たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

金屋子神の素性

2019-02-09 09:24:18 | 出雲の神社

<宍粟市・たたらの里学習館>

 

播磨国から出雲国へと降り立った金屋子神は、

その後どのような行動を取ったのでしょうか……、

『金屋子神祭文』の続きを見て行くことにしましょう。

 

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金屋子神が桂の巨木に座って休んでいるところへ、

たくさんの犬を連れた「安部正重」

という人物が通りかかりました。

金屋子神に気づいた犬たちが吠えて、

神に襲い掛かろうとしたため、

安部正重が「あなたは何者か?」と問いかけると、

「私は金屋子の神だ。ここに住んでタタラを作り、

鉄の生産を広めたい」と告げたのです。

 

金屋子神の申し出に従い安部正重は、

土地の朝日長者である長田兵部を

「タタラの村下(むらげ)」に任じ、

早速、製鉄を行う準備に取り掛かりました。

ところが、金屋子神が村下とタタラへと向かう途中、

またしても犬が吠えかかってきたため、

慌てて逃げようとしたところ、麻(蔦)に足をとられ、

村下(金屋子神という説もあり)は死んでしまいます。

*  村下とは棟梁(現場責任者)のこと

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このときの出来事が発端となり、

「金屋子神は犬を嫌う」との伝承が生まれたと聞きます。