦を知った。

やっぱりね、と驚かなかったが、これが入国に影響するのかとちょっと心配に。
疲れてるのに、一人ずつ荷物検査なんてヤダよ。だが実際には、とくに税関で
滞ることもなく事が運んだ。印象的だったのは、空港警備の犬がたくさん出て
いたことだ。でもこれは、テロ事件以後どこでも警備をきびしくしているからで、
とくに戦争とは関係ないのかも。

スーツケースを宅配に預け電車で帰ったが、実家には誰もいなかった。
中をのぞくと暗い。おかしいな、と思いつつ鍵を開けて入る。
帰国早々、年寄りの腐乱死体なんか見たくねーよ、とびくびくしながら1階、
2階、ベランダを見てまわる。どうやら夫婦で出かけているらしい。

そこへ電話がなり、受けるとカナダから夫。
「そろそろ帰ったかなと思って」
親がいないのよ、と言うと「なんで?!駅に迎えに出たんじゃないのか」と
言うので、バックパックを置いて探しに行くことに。
もよりの地下鉄やJRの駅に行ったが、いない。カナダの家を出てから22時間を
経過し、機内では熟睡できなかったから疲労困憊だ。

そして家に帰ると、電気がついている。
中に入ると両親がいて、「アラ、帰ってきたの?!」だって。
戦争が始まったのでもう帰ってこないだろう、と思って二人で温泉に行ったという。
温泉といっても、昔銭湯だったところだが温泉をほりあげ、サウナや薬湯などを
そなえたスパ形式にして開業している近所のお風呂屋さんだ。
うちのお風呂より温まるので、時々行くらしい。

やれやれ。戦争の余波は、こんなところに出たか。
私もタオルと石鹸を持って、その温泉に行ってみた。「森林浴」という薬湯が
気持ちよく、旅の疲れがサッパリととれた気がする。


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お留守番TABI

2003-04-19 19:37:39 | インポート
留守中に一番心配だったのは、もちろん犬のこと。

夫はなんとか生きていける。以前は、日本へ発つ前にスープやキャセロールなど
調理したものを一食ずつ小分けにし大型冷凍庫へ整理して入れて、解凍して
食べればいいようにして行ったこともある。が、彼は「解凍が面倒」とほざいて
結局ピザの出前などで生き延びていた。
こんな男に、忘れずに犬に餌をやれと言っても無理だ。

でも、犬は水さえ飲んでいれば21日間は餓死しないという。
それにTABIは、いよいよ空腹となれば散歩中に近所の顔見知りの犬好きに会ったら
こびを売ってクッキーやホットドッグをめぐんでもらうくらいの知恵はある。

ママを恋しがって泣くかと思ったが、意外と平然としていたらしい。
「何か変」というのは、私が車にスーツケースを積んだあたりから察していた
ようだが、ママが失踪(笑)してもパパが平気な顔しているから、きっと心配
いらないんだな、と彼なりに感じていたのだろう。散歩の質・量ともに低下した
ことは不満だったようだが。
一度、日本から電話して留守録に歌を吹き込んでみたが、それをTABIに聞かせると
ビクターの犬のように首をかしげ、耳をピンと立てて静かに聞いていたそうな。
遠吠えするかと思ったのに、拍子抜け。

それでも、私がこっちに帰るとたいへんな熱烈歓迎だった。
空港の駐車場に停めた車の中から、真夜中だったが私の姿を遠くから見つけた
らしく、ぶんぶん尻尾を振りつつ窓に顔をくっつけていた。
ドアを開けるとダッシュで出てきて、まずはくるくる私の周囲を嗅ぎ回って
「最新ニュース」をチェック。それから飛び上がってぺろぺろ攻撃。
移動中も、後部座席から頭を乗り出して私の肩に鼻を押し付け、うれしそ?な
顔でじっとしていた。

ママが帰るのをず?っと待ってたんだよ。
言葉がしゃべれたら、きっとそう言いたかったんだよね。


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