たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

オロチの鬼門

2019-03-15 09:49:06 | 出雲の神社

<斐伊神社 ひいじんじゃ>

 

越の国からの移住者が集っていたとされる

「出雲市古志」という場所は、斐伊神社から

山を挟んで西側のエリアに当たります。

仮に、ヤマタノオロチが「古志」を拠点にして、

斐伊川を遡り襲撃を繰り返したと想像すると、

地形が大きく変化する斐伊神社のあたりは、

オロチ側にとって、出雲のタタラの民の

監視の目が光る「鬼門」だったのでしょう。

 

ちなみに、「樋社」時代の主祭神であった

樋速日子命(ひはやひこのみこと)は、

イザナギがカグツチの首を切り落とした際、

剣についた血から、甕速日神、武甕雷男神

とともに生まれた神です。「剣」や「甕」と

関連するということはつまり、斐伊神社付近には、

砂鉄を守るための結界があった可能性もありますね。

恐らく、奥出雲という「鉄の聖域」へと続く「扉」が、

斐伊神社の八本杉だったのかもしれません。