TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

飛んで火に入る

2006-09-22 07:21:05 | インポート
チェーンメールのように送られてきたリンク。
http://www.thedogfoodconspiracy.com/v/1.html

このAndrew Lewisと名乗る男についてはgoogle検索をかけても出てこないし、
同姓同名が星の数ほどいることからおそらく架空の人物なのだろう。
男の英語にはオーストラリア(またはニュージーランド?)訛りがあり、
プレゼンのプロを雇った可能性あり。たたみかけるような早口、瞬時にして
変る画面、見ている者に考えさせる暇を与えない手口は、テレビ・ショッピング
と同じだ。

言ってることは、結局、「市販のドッグフードがいかにインチキで、犬の健康に
悪いか」という内容で、そんなこともう十年以上前から話題になってた。
「愛犬の健康を願うなら、食餌の大切さを検討するべきだ」と。そりゃまあ、
そうだ。しかし、彼(またはこの架空の人物の裏にいるビジネス)の本当の
目的は、犬飼いにそうしたメッセージを伝えることではない。

プレゼンが終了したあとの画面では、彼らは手作り食のレシピ本などを含む
様々なパッケージを販売している。銅、銀、金の順に内容が豊富になり、金額も
高くなる。当然、「最も人気が高く、お得」なのは金パッケージだ。それを
買わせるのが元々の目的である。

そのパッケージには、「特別に雇った専門家により厳選された、安全なドッグフード
9種類」をリストした本(150ドル相当だってよ…苦笑)が含まれている。
あれほど市販のフードはダメとか言っておきながら、「忙しい現代人にとって
手作りするのは大変。だから、安全なフードを食べさせよう」という詭弁で
もってだまくらかそうという魂胆だ。

そう、これはどう考えたってその「安全」なフード会社がつくりあげたインチキ。
「よそのフードはダメだけど、うちのは安全」と、どこの会社だって言ってる。
フードに限らず、何でも客に自社製品を買わせるには他社製品をけなすことから
営業は始まる。このインチキ広告も、犬飼いの心理を見事についている。
騙されて財布の紐を緩めた人々が、どれだけいることか。特に、自分の犬が
病気持ちだった場合、ワラにもすがりたい心境なわけで、そこをつかれれば
善人はコロリと騙されてしまう。

やれやれ。
ま、このようにして世の中にお金は回っていくのである。


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