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TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

Fast Food Nation

2006-11-21 15:45:31 | インポート
夫とマチネを観に行く。

こーゆー映画は当然、売れるハリウッド映画ばっかりかけてる近所の大映画館
ではやってないので、いわゆるクリティックスぽいクセのある映画館まで
車を飛ばして行った。内容が内容なので、ガラガラ。

なぜドキュメンタリーにしなかったのだろう、とよく言われるが、事実はもっと
悲惨であろうし見るに耐えないものになってしまっただろう。それに、マクドナルド
を始めとする巨大バーガーチェーンが取材を許可するとは思えない。

この映画のメッセージはThere is nothing you can do about it。
巨大企業に警告を与えようと高校生たちが牧場へ忍び込み、柵を壊して肉牛
たちを逃がそうとする。が、牛は喜んで逃げるどころか、おどおどとみなで
かたまっているだけ。外の世界へ脱出したところでどうなるのか?生まれてから
知っている世界といえば、柵の中だけ。エサをもらい、いずれはされて
いく運命でも、受け入れるほかにない。そんな牛たちは、メキシコからの
違法移民の姿そのものである。

豊かな暮らしを求め、命の危険をおかし国境を越えるメキシコ人たち。
夢の世界であるはずのアメリカでは、もっと過酷な運命を味わうことになる。
それでも故郷へ帰ることができない。アメリカという国の繁栄は、こうした
貧困層の犠牲のうえに成り立っているのだ。

Greg Kinnear演じるエグゼクティブにしても同じだ。
これまで全く知らされなかった事実が明るみになるにつれ、彼の正義心は一応
彼を問題解決への道へと駆り立てる。しかし、彼だって養っていかなければ
ならない家族がいる。柵を破って未知の世界へ逃げ出すことなど、できない。

Most people don't like to be told what's best for them.
Bruce Willisの台詞が、この架空の巨大企業にかかわる全ての人々の心境を
鋭く表現している。

映画最後の場は実写であり、恐怖におののく牛たちの表情は忘れられない。
どんなにあらがっても運命には逆らえない、私たち人間の姿でもある。
http://www.foxsearchlight.com/fastfoodnation/

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