天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

地上三センチの浮遊

2013-04-25 16:56:44 | エッセイ
「うらうらとした日」
春らしい柔らかな日差しが差し込んでいます。フリージアの黄色い花弁が鮮やかに揺れています。

光が敷きつめられた道。庭先にはからたちの白い花が今が盛りと咲いています。道端には青いイヌノフグリや紫のカラスノエンドウが絡まり合うように咲いています。人を恐れないつばめ。つがいが目の前を横切ります。アシナガバチが羽を細かく震わせて花粉を運んでいます。いきいきと小さなものたちが活動しています。かわいらしい、ささやかな営みです。微笑みがこぼれます。心がほぐれていきます。それと同時に、懸命に生きる彼らに畏敬の念がわきあがります。

彼らの小さな営みは、大きな生の連鎖でもあるのです。生きとし生けるものは、連なり連なりこの広大な世界を支えているのです。小さな世界の集積が大きな宇宙を作っているのです。それに気付いてしまう春の日です。当たり前のことなのですが、何も知らない私には、とても大きな発見でした。

ほろほろと歩いているだけで、世界の理の小さな欠片を手にすることができました。うららかな春の日です。







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