たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

クシナダヒメ

2019-02-22 09:13:00 | 出雲の神社

<奥出雲町稲原>

 

『古事記』では櫛名田比売、『日本書紀』では

奇稲田姫と表記されるクシナダヒメ(稲田姫)は、

ご存知のようにヤマタノオロチにさらわれる寸前、

スサノオによって命を助けられた女神です。

一般的には、農耕祭祀の象徴、五穀豊穣の神……、

などとして崇敬され、スサノオとの間に

八人の御子神を産んだことでも知られます。

 

また、クシナダヒメという名前は、

スサノオがヤマタノオロチを退治する際、

クシナダヒメを「櫛」に変えたことから

その名がついたのだとか。

何でも、櫛の材料となる「竹」には、

不思議な霊力が宿っているそうで、

クシナダヒメが化身した櫛を

髪に挿して出陣したスサノオは、

その力のおかげか見事オロチを退治しました。

 

ちなみに、イザナギが黄泉の国から逃げる途中、

イザナミに「櫛」を投げつける場面がありますが、

「櫛を挿す」「櫛を投げる」という行為には、

どことなく意味深な暗示が漂いますね。

これらの「稲」「櫛」「竹」……等の

キーワードは、果たして出雲神話を

ひも解くヒントとなるのでしょうか……。