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私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

光市母子殺害件★広島高裁死刑判決

2008-04-24 | 事件を追う(短期別枠カテ)
なかなか時間が取れず、落ち着いて記事化できていません&情報収集途中ですが、私なりに&111なりに、ずっと追いかけてきた事件なので今回結果について、取り急ぎ記しておきたい、と思います。

光市母子殺害、当時18歳の男に死刑判決…広島高裁(読売新聞) - goo ニュース
楢崎裁判長は、その信用性について「起訴後、6年半以上経過してから新供述を始めたのは不自然。死刑回避のための虚偽供述で、酌量すべき事情を見いだす 術 ( すべ ) がなくなった」と指摘した。弥生さん殺害について「右手で首を押さえて死亡させた」とする元会社員側の主張を「遺体の状況と整合しない」と退け、強姦については「性的欲求を満たすためと推認するのが合理的。女性が生き返るという発想は荒唐 無稽 ( むけい ) で到底信用できない」と、計画性も認定した。夕夏ちゃん殺害の殺意を否認する供述の信用性も否定した。

裁判長の指摘は、今回に関しては、世間一般的な感覚に一致するのでは、と思います。時間がたって、新たに言いだした戯言が通るのなら、なんでもありになってしまう。死刑反対を(舞台裏の中心で)叫ぶ「異常(に大人数)な」弁護団は非常に効果的に、大々的に常識的に見て、どう考えてもありえない加害者の「戯言」でも「弁護士は戯言を事実として捉え、それを元に弁護方針を組み立てる」こともやってのけるということを、弁護士とはそういう「存在」でありそういう「職業」なのだということを(もちろんここまでの戯言も、ここまでの弁護もレアケースだとは思っていますが)世の中にあまねく広めた事件になりました。

私が抱いていたすべての疑問を解消してくれた、すばらしい判決文だった。言葉にできない万感の思いがある。広島高裁に感謝している。一つのけじめがついたことには間違いない。2人の墓前に早く判決を報告したい。

という本村洋さんの言葉に深く同感するとともに最後まで姿勢を崩さず、加害者との、弁護士との、そして裁判との、一般人としての戦い方を見せて下さった本村さんには、改めて心から敬意を表します。

確かに加害者が死んでも、被害者は戻ってはこない。ただ、以前から書き続けているように、生き残ったから、というただその理由だけで、悪質・極悪な加害者だけが、
生き続けるのが許されていいはずがないと思う。
ダンナと話をしていての意見的一致。「本当に罪を自覚して、心から悪いことをした、と思ったら自ら死刑を受け入れる、もしくは命を絶つよね」と。人を殺した重みを実感すれば、生き続けたいとは願わないと思うのですが、いかがなものでしょう?

光市母子殺害 死刑判決 犯行時少年、特別視せず(産経新聞) - goo ニュース

今回の結果は、死刑を考えるうえで、1つの基準を作ったと思うし、裁判員制度にも大きな影響を与えますね。

「極めて不当な判決」母子殺害事件被告の弁護団が会見(読売新聞) - goo ニュース
判決について弁護団は「差し戻し審前に最高裁が示した『死刑を回避する理由がない』とする判示にのみ込まれ、『死刑判決は慎重に下されるべき』という哲学に反している」と指摘、「今後、厳罰化がとめどなく加速するだろう。非常に危険な状態になった」とした。

あくまで記事のトーンでだけの私見ですが、この結果を導いたのは、弁護団でもある、という視点が抜けていて、まるでヒトゴトのようです。そういう結果もふまえて弁護計画をたてるべきでしょう。ある意味、いろいろな奸計(あえてこの表現で)で世間の注目を集めた安田弁護士は死刑制度反対派の仮面をかぶった推進派で、めちゃくちゃ(シロウト目にはそう見えます)な弁護方法の狙いは、量刑基準の厳格化にあったのかもしれないとさえ思ってしまいます。(皮肉ですが)。ただ、今回の結果は相手が本村さんだったからこそだと思うし、多くの被害者家族は泣き寝入りせざるをえない状況かもしれません。無茶な弁護を阻止する意味でも有効だったように感じます。

※光市母子殺害事件差戻審判決(元検弁護士のつぶやき)に詳しく反論が記載されています。安田弁護士の「今後厳罰化はますます加速していく。実に危険な状態になってきたなと思いますし、来年からの裁判員制度でも大きな影を落とすだろう」というコメントに対し、
裁判員制度との関係では、既に別エントリのコメント欄でも指摘されていますが、少なくとも結果的には弁護団の弁護活動によって「弁護士は弁護のためならどんな非常識なことでもやる。」という認識が広まったことがもっと重大な問題だと思います。
もちろん、これは弁護団の記者会見を恣意的に編集したマスコミの責任と言うべきかも知れませんが、そんなことは当然のこととして予想されたのですから、そもそもなんであんな記者会見なんかしたんだ、ということが批判されることになります。


に全面的に賛同します!



同時に、加害者はすでに9年、生きのびているという事実を改めて見直してほしいと思います。上告で時間稼ぎをするようですが、それが麻原彰晃を今なお生き永らえさせている、安田好弘弁護士の手管だと思うし、ある種の(本来の意味で)確信犯的茶番なので。

とんでもない前例を作ることがないように。未成年であろうと、いや、未成年だからこそ、人を殺すことの重みを学習できるように。安易に「死刑になりたい」=ある意味、なかなか死刑にはならないことはわかっている、死刑になっても執行されないことがわかっているだろう、加害者予備軍を強制阻止してほしい。とんでもな甘えで赤の他人を自殺道具に使うような、愚かな加害者予備軍を撲滅してほしい。
さまざまな情報面含めて犯罪者を厚遇しすぎだと感じる側面が多く(犯人の家族を守る、等々)、それが「社会」に対する罪の意識を希薄化させ、犯罪抑止力としての世間の目の怖さから目を塞いでしまっている気がします。もちろん犯罪者の人権も守られるべき(刑務所内のセクハラ含むリンチなどはあってはならないと思います)でしょうが、それは一般人とは別次元のはずだとも思うので。


■参考ニュース:
たった9カ月間の家族 光市母子殺害遺族・本村さん手記要旨(産経新聞)

「被害者支援センター不可欠」 本村洋さん訴え
「被害者が加害者に対して損害賠償請求をするのは精神的にも経済的にも大変」と民事裁判制度の欠点を指摘。さらに「被害者が安心できる日常を送るためには、犯罪被害者支援センターの存在が不可欠」と述べた。

光市事件報道 BPO「感情的に制作」(朝日新聞) - goo ニュース


■参考サイト:
光市母子殺害事件差戻審判決(元検弁護士のつぶやき)
専門的な視点から、弁護団の記者会見をベースに、弁護団の敗訴理由が非常にわかりやすくコメントされています。

Egawa Shoko Journal: 刑事弁護を考える~光市母子殺害事件をめぐって
過去記事のうえ、あまり好きな方ではないのですが(汗;)、&橋下元弁護士バッシングにも近い内容ではありますが、チェックポイントが網羅されていたので。

■関連:
安田弁護士に逆転有罪の判決 強制執行妨害(朝日新聞) - goo ニュース
松本死刑囚の一審公判中に逮捕、起訴されたことで弁護団は「違法捜査によって作り上げられた事件で、弁護士業務への不当な介入だ」と捜査当局を批判。控訴審では約2100人の弁護士が弁護団に加わり、無罪を主張していた。

今回の裁判は、犯人以上に、安田弁護士ら人権派弁護士と本村さん(全国犯罪被害者の会)の闘い(頭脳戦、精神戦、情報戦的に)だったような印象があります。このタイミングでの逆転有罪の判決が、安田弁護士の上告にどれだけのダメージや影響を与えるのかは測れませんが、逮捕されても当然なことをしながら免れる術を持っている安田弁護士の、『自分(だけ)の正義』が通らなかったことに、ほっとしています。

光母子殺害差し戻し審を学ぶ(中国新聞) - goo ニュース
安田弁護士は昨年12月、被告が遺族あてに書いた手紙なども紹介し、「彼は成長した。必ず更生してくれると信じて支えたい」と話した。

信じる、って・・・どこまで支えられるのか?一緒に寝食を共にするとか、かな?一般的には成長も反省も見られない。もし9年かけて、あれで成長したんだとしたら、ベースが低すぎるんだと思うしとても更生するとは思えない。

■過去記事:
事件を追う(短期別枠カテ)
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光市母子殺害差し戻し審・13★第10回公判
光市光市母子殺害差し戻し審★橋下弁護士提訴関連(裁判の“見える化”)
光市光市母子殺害差し戻し審★集中審理への前哨戦?
光市母子殺害差し戻し審・12★弁護側証人
光市母子殺害差し戻し審★マスコミに踊らされないために
光市母子殺害差し戻し審・11★弁護団のストーリーと伏線
光市母子殺害差し戻し審・10★弁護側の証人尋問/心理鑑定結果
光市母子殺害差し戻し審・9★弁護士懲戒請求についての考察
光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認
光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目
光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

殺意とは?
死刑について考える★犯罪と裁き
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
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参考追加:
光市母子殺害事件の死刑判決をどう考えるか 湧き上がる「判決支持」の声のなかで立ち止まって
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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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刑の重さ (ジイ)
2008-04-24 13:05:42
あれだけの事件を起こしたのだから
死刑うんぬんは関係なく、
今の日本の刑法にある極刑が死刑というだけで
最高の刑罰が判決として下されたということで
納得できる判決と思います。
弁護団はあいもかわらず、事件の弁護という形を
とりながら、死刑反対の活動に終始していると思います。法曹界に関わる人は、事件に対して、
なぜこのような事件が起きたのかということを
社会的な背景、問題点を明らかにして、
社会の問題を改善できるように、社会啓発に
いかしていけるような活動をするならわかるのですが、被害者、遺族も同じような犠牲者が出ないように、同じような事件が繰り返されないように、
教訓とされることがないと、ただ単に被害者は犠牲になっただけ、加害者は、死刑という刑罰を受けただけになってしまいます。裁判員制度のように
小さな改革ではなく、司法、立法、行政の分権を
守りつつも、事件を教訓とした分析と立法化を
提言する機関が必要ではないでしょうか?
返信する
Unknown (おめでたいやつ)
2008-04-24 13:23:53
そもそも、今回のような、メディアや橋下のような電波芸者がつくりだす空気に、反論も議論もすることを許されず、客観性のない決め付けで、死刑宣告がなされることは恐ろしい。まさかとは思うが、自分だけは、大丈夫だと思っているんだろうか、橋下がしたような懲戒請求を何の疑問もなく、機械のように行う人たちは。
そもそも、今回の判決の元になった、最高裁の交際への差し戻しは、最高裁自身がなんら説明や根拠を示さずに、自分たちがつくった、永山事件から導きだされた、「死刑適用の基準」を、自ら破るという刑事裁判にとっては、大変なものだろう。
メディアや橋下とかいう電波芸者が煽った議論に
賛同する人たちは、自分が何かの当事者になって、頭ごなしに、反省しろ、謝罪しろと言われて、一方的に反省の色が見えないから、死刑と宣告されたり、自分が裁判員になって、死刑が確定し、執行された後に、冤罪だと判明した場合に、どのような責任を負うんだろう。航空自衛隊の幕僚長ばりに「そんなの関係ねぇ」、自分だけがきめたわけじゃない、と、責任転嫁するのだろうか。
刑事訴訟法では、人権の尊重と真相の究明は両輪だし、そもそも、国と言う行政機関が行うことに対する不信感のもとに、民主主義各国の憲法や三権分立は成り立っている。これは歴史的な事実。
もちろん、被害者である本村さんには、お悔みを申し上げたい。しかし、彼がコメントの中で、「どうしたら、このような犯罪がなくなるのかを考えてほしい」という社会政策に関することを、発言していたことを考えているのだろうか?
返信する
ジイ様 (なるもにあ)
2008-04-24 22:35:49
コメントありがとうございます。
まだ最終決着ではないようですが、一応のけじめがついた判決が出てよかったです。

>事件を教訓とした分析と立法化を提言する機関が必要ではないでしょうか?
今回事件は、一般が裁判に関わっていく前哨戦にもなった気がします。弁護団の方は、自分たちの悪印象が弁護士そのものへの不信感を増加させた責任をどう取るのでしょうか。記者会見を見ていて、その言動に無責任さを感じました。それも含めて、今回のような茶番に見えてしまう裁判のあり方は改善されるべきですよね。

あと個人的には、性犯罪に対する全般的な量刑の甘さを徹底してなくしてほしいと思います。集団レイプを「元気があってよい」というような愚鈍でエロな男性政治家は、その時点で政治生命を断ち切られるべきかと。あ、少々脱線してしまいました。

>ただ単に被害者は犠牲になっただけ、加害者は、死刑という刑罰を受けただけになってしまいます。
おっしゃる通りですね。刑罰を受けただけ、というのは本当にその通りだと感じました。今回の事件でも9年かけたにふさわしい反省も更生も成長もない気がします。測れないだけに決めつけはできませんが。

最近、自殺含め命がおろそかにされすぎていますよね。今まで「世間」が“こわく”てできなかった様々な欲望の縛りが、歪んだ自我強化によってどんどん甘くなっている。それは給食費・入学金を払わない、というレベルから始まっているように思います。
デイリーな場面を含めての厳罰化は、最終的には一般の常識人の首をも絞めかねないので、応急措置・長期的視含めて、両輪で社会整備していかないと、住みにくい世の中になる気がします。・・・政治家の汚職体質を考えるとハードルは高いですが。

裁判員制度は極めて疑問と危機感を感じています。また別途考えていきたいです。
返信する
おめでたいやつ様 (なるもにあ)
2008-04-24 22:40:02
コメントありがとうございます。リンクなしの捨てハンの方はレスを読まれるかどうかわからないので基本削除もしくはスルーさせていただいていますが、個人的に興味深い部分があるのでレスさせていただきます。

>橋下がしたような懲戒請求を何の疑問もなく、機械のように行う人たちは。
それは「機械のように行ったのかどうか」含めて請求をした方各人に質問されたほうがいいかと存じます。揶揄であればご自身のサイトで発信されるべきでは?ここはあくまで個人ブログのコメント欄で発信に対する広がりはありませんので。
もし私個人への質問でしたら、いったんは検討しましたが、情報収集の結果、アドバイスしてくださる方もあって、請求はしていないので的外れだと思います。

非当事者の私見でよければ、今回請求はそれなりに「一般の裁判関与」という「情報価値」はあったと思います。ネット時代は情報戦含めて裁判だと考えます。それがいいのか悪いのかは別次元ですが。弁護団も記者会見という形でそれを利用されておられ、一般の意見はそうした全般の流れに反応したものだと思います。その個人的判断がなければ、あそこまでの動きにはならなかったのでは?(煽りキャラの橋下氏が煽るのは今回事件だけではありませんが、その度に一般の活動があったわけではないので・・・)

>反論も議論もすることを許されず、客観性のない決め付けで
弁護関係と検察サイドの公開資料を読む限り(過去記事に記載しています)、上記のご意見は今回裁判に該当しないと思います。逆に、死刑廃止派弁護団に利用されることで、かなり徹底して議論された、と私は思います(不勉強ですので勘違いは多々あるかと思いますが)。
そして、冤罪かどうかという点で言えば、今回の裁判は加害者が彼であることは間違いなく、その点では量刑を争う内容だったのだと思いますが。(冤罪に関してはまた個人的な意見がありますが、このコメント欄で安易に書ける量・内容ではないのでノーコメントとさせていただきます。)

私は、これから裁判制度が変われば、量刑はかえって甘くなる気がしています。人間は自分が可愛い生き物ですから、冤罪を恐れて死刑含めた重刑の判決をできる限り出さず、性犯罪者含め再犯率の高い加害者を早く社会にリリースしてしまう可能性は増えるのではないでしょうか?電車に人を突き飛ばすような、本人が望んでも死刑になりそうもない犯罪はもしかしたら一気に増えるかもしれませんね。死刑廃止議論もまた変化していく気がします。

>「どうしたら、このような犯罪がなくなるのかを考えてほしい」
悲観的ですが犯罪は(特に性犯罪は完全には)なくならないと思います。被害者遺族をサポートするための法律整備にも貢献された本村さんのように、一般が声をあげていく地道な活動こそが重要なのだと思います。自分が同じようにできるかどうかは自信はありませんが。ヒトゴトではないと心すべきだと思います。
返信する
控訴棄却でしょうね。 (kei)
2008-04-25 14:56:00
ご無沙汰しておりました。
この裁判を通じて多くの勉強をされて来たと思います。
裁判制度そのものを国民が関心を持ち、本当の正義とは何か?
これまでイメージされていた弁護士という職責についての矛盾(ギャップ?)を感じることを多くの国民が認識した裁判ではなかったかと思うのです。

つまり、正義とは何か?守られるべきは被害者であるはずが、実は被告人の人権を擁護し、弁護士は被害者感情を置き去りにした法定戦術を展開したこと。

被告は、当初の供述を認めて反省の姿勢を貫き贖罪の日々を送る覚悟をもっていれば死刑は回避できたはずです。

このことは、被害者遺族の本村氏がコメントされていた通りだと私も残念だと感じました。

罪の無い母子の命を奪い、被告の命を無くす結果になったのは被告だけの責任なのか?
被告を死刑にしたのは、裁判所の判決だが、その選択に導いたのは弁護団の法定戦術に責任は無いと言えるのだろうか?

弁護団は、即日控訴したが、最高裁から差し戻された経緯を考えると控訴の理由が存在しないとも言えます。

最高裁は、控訴を棄却するのは当然でしょうね。

通常なら3年かかるものでも今回は、もっと早くに棄却される公算が高いように思われます。

一部で死刑制度の乱用が懸念されていますが、これまで判例主義だった悪しき裁判での慣例が見直され、本来あるべき個々の事情に照らし合わせて審理される裁判になる道標となってこそ本村さんが戦ってきたことに報いることであり、法曹界の今後の裁判員制度に向けての問題点ではないでしょうか。

本村さんは一生涯事件を背負い込む人生を歩んでいかれるし、被告の家族も同様だと思います。

弁護士は、知名度(良くも悪くも)を上げて終わってしまうのが、個人的には許せないし、何か納得できない部分が消化不良状態です。

私も春から色々な条例や法改正に伴い多忙を極めていて私的なブログにまで手が回らず、ご無沙汰で且つ長文をお許し下さい。
返信する
kei様 (なるもにあ)
2008-04-26 09:31:48
コメントありがとうございます。
お元気そうでなによりです。
&ひさびさに明快・明晰なkei様の分析を拝見でき嬉しいです。

偶然にして、というべきか、必然としてというべきか
裁判員制度の前哨戦のような様相となった気がします。そして、私を含め、懲戒請求活動のような直接行動等自らが裁判に対し、判断し関与することの責任と難しさを学んだ方も多いのでは・・・。ルールの専門性と同時に、ある種の曖昧さもまた明らかになった気がします。(裁判員制度、不安です。

>被告は、当初の供述を認めて反省の姿勢を貫き贖罪の日々を送る覚悟をもっていれば死刑は回避できたはずです。

メディアの煽りや偏向報道もあったと思いますが、裁判の報道から伝え聞く被告の態度に、反省は見られなかったと思います。形だけの反省(手紙がやっと)すらできていないのではないでしょうか?9年かけてこの有り様で、「充分に反省してる」とする弁護団が異常に感じられます。

>その選択に導いたのは弁護団の法定戦術に責任は無いと言えるのだろうか?
例え弁護士的には問題はなくても、かなり奇異に見えた大弁護団、被告の突拍子のない発言を、「あり」にするための様々な奸計(安田氏と親しい医師による妙に偏向した精神鑑定など)が、被告側に対する世間のアゲインストの空気を作ったのは間違いないと思います。

>通常なら3年かかるものでも今回は、もっと早くに棄却される公算が高いように思われます。
1日も早い決着を祈ります。

>本来あるべき個々の事情に照らし合わせて審理される裁判になる道標となってこそ本村さんが戦ってきたことに報いることであり
「道標」いい言葉ですね!まさに本村さんご自身が言われてる通り、なんのための裁判なのかをマスコミ含めて考える機会であったし、本当にこの裁判を1つの指標とすべきだと私も強く思います。

>被告の家族も同様だと思います。
毎度のことですが被告サイドは情報的には守られていますね。TVインタビューで「自分には関係ない」と迷惑がっていた父親(与太レベルでは息子の行為に賛同してるような話もありましたね)は個人的には嫌悪しますが、親戚他、周辺はやはり大変だと思います。

>人的には許せないし、何か納得できない部分が消化不良状態です。
被告が殺人を犯した事実は事実。ウワサレベルで申し訳ないですが、漏れ聞く裏場面での本村さん批判(これはきっと全国犯罪被害者の会活動へのあてつけが大きい気がしますが)や記者会見での被害者家族への配慮のなさが、結局は弁護士そのものの品位を下げたことは間違いないかと思います。(弁護するためにはなんでもありに近い意見にはどうしても賛同しかねます。)

レスが長くなりました。

最近はおかしな事件が多くて、今までも多かったのが情報操作的にそうなってるのか、本当に事件傾向が変わってきてるのか、そのあたりが気になります。
またお時間できましたら、kei様のご意見もお聞かせ願いたいです。

お仕事頑張ってください&お身体はくれぐれもご自愛くださいね!
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