たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

釜石

2019-03-31 09:02:25 | 出雲の神社

<雲南市・釜石>

 

スサノオが自らの御魂を安置した布須神社(室山)の麓に、

「釜石」といわれるオロチゆかりの神石がありました。

何でもこの石には、スサノオがオロチを退治するために、

クシナダヒメの両親であるアシナヅチ・テナヅチに命じて、

「八塩折の酒(やしおりのさけ)」

を造らせたという言い伝えがあるのだとか。

 

八塩折の酒と言えば思い浮かぶのが、

数年前に大ヒットした映画「シン・ゴジラ」の中で、

ゴジラを倒すために主人公の「矢口」が提案した、

「ヤシオリ(八塩折)作戦」というプランですね。

越の「八口」を暗示させる「矢口」という苗字しかり、

ゴジラに凝固剤を注入するタンクローリー車の

アメノハバキリ(草薙の剣の別称)という名称しかり、

制作者がオロチ伝説に関わるモチーフを、

随所に取り入れたことは明らかです。

 

「シン・ゴジラ」のネタに関しては、

ネット上にも多くの指摘がありますので、

詳しい説明は省きますが、オロチ(およびゴジラ)を

「荒ぶる自然」と置き換えるなら、

自然の猛威を鎮められるのは、

「ヤシオリ」しかないということなのかもしれません。

だとすれば、スサノオがアシナヅチ・テナヅチに造らせた

ヤシオリという名の「酒」とは、

いったいどのような代物だったのでしょうか……。