ぱんくず日記

日々の記録と自己分析。

Ola Gjeilo-The Groundから連想する

2013-11-17 09:31:36 | 音楽
11月は死者の月。
朝晩厳しく冷え込んで空気が清浄になり、日の出と日の入りの空が色鮮やかになる。


フェリーニの映画『そして船は行く』では盲目の皇女が
「音には色がある」と言うシーンがある。
随分昔から私も同じ事を思っていた。
観想録のブログの何処かに書いた記憶があるが、音には色があると思う。
というよりも、色は見るための音であり、音は聴くための色だと思っている。
色の分類で色相が12色ある事と、鍵盤楽器の音階が白鍵と黒鍵合わせて12音ある事とは
無関係ではない気がする。
(こういう事を考えるのは私だけか?)


普段私が中世ポリフォニーの類ばかり聴くのは、
音の持つ「色」の組み合わせや変化が面白くて退屈しないからである。
しかしラジオのクラシック音楽番組なんかでもあまり取り上げられないし、
リクエストする人もそんなにいないので結局自分で検索してCDを買って聴いている。


古い音楽にこだわっている訳ではなく、色の変化を連想させる音楽を好んで聴いている。
今はノルウェーの作曲家オラ・イェイロが好みだ。
3、4年前にYoutubeでオラ・イェイロのコラール「プレリュード」を聴いて惚れ込んだ。
CDが出たのでナクソスで検索して買ったよ。
私はこの人の音楽が大好きだ。


CD「NorthernLight」の一曲目「The Ground」を聴くと、
今の時期から冬の間ずっと毎朝出勤前に見える日の出の空の色の変化が目に浮かぶ。


Ola Gjeilo - The ground - Phoenix Chorale



「The Ground」から連想する光景。


「Pleni sunt caeli et terra gloria tua. (主の栄光は天地に満つ…)」

濃い青紫色の空に東の地平線から赤い光が漏れて橙色の光を伸ばし始める。


「Benedictus qui venit in nomine Domini
            (誉むべきかな、主の御名によりて来たる者…)」

地平線からほんの少し覗いた太陽が東の空一面をぱぁっと黄金色に照らす。


「Agnus Dei, qui tollis peccata mundi, (世の罪を取り除く神の子羊…) 」

完全に姿を現した太陽が燦然と輝いて地上を照らし、青紫だった空を瑠璃色に変える。


放射冷却の朝は一層鮮やかに、空一面に巨大なプリズムを見るようで
見飽きる事が決して無い。
照らされたこの地上で私達は日々生活に追われ、喜怒哀楽を味わい生老病死を体験し、
あくせく動き回っている時も、絶望し呆然と何も出来ないでいる時も、
太陽は毎日昇って沈んで、春夏秋冬によって光の角度を変え空の色を変える。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うわ (みつこ)
2013-11-18 22:01:49
すごくいい音楽ですね。
今日は精神的にかなり凹んでいて、神様に色々訴えてたのですが、この音楽聴いて癒されました。
返信する
いいでしょー (井上)
2013-11-19 10:23:09
>みつこ様

  複数画像を貼った日記が更新されるのかと思っていたら、
  落ち込んでいらしたですか。
  この曲で癒されたならよかったです。
  いろいろややこしい事書いたのでわかり難い記事になってますが、
  読んで下さってありがとう。
返信する

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