たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

人柱にされた娘

2019-02-24 09:19:14 | 出雲の神社

<松江市・松江城>

 

ヤマタノオロチに命を狙われたクシナダヒメや、

ヤマトタケルの身代わりとなって海に沈んだ

弟橘媛(おとたちばなひめ)の話など、

記紀の中には「人身御供」を

思わせる物語が少なからず存在します。

 

また、神話内だけに留まらず、

古くから「跡目争い」や「国盗り合戦」

の舞台となった「城」という建物にも、

何かと物騒な伝説がつきものでして、

築城工事の際などに問題が出ると、

「土地の神様の怒りを鎮める」といったの名目の元、

若い女性らを人身御供として生き埋めにした、

などの言い伝えがあちこちに残っているのです。

 

出雲市のお隣・松江市にある松江城にも、

「天守閣を支える石垣が何度も崩れ落ちたため、

城下で踊りを踊っていた少女を連れ去り埋めた」

という話が伝えられておりました。

この話は、小泉八雲が描く「人柱にされた娘」

というタイトルの怪談話の題材にもなりましたが、

これらの事実からも、日本には「つい近年まで」

人身御供の儀式が残っていたことがわかります。