TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

Secret Admirer

2005-06-29 01:01:47 | インポート
外出から戻ると、玄関に一本のワイン。

きれいにラッピングされている。
Domain de Grand Preの白。誰だろう?こっそりと留守中に置いていくとは?
しかも、私が白しか飲まないのを知っている。ま、とにかくうれしい。

夜、Steveの経営するパブへ。
盲導犬を連れた男が、VLTで遊んでいる。目が見えないのに、どうやって?
常連らしいが、彼もギャンブル中毒なのか。障害者手当てが豊富にもらえるから、
多少すってもかまわないのかも。

男には見覚えがある。
よく盲導犬と一緒に市バスに乗ってる。だけど、前は確か黒ラブだった。
バスの運転手との会話をなんとはなしに聞いてたら、「ずっとオスの盲導犬を
使ってたけど、こいつはメス。メスはやだね。オシッコするのに時間がかかって」
とか言ってた。あの黒ラブは引退したのか。今は黄ラブのオスだ。

TOURNESOLというその子は、まだ若い。3歳くらいか。就職したばかりかも。
フランス語の名前だから、おそらくケベックにあるサービスドッグ養成所
Miraから来たのだろう。明るく人なつこくて、まさに「ひまわり」だ。

酒と煙草のニオイでむっとするカジノは、犬にとってはつらそうだが、
ギャンブルに熱中するご主人さまの足元でおとなしく待っている。ハーネスを
つけていないので(勤務中でない証拠)、近寄って話しかけると、うれしそうに
尻尾を振る。ゴロンとあおむけになって「お腹なぜて?」と甘える。
素直でかわいい犬。

サービスドッグの日常は、メディアで紹介されているような美談ばかりではない。
虐待や犬の叛乱。昔も今も、犬と人間の関係はハッピーなケースもあれば
醜い面もある。私はCoppingerのようにサービスドッグを完全に否定しないが、
かといって完全肯定派でもない。ただただ、あの子たちの定年後の幸せを
祈るだけだ。