たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

印瀬の壺神

2019-03-10 09:29:16 | 出雲の神社

<木次・八口神社 やぐちじんじゃ>

 

雲南市木次町の山中に鎮座する八口神社は、

通称「印瀬の壺神」とも呼ばれる

ヤマタノオロチゆかりの伝承地です。

何でも、スサノオがクシナダヒメを救うために、

アシナヅチ・テナヅチに用意させた

「八つの酒壺」のひとつが埋められているそうで、

境内の一角に設えられた玉垣の中には、

「酒壺」との謂れが残る石が祀られていました。

 

ちなみに、近辺には八口と名の付く神社がもう一社あり、

そちらの八口神社もヤマタノオロチ伝説が残る場所です。

「八口」という名称は「オロチの八つの口」を連想させますし、

また、古事記に記される「高志のヤマタノオロチ」が、

「出雲市の古志」という地名を指していると仮定すれば、

この付近にオロチが住んでいたとも想像できますね。

もしかすると、ヤマタノオロチと称される存在は、

越の国ではなく出雲にいた「何か(誰か)」

だった可能性もあるのでしょうか……。