DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

光市母子殺害件★広島高裁死刑判決

2008-04-24 | 事件を追う(短期別枠カテ)
なかなか時間が取れず、落ち着いて記事化できていません&情報収集途中ですが、私なりに&111なりに、ずっと追いかけてきた事件なので今回結果について、取り急ぎ記しておきたい、と思います。

光市母子殺害、当時18歳の男に死刑判決…広島高裁(読売新聞) - goo ニュース
楢崎裁判長は、その信用性について「起訴後、6年半以上経過してから新供述を始めたのは不自然。死刑回避のための虚偽供述で、酌量すべき事情を見いだす 術 ( すべ ) がなくなった」と指摘した。弥生さん殺害について「右手で首を押さえて死亡させた」とする元会社員側の主張を「遺体の状況と整合しない」と退け、強姦については「性的欲求を満たすためと推認するのが合理的。女性が生き返るという発想は荒唐 無稽 ( むけい ) で到底信用できない」と、計画性も認定した。夕夏ちゃん殺害の殺意を否認する供述の信用性も否定した。

裁判長の指摘は、今回に関しては、世間一般的な感覚に一致するのでは、と思います。時間がたって、新たに言いだした戯言が通るのなら、なんでもありになってしまう。死刑反対を(舞台裏の中心で)叫ぶ「異常(に大人数)な」弁護団は非常に効果的に、大々的に常識的に見て、どう考えてもありえない加害者の「戯言」でも「弁護士は戯言を事実として捉え、それを元に弁護方針を組み立てる」こともやってのけるということを、弁護士とはそういう「存在」でありそういう「職業」なのだということを(もちろんここまでの戯言も、ここまでの弁護もレアケースだとは思っていますが)世の中にあまねく広めた事件になりました。

私が抱いていたすべての疑問を解消してくれた、すばらしい判決文だった。言葉にできない万感の思いがある。広島高裁に感謝している。一つのけじめがついたことには間違いない。2人の墓前に早く判決を報告したい。

という本村洋さんの言葉に深く同感するとともに最後まで姿勢を崩さず、加害者との、弁護士との、そして裁判との、一般人としての戦い方を見せて下さった本村さんには、改めて心から敬意を表します。

確かに加害者が死んでも、被害者は戻ってはこない。ただ、以前から書き続けているように、生き残ったから、というただその理由だけで、悪質・極悪な加害者だけが、
生き続けるのが許されていいはずがないと思う。
ダンナと話をしていての意見的一致。「本当に罪を自覚して、心から悪いことをした、と思ったら自ら死刑を受け入れる、もしくは命を絶つよね」と。人を殺した重みを実感すれば、生き続けたいとは願わないと思うのですが、いかがなものでしょう?

光市母子殺害 死刑判決 犯行時少年、特別視せず(産経新聞) - goo ニュース

今回の結果は、死刑を考えるうえで、1つの基準を作ったと思うし、裁判員制度にも大きな影響を与えますね。

「極めて不当な判決」母子殺害事件被告の弁護団が会見(読売新聞) - goo ニュース
判決について弁護団は「差し戻し審前に最高裁が示した『死刑を回避する理由がない』とする判示にのみ込まれ、『死刑判決は慎重に下されるべき』という哲学に反している」と指摘、「今後、厳罰化がとめどなく加速するだろう。非常に危険な状態になった」とした。

あくまで記事のトーンでだけの私見ですが、この結果を導いたのは、弁護団でもある、という視点が抜けていて、まるでヒトゴトのようです。そういう結果もふまえて弁護計画をたてるべきでしょう。ある意味、いろいろな奸計(あえてこの表現で)で世間の注目を集めた安田弁護士は死刑制度反対派の仮面をかぶった推進派で、めちゃくちゃ(シロウト目にはそう見えます)な弁護方法の狙いは、量刑基準の厳格化にあったのかもしれないとさえ思ってしまいます。(皮肉ですが)。ただ、今回の結果は相手が本村さんだったからこそだと思うし、多くの被害者家族は泣き寝入りせざるをえない状況かもしれません。無茶な弁護を阻止する意味でも有効だったように感じます。

※光市母子殺害事件差戻審判決(元検弁護士のつぶやき)に詳しく反論が記載されています。安田弁護士の「今後厳罰化はますます加速していく。実に危険な状態になってきたなと思いますし、来年からの裁判員制度でも大きな影を落とすだろう」というコメントに対し、
裁判員制度との関係では、既に別エントリのコメント欄でも指摘されていますが、少なくとも結果的には弁護団の弁護活動によって「弁護士は弁護のためならどんな非常識なことでもやる。」という認識が広まったことがもっと重大な問題だと思います。
もちろん、これは弁護団の記者会見を恣意的に編集したマスコミの責任と言うべきかも知れませんが、そんなことは当然のこととして予想されたのですから、そもそもなんであんな記者会見なんかしたんだ、ということが批判されることになります。


に全面的に賛同します!



同時に、加害者はすでに9年、生きのびているという事実を改めて見直してほしいと思います。上告で時間稼ぎをするようですが、それが麻原彰晃を今なお生き永らえさせている、安田好弘弁護士の手管だと思うし、ある種の(本来の意味で)確信犯的茶番なので。

とんでもない前例を作ることがないように。未成年であろうと、いや、未成年だからこそ、人を殺すことの重みを学習できるように。安易に「死刑になりたい」=ある意味、なかなか死刑にはならないことはわかっている、死刑になっても執行されないことがわかっているだろう、加害者予備軍を強制阻止してほしい。とんでもな甘えで赤の他人を自殺道具に使うような、愚かな加害者予備軍を撲滅してほしい。
さまざまな情報面含めて犯罪者を厚遇しすぎだと感じる側面が多く(犯人の家族を守る、等々)、それが「社会」に対する罪の意識を希薄化させ、犯罪抑止力としての世間の目の怖さから目を塞いでしまっている気がします。もちろん犯罪者の人権も守られるべき(刑務所内のセクハラ含むリンチなどはあってはならないと思います)でしょうが、それは一般人とは別次元のはずだとも思うので。


■参考ニュース:
たった9カ月間の家族 光市母子殺害遺族・本村さん手記要旨(産経新聞)

「被害者支援センター不可欠」 本村洋さん訴え
「被害者が加害者に対して損害賠償請求をするのは精神的にも経済的にも大変」と民事裁判制度の欠点を指摘。さらに「被害者が安心できる日常を送るためには、犯罪被害者支援センターの存在が不可欠」と述べた。

光市事件報道 BPO「感情的に制作」(朝日新聞) - goo ニュース


■参考サイト:
光市母子殺害事件差戻審判決(元検弁護士のつぶやき)
専門的な視点から、弁護団の記者会見をベースに、弁護団の敗訴理由が非常にわかりやすくコメントされています。

Egawa Shoko Journal: 刑事弁護を考える~光市母子殺害事件をめぐって
過去記事のうえ、あまり好きな方ではないのですが(汗;)、&橋下元弁護士バッシングにも近い内容ではありますが、チェックポイントが網羅されていたので。

■関連:
安田弁護士に逆転有罪の判決 強制執行妨害(朝日新聞) - goo ニュース
松本死刑囚の一審公判中に逮捕、起訴されたことで弁護団は「違法捜査によって作り上げられた事件で、弁護士業務への不当な介入だ」と捜査当局を批判。控訴審では約2100人の弁護士が弁護団に加わり、無罪を主張していた。

今回の裁判は、犯人以上に、安田弁護士ら人権派弁護士と本村さん(全国犯罪被害者の会)の闘い(頭脳戦、精神戦、情報戦的に)だったような印象があります。このタイミングでの逆転有罪の判決が、安田弁護士の上告にどれだけのダメージや影響を与えるのかは測れませんが、逮捕されても当然なことをしながら免れる術を持っている安田弁護士の、『自分(だけ)の正義』が通らなかったことに、ほっとしています。

光母子殺害差し戻し審を学ぶ(中国新聞) - goo ニュース
安田弁護士は昨年12月、被告が遺族あてに書いた手紙なども紹介し、「彼は成長した。必ず更生してくれると信じて支えたい」と話した。

信じる、って・・・どこまで支えられるのか?一緒に寝食を共にするとか、かな?一般的には成長も反省も見られない。もし9年かけて、あれで成長したんだとしたら、ベースが低すぎるんだと思うしとても更生するとは思えない。

■過去記事:
事件を追う(短期別枠カテ)
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光市母子殺害差し戻し審・13★第10回公判
光市光市母子殺害差し戻し審★橋下弁護士提訴関連(裁判の“見える化”)
光市光市母子殺害差し戻し審★集中審理への前哨戦?
光市母子殺害差し戻し審・12★弁護側証人
光市母子殺害差し戻し審★マスコミに踊らされないために
光市母子殺害差し戻し審・11★弁護団のストーリーと伏線
光市母子殺害差し戻し審・10★弁護側の証人尋問/心理鑑定結果
光市母子殺害差し戻し審・9★弁護士懲戒請求についての考察
光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認
光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目
光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

殺意とは?
死刑について考える★犯罪と裁き
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
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参考追加:
光市母子殺害事件の死刑判決をどう考えるか 湧き上がる「判決支持」の声のなかで立ち止まって
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光市母子殺害差し戻し審・13★第10回公判

2007-09-23 | 事件を追う(短期別枠カテ)
経緯をTVニュース(脚色ありありだとは思いますが)やネットメディアで見ていて、
なんだか、もうなるようにしかならないな(当然の結論ですが)
という、極めて「第三者」(当然の立場ですが)な気持ちになってきていて、
ちょっと脱力なのですが・・・。
情報は追跡していきたいので、とりあえず参考資料収集ということで
興味深い記事を、ここに来てくださる皆様との情報共有化兼ねて、
ログ化いたします。

他にも参考になる客観的記事等ありましたら、
コメント&TB他でぜひお知らせください。
(どうしても感情的になりがちな事件なので
 専門的視点、もしくは中立的視点からの現状分析がありがたいです)

時間がかかるということは、緊張の持続が本当に大変だということだと
こんな立場でも思い知ります。
8年間。
本村さんの変わらない真摯な姿勢は、人間として敬服に値します。


彼が犯した新たな罪《光市母子殺害・番外》 /にしてんま傍聴日記

2007/09/21 06:57

暫定傍聴日記として、第10回公判での本村洋さんと、弥生さんのお母さんの意見陳述
および、ネットでも騒然となっている被告(加害者)の「なめないでいただきたい」発言について詳細に経緯・発言内容=事実情報が記載されています。

ブログ主・福富氏から見た今枝弁護士についての記載もあります。
個人的には、今回批判されている弁護に対し「それが我々の仕事なのだ」
というスタンスを見せていた弁護団の弁護士の1人が、
「私はこの裁判の弁護ほど、胸を張って弁護できたことは今までありませんでした。」
という非常に主観的・感情的と思える表現をし、
慟哭するというのには違和感とともに、否定的な感情を持ちましたが、
こういう見方、こういう意見もあるのだという参考ログとして。


弁護士・未熟な人間・今枝仁・・・光市事件と刑事弁護

上記、今枝弁護士のブログ。

弁護士が裁判には無関係と思われる自分を語りだす、というのは、どうしても演出じみて見えるため、上記慟哭と同じく、かなりの違和感を感じます(被害者サイドでも、もっと自分を語りたいだろう人はいると思うし)。が、反論・炎上覚悟のうえでの対応でしょうし、表現は(現行の法に触れず自己責任に基づく限り)自由だと思います。
興味深い事例として歓迎すべきなのかもしれません。

第三者からのご批判は、実際に本村洋さんはじめご遺族がどうおっしゃっているかを前提に、慎重になしていただきたく思います。
ご遺族の気持ちをあたかも分かるかのように代弁することは、それ自体が遺族感情軽視ではないでしょうか。


という意見は、理解はできます。が、社会の考えも取り入れるべき、という弁護士会のサイトが本意なのであれば、それもまた表現の自由(自己責任に基づいて)であり、軽視されているかどうかは本人=木村さんにしか判断・批判できないことだと思います。
こういうのは所詮水掛け論なので、さておくしかないし、個人的には蛇足な気がします。(これらもすべて「表現するのは自己責任に基づいて自由」の領域内かな、と


刑事裁判と被告人の納得(光市母子殺害事件から)/元検弁護士のつぶやき

光市母子殺害 「傷害致死の言葉知らず」 元少年、殺意を否認
山口県光市・母子殺害事件の差し戻し控訴審公判が18日、広島高裁(楢崎康英裁判長)で開かれ、元少年(26)=事件当時(18)=は「結果的に人を殺してしまったことを『殺人』と認識していた。傷害致死という言葉自体知らなかった」と述べ、捜査段階から殺意は認めていなかったと主張した。

という記事を受けて、少年のことばの解釈と、
それが事実とした場合の弁護士と検察の責任を分析しています。
とりまとめサイトとして。

メモ
●刑事裁判の目的というか機能のひとつ=被告人の納得


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事件を追う(短期別枠カテ)
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光市光市母子殺害差し戻し審★橋下弁護士提訴関連(裁判の“見える化”)
光市光市母子殺害差し戻し審★集中審理への前哨戦?
光市母子殺害差し戻し審・12★弁護側証人
光市母子殺害差し戻し審★マスコミに踊らされないために
光市母子殺害差し戻し審・11★弁護団のストーリーと伏線
光市母子殺害差し戻し審・10★弁護側の証人尋問/心理鑑定結果
光市母子殺害差し戻し審・9★弁護士懲戒請求についての考察
光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認
光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目
光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

殺意とは?
死刑について考える★犯罪と裁き
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
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光市光市母子殺害差し戻し審★橋下弁護士提訴関連(裁判の“見える化”)

2007-09-07 | 事件を追う(短期別枠カテ)
個人的な参考資料と思考メモです。
ニュースはリンク切れ防止のため、全文掲載いたします。

●2007年9月7日(金) 
光弁護団の原告代理人ら反論(中国新聞) - goo ニュース
光市母子殺害事件の差し戻し控訴審で、弁護団に加わる広島弁護士会所属の弁護士4人が大阪弁護士会所属の橋下徹弁護士を相手に起こした損害賠償訴訟で、4人の代理人弁護士らが6日、橋下弁護士が5日に会見で述べた内容に「明らかに誤った説明がある」と反論するコメントを出した。4人はテレビ番組で弁護団の懲戒処分を請求するよう呼び掛け、業務を妨害したとして3日、広島地裁に提訴している。

●2007年9月5日(水)
橋下弁護士が改めて弁護団批判 光市事件懲戒請求問題で(朝日新聞) - goo ニュース
山口県光市の母子殺害事件の差し戻し控訴審についてのテレビでの発言をめぐり、被告の元少年(26)の弁護団に加わる弁護士4人から損害賠償訴訟を起こされた橋下(はしもと)徹弁護士(大阪弁護士会所属)が5日、都内で記者会見を開き、「法律家として責任をもって発言した」と反論、全面的に争う方針を明らかにした。

被告側が差し戻し控訴審で殺意を否認したことについて、橋下弁護士は「なぜ一、二審と大きく主張を変えたのか、社会に説明すべきだ」と持論を展開、改めて弁護団を批判した。

原告4人の訴状によると、橋下弁護士は5月27日に出演した関西の民放テレビ番組で「弁護団に対してもし許せないって思うんだったら、一斉に弁護士会に対して懲戒請求をかけてもらいたい。請求はだれでもできる」などと発言。それ以降、4人が所属する広島弁護士会にはそれぞれ300通を超える懲戒処分の請求が届き、反論の書面の準備などで業務を妨害されたとしている。

●2007年9月3日(月)
橋下弁護士を提訴=テレビで「懲戒を扇動」-光市母子殺害差し戻し審で・広島 (時事通信) - goo ニュース
大阪弁護士会所属の橋下徹弁護士がテレビ番組で、山口県光市母子殺害事件の差し戻し控訴審の被告(26)弁護団に対する懲戒請求を扇動したとして、このうち今枝仁弁護士ら4人が3日、橋下弁護士を相手に、1人当たり300万円の損害賠償を求める訴訟を広島地裁に起こした。

訴状などによると、橋下弁護士は5月27日に西日本を中心に放送された民放番組の中で、同弁護団の弁護活動に触れ、「もし許せないって思うんだったら、一斉に弁護士会に対して懲戒請求掛けてもらいたい」などと発言し、視聴者を扇動した。

差し戻し審の弁護団に対する懲戒請求はそれまで1件もなかったが、放映後、今枝弁護士ら4人それぞれに300件を超える請求が広島弁護士会に届いた。このため、弁明書や資料の提出などの負担を強いられ、弁護活動に不当な重圧を受けたなどと主張している。 


●橋下徹のLawyer’s EYE

2007年 09月 07日付け記事で
提訴関係の記事をアップされています。
また裁判所に証拠として提出するための協力を求められています。

■私から皆様へのお願い■ ※ブログ主抜粋
光市母子殺害事件弁護団の弁護活動は、弁護士会に対する信用を害した、品位を失う行為であったを立証するには、世間の皆様がそのように感じたという証拠を集めなければなりません。そしてそれは数が多ければ多いほどありがたいです。


氏名と住所の明示が必要で相手方にも渡ってしまいます。
懲戒請求と同じく、あくまで個人的な自己責任となりますので、
熟考のうえの対応が望ましいと思います。

■私が提訴されたことにつきまして■ ※ブログ主抜粋
私の主張の骨子は、弁護士法上の懲戒事由である「弁護士会の信用を害する行為、品位を失う行為」の基準は、世間の基準だということです。
世間が弁護士を信用できなくなった、品位がないと言っているのに、弁護士会がそれを否定することはできないと考えています。
私は、刑事弁護人という職務、ひいては弁護士そのものに対して、世間は著しく信用を失っていると感じています。刑事弁護人という職務は、世間が凶悪犯だと感じる被告人を弁護する職務であり、偏見や誤解が生まれるのは当然のことです。
弁護士・弁護士会は、「弁護人は被告人の利益を守っていればいい、それが正義だ」という信念のもと、世間の偏見や誤解を解く努力を全くしてきませんでした。
「弁護士は立派なことをやっているんだから、世間は黙っていろ」という態度です。
もはやこのような時代は終焉しました。
弁護士・弁護士会は、もし世間に刑事弁護人に対する偏見や誤解があるのであれば、真摯にその偏見や誤解を解く努力をすべきです。「刑事弁護人はたとえ国民全員を敵に回しても、被告人の利益をはかることが職責である」というカビの生えた古い題目を唱えるだけでは不十分です。
この国民の声を、単なる違法な請求とはね付けるのか、それとも弁護士・弁護士会・刑事弁護人のあり方に対する国民の声として真摯に耳を傾けるのか、これから弁護士・弁護士会が国民に信頼される存在であり続けるためにも、重要な分水嶺になることと思います。


私個人としては、橋下弁護士の言がない状態でも
光市光市母子殺害差し戻し審の弁護団活動に疑問をもち、
弁護士への信用を失ったことは事実です。
懲戒請求活動は情報収集途中であったのと、懲戒請求そのものの
有効性が不明瞭であったため(相手が安田弁護士であったためというべきかも)
参加しませんでしたが、弁護団に私自身の批判と疑問の声を届けるために、
橋下弁護士への協力を自己責任において考慮していきたいと思います。
※協力条件として氏名と住所の明示以外の法的制約やリスクを
 橋下弁護士に質問メールする予定です。
 こういうケースに詳しい方、ご存知であれば情報提供をお願いいたします。


■参考キーワード

・陪審員制度
・全国犯罪被害者の会
・犯罪被害者の司法参加/付帯私訴制度の創設


■参考記事

『国家と罰』 【第1章】 誰が主権者を吊るせるか? 二重の職人芸(日経ビジネスオンライン) - goo ニュース
そもそも検察が有罪を立証するのではなく、被告人が無罪を立証するという魔女裁判のようなゲームのルールが適用されるのが現下日本の裁判なのです。

議論という形式上、今度どう展開するのかが不明ですが、現時点では死刑制度廃止の記事となっています。
ケーススタディとして考慮すべき内容ではありますが、1つの事例レベルに過ぎないとも思います。
こうした記事発信ふくめ、死刑廃止活動含めた裁判環境が世論誘導要素のある情報戦になっていく現状を加味すれば、橋下弁護士の主張でもある弁護団の説明責任は「あり」だと思います。
マーケティング的にいえば「裁判の見える化」ということになるのかもしれません。
そして「見える化」が「人を裁く」という場面で、本当に有効なのかどうかが今後の要検討項目なのかな、と。


■当ブログの関連記事

事件を追う(短期別枠カテ)
 

追記:

「弁護士会はバカ」 橋下弁護士会見でケンカ売る

※記者会見の詳細
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光市光市母子殺害差し戻し審★集中審理への前哨戦?

2007-08-29 | 事件を追う(短期別枠カテ)
タレントの橋下弁護士を提訴へ 番組で弁護団の懲戒呼び掛け(共同通信) - goo ニュース
2007年8月27日(月)22:04共同通信
山口県光市・母子殺害事件で、被告の元少年(26)の弁護士が27日、テレビ番組の発言で業務を妨害されたとして、タレントとしても活動する橋下徹弁護士に損害賠償を求める訴えを広島地裁に起こす方針を明らかにした。原告は広島弁護士会の今枝仁、足立修一の両弁護士。今枝弁護士によると、橋下弁護士は5月に大阪のテレビ番組に出演した際、弁護団の懲戒処分を弁護士会に求めるよう視聴者に呼び掛けたという。


うーん・・・。どうしてこのタイミングなんでしょうか?
9月18日から20日の集中審理に向けた対策の一環なのは
間違いないと思うのですが・・・。
どういうシナリオなのか、気になります。

ブロガーのトーンは橋本弁護士支持が多く、
またもや弁護団への逆風が吹き荒れそうですが・・・
前哨戦という様相ですねー。

とりあえず、動向チェック用にログ化。

■参考:
橋下徹のLawyer’s EYE
8月7日と10日の『光市母子殺害事件弁護団緊急報告集会出席報告』記事で、今回の弁護団の弁護方針が何ゆえいわゆる懲戒事由にあたるのか、を説明しています。

母子殺害事件弁護団 ネットで懲戒請求「運動」広がる
2007/6/20

■本ブログの光市光市母子殺害差し戻し審関連
事件を追う(短期別枠カテ)

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光市母子殺害差し戻し審・12★弁護側証人

2007-07-27 | 事件を追う(短期別枠カテ)
フィールド調査ワーク多忙につき、
こちらの記事を書く余裕がありません。;;・・が、
ここ数日、ちょっと訳ありでアクセス解析をオンにしてたのですが
(あ、もうオフにしました。見るとつい気になるし、見なければ「ない」のと同じなので)
検索キーを見ると「チャイナフリー」と、
この事件の記事へのアクセスがかなり多いので
一応、ニュースをログ化しておきます。
ほとんどが、リンク切れ対策の記事羅列になってしまい、
記事リストアップ済みの方には申し訳ありません。

・・・「チャイナフリー」と両立しきれておらず超・力不足;
やっぱり自分の生活に近い方を追いかけてしまうんだなぁ。

死刑制度についても&関連の過去記事について収集していたレポも
まとめきれてませんが、これはいつかアップする予定です。

今回一応、フォーカスロックしておきたいのは
鑑定人、野田正彰・関西学院大教授の鑑定結果ですね。

弁護側証人:野田 正彰
弁護側証人:加藤幸雄

<光市母子殺害>元少年の精神鑑定医証言 「人格発達遅れ」
7月26日12時46分配信 毎日新聞
弁護側の依頼で元少年の精神鑑定をした野田正彰・関西学院大教授の証人尋問があり、野田教授は「人格発達は極めて遅れており、他の18歳と同様の責任を問うのは難しい」と述べた。


で、野田教授がいかに安田汚染されているかがわかるのが下記。
「藤井誠二のブログ」は被害者サイドブログではありますが
客観情報も多いので、必読です。

Aさんへの手紙・・・ある「精神鑑定医」の変節について(藤井誠二のブログ)

光市事件。悲しすぎる弁護士さんや精神鑑定人らのこと。(藤井誠二のブログ)

心理学から見た光市母子殺害事件の裁判(Yosh's Tea House)

自分と未来は変えられるが、過去と他人は変えられない。(裕’s Object Relational World)


ド素人考えですが、精神的に不安定なのなら、現時点での反省も妄想それ事態も
信ぴょう性はなく、証拠能力は皆無のはずだし、
被告の証言と遺体状況が一致するなど、証拠能力があるとするなら
精神的には問題ないのでは?
都合のいい、精神状態のパッチワーク、それこそが「物語」ってやつでしょうか?


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光市母子殺害事件、改めて暴行目的を否認…差し戻し控訴審
最高裁は、犯行前、排水検査を装って本村さん方周辺のアパートを訪れていた理由について「強姦しようと物色していた」と計画性を認定した。
しかし、この日の被告人質問で、元会社員は義母に甘えきれなかったことに触れ「さみしかった。人との会話で紛らわせようと思った」と述べ、改めて強姦目的でなかったことを強調した。
さらに、本村さん方で夕夏ちゃんを抱く弥生さんを見て、「こんなお母さんの赤ちゃんに生まれたら、どんなに幸せだろうという気持ちを抱いた」と供述。その後、一度室内を出て、戻ったことについて、弁護側が「強姦目的か」と尋ねると、元会社員は「いえ違います」と否認した

元少年の供述変遷、解明へ=光市母子殺害、差し戻し審-広島高裁
7月26日16時0分配信 時事通信
1999年4月に起きた山口県光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われ、最高裁が一、二審の無期懲役判決を破棄した当時18歳少年の被告(26)の差し戻し控訴審第7回公判が26日、広島高裁であり、楢崎康英裁判長は、被告の供述の変遷を把握するため、これまで明らかでなかった逮捕時からの全供述調書を証拠採用した。
 第8~10回公判は9月18日から3日連続で開かれ、情状面などの被告人質問のほか、検察側が申請した法医学者の証人尋問が実施される。

元少年、改めて乱暴目的否定=光市母子殺害差し戻し審-広島高裁
被告は事件当日、排水検査を装ってアパートを回ったことについて「ロールプレーイングゲーム感覚だった」と説明。本村さん宅を2回訪れたのは「優しそうな弥生さんと話したかったから」とし、乱暴するためでないと述べた。 

「心に入る言葉ない」=弁護側主張は「砂上の楼閣」-母子殺害遺族の本村さん会見
最高裁の認定事実を否定した弁護側証人の法医学者に対しては、「信ぴょう性はない」と言い切った。「事件時に司法解剖した方の見識が正しいと思っている。被告も今まで認めてきた。ここに来て(事実が)ひっくり返ることはあり得ない」と話した。

本村さん「信じ難い弁解」と不快感 光母子殺害公判
光母子殺害事件の差し戻し控訴審で、三日間の集中審理を終えた遺族本村洋さん(31)が二十六日、広島市内のホテルで記者会見。乱暴目的や計画性を否定した元少年(26)や弁護団の主張に「極めて苦しい弁解で、心に入ってくる言葉がない。時々刻々と言っている内容が変わっており信じ難い」と不快感をあらわにした。

弥生さんへの乱暴を「亡くなった母親と一体化しようと思っていた」と説明した精神鑑定医の証言も「事件から八年たって鑑定して、なぜ克明に犯行時の被告の心境やそれに至る経緯を言えるのか理解できない」と話した。


【光市・母子惨殺】 弁護側「ピンポンダッシュ中に、たまたま被害者の部屋に」…差し戻し控訴審の集中審理へ (痛いニュース)


参考:

■なんとも不毛な光市母子殺害事件裁判(なるしす日記)
2007-06-28 Thursday

関連

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光市母子殺害差し戻し審★マスコミに踊らされないために

光市母子殺害差し戻し審・11★弁護団のストーリーと伏線
光市母子殺害差し戻し審・10★弁護側の証人尋問/心理鑑定結果
光市母子殺害差し戻し審・9★弁護士懲戒請求についての考察
光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認
光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目
光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

殺意とは?
死刑について考える★犯罪と裁き
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
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光市母子殺害差し戻し審★マスコミに踊らされないために

2007-06-30 | 事件を追う(短期別枠カテ)
というわけで、ご近所カラオケも断り、
夕方から行く予定だった「セクロボ」(なんかセクサロイドみたいすね;)
録画観賞会も遅刻したので不参加な、超不義理ななる@です。(大汗;

午後はずっとこの記事作成してましたー
いろんなブログを回り、コメントを読み、リンクを辿ってるだけで
4-5時間あっという間。
一次情報がやっぱり興味深い。が、解読能力がないので
なるべく専門家視点を持つ方の記事を取り込ませていただきました。

やっぱりいろんな記事を読んでると、視点が切替えられる部分ありますね。

死刑求刑賛成はみじんも変わりませんが、
弁護団がすべての証拠を封じられて、奇策にでるしかない理由はわかりました。
(弁護団が検察のねつ造とした証拠の洗い直しは、説得力を感じました。
最高裁の証拠の否定理由をもっと知りたかったです。)



■最近のマスコミ報道※今までの記事に重複します

「ドラえもんが何とかしてくれる」母子殺害公判で元少年(朝日新聞) - goo ニュース

被告の性的願望を否定せず(中国新聞) - goo ニュース

山口母子殺害で元少年、殺意など否認・差し戻し控訴審(NIKKEI NET)

光母子殺害:弁護側が犯罪心理鑑定で証人尋問(毎日新聞)

「聞くに堪えない3日間」=元少年から見下ろされた-遺族の本村さん・母子殺害(時事通信)

死刑廃止弁護団の最終戦術1(動画)
死刑廃止弁護団の最終戦術2(動画)

タイトルのつけかた含めて、毎日新聞が客観的かな、と。


■2007年差し戻し審関係

被告人質問要旨 光母子殺害差し戻し審(中國新聞'07/6/28)
6月26日・27日の光市母子殺害事件公判の
被告人質問の要旨です。他の新聞よりかなり詳細な記録です。
・・・正直、読んでるだけで、いやになります。
※詳細な殺害状況描写があるので、苦手な方はアクセスしないでください。

●被告人質問の検討(光市母子殺害事件差戻審)/(元検弁護士のつぶやき)
2007年06月28日
上記についての考察がなされています。
「弁護人の質問に対しては饒舌に答えていた被告人が、検察官の質問に対してはその質問に正面から答えることをしなくなり、一転して黙秘権行使に準じるような供述拒否的な態度を取ったこと」を問題視されています。

光市母子殺人事件とマスコミ報道3(弁護士のため息)
光市母子殺人事件とマスコミ報道2(弁護士のため息)
光市母子殺人事件のマスコミ報道(弁護士のため息)
2007年6月24日~30日
マスコミ報道での誤認含め煽り方について問題視されています。
確かに、人は自分が見たい情報のみ選びがちなので、自戒としたいと感じました。
コメント欄が充実。

■2006年最高裁関係

[PDF] 最高裁判決

●光市母子殺害事件最高裁判決の感想(元検弁護士のつぶやき)

光市事件における最高裁弁論要旨【1】
最高裁により失当とされた内容です。
検察側による証拠ねつ造や自白内容の強要について
弁護団から詳細指摘がなされています。
※かなり詳細な殺害状況画像資料および描写があるので、苦手な方はアクセスしないでください。

鑑定書 山口光市母子殺害事件(抜粋)
※詳細な殺害状況描写があるので、苦手な方はアクセスしないでください。

光市の母子殺害事件上告審~なぜ最高裁は破棄自判をしなかったのか?(Because It's There)
最高裁が自判しなかった理由を考察しています。
前例に基づく判断であると同時に、被告人に不利な場合は自判しないルールのようです。

破棄差戻判決が捨て去ったもの(2)
2006年06月21日
最高裁の差し戻しについて、検察官の手法や最高裁の判断に問題がなかったか検証の必要性を述べておられます。
無期懲役の実態を世の中に報せることでの抑止力普及は、大賛成です。

「死刑選択基準」
2006・6・30記


■2006年その他

光市母子殺害事件 -揺れるマスコミ、ジャーナリズム(Digital Town on the web)
2006年06月21日
2006年時の、広島高裁判決文と考察

世に倦む日日/山口母子殺人事件カテ
本村さん考察
※弁護士関係から法律を無視しているという批判あり
一般的にはこの考察レベルはすごいと思いますが、専門的には問題多いのですね。
でも個人でここまで掘り下げられるということで非常に参考になります。



中立的視点で書かれた、
参考になるサイト、記事がありましたら、
ご紹介お願いいたします。


関連
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光市母子殺害差し戻し審・11★弁護団のストーリーと伏線
光市母子殺害差し戻し審・10★弁護側の証人尋問/心理鑑定結果
光市母子殺害差し戻し審・9★弁護士懲戒請求についての考察
光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認
光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目
光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

殺意とは?
死刑について考える★犯罪と裁き
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
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殺意とは?

2007-06-30 | 事件を追う(短期別枠カテ)
「今、君に殺意を感じたよ」なんてよくギャグで使う気もするけど<ギャグで使うな?
超今更ですが;公式な「殺意」って何かな?と思って調べてみました。

殺意の認定(法律まめ知識)
殺意の定義、種類、認定方法、認定ポイントについて非常にわかりやすくまとめてあります。

[PDF] 講評 國學院大學法科大学院 助教授 今井 秀智 (刑事訴訟法実務)
ある事件をもとに、検察側と弁護側双方の評価点・不足点を指摘していて、中立的視点としてわかりやすいです。

[PDF]<判例研究>確定的殺意と未必的殺意の認定について
中田 靜 法と政治 48(4),87-99,19971230(ISSN 02880709) (関西学院大学)」
未必的殺意の認定破棄の事例(平成6年)。暴力団員が、対立する団の幹部と同居人(一般市民と表記)を誤認発砲し、失血死させた事件。懲役16年から懲役18年に変更。
・・・人が1人殺されてもそんなもんなんですね。ちょっとがく然。

日弁連「法廷用語の日常語化に関するプロジェクトチーム」
中間報告書
私のようなドシロウトには、「なにがわからないのか」がわかって、なかなか便利です&いい取り組みだ。専門用語って普段日常的に使っていないと、本当にわかりにくいですよね。

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閑話休題:

医療用語、SE用語、マーケティング用語なんかもそうだと思うのですが、普段仕事で使ってないとなにがなんだかな用語って多い。基本的に業界用語、職種用語、符丁や「トヨタ語」のような企業のきまり言葉は一般にはわからないのが当然。

私のメシの種である、マーケティングに関しては、マーケティングそのものを勘違いしてる人も多いような。というか「マーケティング」を知らない(知る必要のない)人の方が多いわけですが。マーケティングと一口で言っても、例えば経営と販売とでは使用用語(頻度)は異なるので、どの分野メインで仕事してるかでも、理解度は違ってくるのでしょうね(=マーケッターでも理解度に幅がある理由)。稀に小・中学生でも用語のみならず基本を理解してる子どももいて驚くけど(親が関係者?)。

難易度高い用語も、デイリーに使ってれば、理解するのには問題はないと思う。まぁ、わからない用語や表現が出たら調べる(ググる)か、詳しそうな人に聞くか、「自分には関係ない用語なんだな」と認識してスルーするかですね。
※3番目は、よく知らないままに業界叩きをしてしまいがちな不勉強な方には、恥をかかないためにはいいかな、と思います。(自分も気をつけなくちゃです;

今はんとにグーグルやwikiなど調べる気さえあれば、基礎的な情報はいつでも誰でも入手できる、“知りたい人”にはいい時代になりましたね!(知れば知るほど深みにはまる知識の罠もありますが;)

・・・なんだか言葉について書きたくなってきた。また別途記事にします。
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確定的殺意と未必的殺意と殺意なしの区別は、
基本は


(出典: [PDF] 講評 國學院大學法科大学院 助教授 今井 秀智 (刑事訴訟法実務))

殺傷能力のある道具の有無、その殺傷性がけっこう大きいようですね。
「素手」が凶器になる事件って多いんだけど、これが一番やっかいなんでしょうね。

首を絞める、って絞めた時点で未必的殺意、ってわけにはいかないのかな?
ドラマやコントでふざけて相方の首を絞める、ってあるもんなぁ・・・
でも少なくても、顔見知りでない人が、突然首を絞めてきたらそれは異常行為なわけですが・・・。

首を絞めてる最中に「殺してしまおう」と一瞬思って、でも「やっぱりやめよう」と思った時には手遅れだった、というような場合、どうなるんだろう?
遺体に途中で力を抜いた痕跡があれば証明されるのでしょうが・・・。

うーん・・・やっぱり人を死なせてしまった時点で、それが「罪」の99%で、そこからあれこれ殺意の有無をもって酌量しても、「罪」そのものの重さはなんら変わらないと思う。

・・・そういう意味では、罪は犯人の気持ちの中に一番あるはず(あるべき)。

少なくても、殺される理由のなかった第三者を手にかけ、自分は悪くない、に近い態度を取り続ける加害者を、殺意の有無を中心に裁く現法に限界があるのだということだけはわかった気がします。弁護団が殺意軽減に努める理由も。

実効力がありそうな対抗策として
●関係性の希薄な(動機が希薄な)第三者の通り魔的・突発的犯行の厳罰化
(事故や正当防衛、他・酌量条件は詳細検討するとして)
●精神異常含めた、突発的犯行に関する殺意以外の量刑指標の構築
 ex.手加減ができないという意味で、精神異常者の行為を殺意なしにするのでは
   なく、逆にすべて未必的殺意からはじめてもいいのでは?
   これで精神年齢やトラウマを安易に弁護理由にできなくなるといいな、
   と思います。
●性犯罪の厳罰化
(これだけでも場合によっては「無期懲役」をありにしてほしい。)
●児童殺人の厳罰化

を強く希望します。
また複数の条件が重なった場合の、重刑化も望みます。

書いていて思ったけれど、未成年犯罪含めて、精神異常やなんらかの後遺症がのこる病歴のある加害者の犯罪は、保護者の連帯責任も問うべきだと思います。
光市の事件では、加害者の父親自体が「超トンデモ」(この父親も被害者に目をつけていた、という信じられないウワサもあって、もうなにがなんだかですが)で、まるで他人事なわけですが、このあたりもキチンとケジメないと、今後、子ども
が犯罪を犯しても平気な親が出てきそうで(すでに出てますが;)コワイです。

家庭環境のせいにするのなら、そこも検証が必要だし、場合によっては謝罪含めて責任をになうべきでは?(・・・親がまともな神経ならすでに実行されてることだとは思いつつ・・・)




※シロウトの自主学習レベルで、間違いや勘違い、多々あると思います。
 参考サイト等のご紹介含め、ご指摘歓迎いたします。TBも歓迎です。
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光市母子殺害差し戻し審・11★弁護団のストーリーと伏線

2007-06-29 | 事件を追う(短期別枠カテ)
本村さん会見「福田を裁けない司法ならいらない」



死刑廃止弁護団の最終戦術1(動画)
死刑廃止弁護団の最終戦術2(動画)


光母子殺害 弁護側が犯罪心理鑑定で証人尋問
6月29日9時37分配信 毎日新聞
1審前の少年鑑別所の記録で「退行した精神状況だった」などと、今回の鑑定と類似した結果が出ていたことも指摘した。

公判後に記者会見した弁護団は「被告が語った内容で事実関係の一部が明らかにでき、内容は遺体の痕跡とも合致している。今後の裁判で重要な部分が証明されていくだろう」と語った。
この後、7月24~26日と9月18~20日に集中審理がある。
遺族の洋さんは公判終了後、広島市内で会見。元少年が1、2審で認めていた起訴事実を一転して否認した点について「裁判で真実を求め続けた7年間がほごにされた」と怒りをあらわにした。


>「被告が語った内容で事実関係の一部が明らかにでき、内容は遺体の痕跡とも合致している。

それは合致するでしょうね。というか、合致させたのだと思いますが・・・。
「~と言っているが、本当は~だったのではないか?」と、いつものように質問していけば
「そうだったかもしれない」となるだろうし、
バカでなければ&心から反省して自分から死刑になろうと望まなければ
弁護団の意図は組むでしょうから。

というか、
裁判前には「8年前のことで記憶があいまいかもしれない」としながら
フタをあけたら打って変わって「事実関係の一部が明らかに」って。

そういう意味では、8年前の記憶が、今になって精算されて
明白になってくるのって、すごい記憶力です(皮肉だけど
過去の記憶の精算=自己分析って自分の脳内ストーリーの一種じゃ?
決して「事実」ではないと思いますが。

それにしても安田弁護士、
加害者がうまく作戦通りに動いてくれてよかったですねw
もし失敗したら伏線が生きてたところでしたが・・・
ちょっと「墓穴」になっちゃいましたね。
(・・・という印象をどうしても受けます、あなたの書いたものを見てると

しかし、この作戦、どこに落とすつもりなのか?
●シナリオ1:まったく反省をしていない→精神に問題があるからだ→死刑に該当しない

●シナリオ2:少しは反省して謝罪文なんかも書いてみた→社会的更生の余地はある→死刑に該当しない


どちらにしても、茶番です。

個人的には、母親を早くに亡くしたことと犯罪性の相関性をしめす
客観的データがほしいです。

・・・この際、本当の無期懲役で、死ぬまで後50~80年ほど刑務所生活
してもらったほうがいいのかも。
「若さ」をすべて刑務所で消耗して、人生に絶望して
かけらも楽しみなく、救いもなく死んでいくのがふさわしい。
(精神が正常ではないらしいので、それでも幸せなのかもしれませんが・・・)

なんだかやっぱり感情的になってしまう。
世論に迎合&煽り気味ではあるマスコミの編集のせいかも、
で要注意ですが。
でも、こんな事件がもし自分の回りで起ったら?

自殺した母親の面影を見たからといって、赤の他人に妻を殺され強姦されたら?
母親を求めて泣く赤ちゃんを“床に落と”されたうえ絞殺されたら?
ガムテープを用意して、変装までして嘘をついて上がり込んだ犯人が、
計画性はないと主張したら?
犯人自身が「未成年近くだし、すぐに出られるから」という確信を持っていたら?
妻と子どもを確実に手にかけた犯人が8年たって「自分は悪くない」と言いだしたら?
そして犯人が8年たってもまったく反省していなかったら?
それは犯人の生い立ちのせいで、本人には問題(責任?)がないとされたら?

謝罪の手紙なんてパフォーマンスでいくらでも書ける。
(こういうケースでの謝罪はもともとすべて弁護団の筋書きだとさえ思う)
そういう意味では、反省の振りもできるだろうに、
被害者遺族に対してリアルでは一切それをしてこなかった犯人の
どこに更生の余地があるのか?
「手紙」のままの幼稚でエゴな人間性ではないのか?
今もって退行したままなのであれば、発言のどこに証拠能力があるのか?

反省がたりないから、
専門家をつけて更生させるために死刑を行わない。・・・
それはすでに刑罰ではない。

これは犯人が死刑になるかどうかより、
検察は正しく犯罪を犯罪として成立させてくれるのかどうか
弁護士は社会的正義をもって対応してくれるのかどうか
裁判所は「罪」をきちんと裁いてくれるのかどうか
の制度の審議なのだと感じます。

まだまだあと数ヶ月、集中審議は続いていく。

参考:
山口光市・母子惨殺 安田弁護士は本村さんに私怨【動画】



追記:
事件は違いますがネットを騒がせたこの事件。

同じ女性を2度暴行 特急内強姦事件 被告、罪状認める
6月29日16時15分配信 産経新聞
弁護側は「植園被告が、16歳のときのバイク事故で負った脳挫傷(のうざしょう)が原因で欲望を抑えられなくなり、犯行につながった可能性がある」と情状鑑定を請求し、採用された。

それこそ、何度でもやる確信的理由なわけですね・・・。
こういう犯人を野放しにしないシステム強化を
お願いしたいです。量刑だけで終わるのではなく。
それにしても性犯罪、どうしてこうも犯人に甘いのか?

・・・今後、過去に一度でも脳挫傷をうけた人間、親が自殺した人間は
「退行しやすい」「欲望が押さえにくい」リスクがあるとして
全員、警察に犯罪者予備軍として登録して、
バッジでもつけてもらったほうがいいんじゃないのか?
という気になりますね・・・。
・・・個人情報・人権侵害はわかって言っております、ごめんなさい。
でも、もしそういう事実があって「バッジをつけろ」と言われたら、
今の私は「つける」に一票入れてしまいそうだ・・・;

この事件は当時、同乗者モラルについても議論を醸しましたが
確かに明確な被害者・加害者の関係性が見えない中では
プライバシー扱いとなると、なかなか判断は難しいとは思います。

モラル、ホントに堕ちたの? 電車内レイプ「乗客、見てみぬふり」報道に逆風

個人的には、女性が泣いていた時点で、せめて声をかけるか、
一応通報はすべきだったかな、とは思いますが。
家庭内暴力だってあるわけだし。
児童虐待でも懸念されるケースでの第三者通報は義務づけられましたし。

現時点では自衛強化と電車自体のシステム改善を求めるのが
現実的なんでしょうけど。



関連
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光市母子殺害差し戻し審・10★弁護側の証人尋問/心理鑑定結果

光市母子殺害差し戻し審・9★弁護士懲戒請求についての考察

光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認
光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目
光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

死刑について考える★犯罪と裁き
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
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光市母子殺害差し戻し審・10★弁護側の証人尋問/心理鑑定結果

2007-06-28 | 事件を追う(短期別枠カテ)
「ドラえもんが何とかしてくれる」母子殺害公判で元少年(朝日新聞) - goo ニュース

【光市・母子惨殺】 元少年・被告人質問(痛い2ちゃんねるニュース)

光母子殺害公判:夕夏ちゃんへの殺意を否認
弁護側は差し戻し審初公判で「夕夏ちゃんについては、泣きやまないので首にひもをまいて、蝶々(ちょうちょ)結びにしたら死んでしまった」などと主張。この日の被告人質問で元少年は「事件当初は赤ちゃんの首にひもを巻いたこと、蝶々結びにしたことすら分からない状態だった。取り調べの際、ひもを提示されて、蝶々結びにしたことなどを知らされた」などと述べた。
また、「夕夏ちゃんを押し入れの天袋に入れた」と話し、理由について「押し入れはドラえもんの何でも願いをかなえてくれる四次元ポケットで、ドラえもんが何とかしてくれると思った」と説明。更に、死亡した弥生さんを姦淫(かんいん)したことについて「生き返ってほしいという思いだった。(以前に読んだ本を通じて)精子を女性の中に入れて復活の儀式ができるという考えがあった」と述べると、遺族はハンカチを目に当て、すすり泣いた。

続いて検察側が、事件当時の状況や行為について質問。確認を求められる度に元少年は「最高裁に上申書を提出してから1年間、記憶を精査し探った。この法廷でお答えしたことがすべてです」と何度も繰り返した。
27日午後と28日には心理鑑定をした学者の証人尋問がある。【大沢瑞季、安部拓輝、内田久光】

元会社員、長女への殺意も否認…光市の母子殺害差し戻し審
安田好弘・主任弁護人が最後に、改めて弥生さんと夕夏ちゃんに対しての殺意と乱暴目的の有無について質問。元会社員は「事実無根」「記憶にない」などと語気を強めて答えた。


感情的になるな、といわれても、こんな馬鹿馬鹿しく残酷な
犯人の言葉を、反省も謝罪もうかがえない自己都合な発言を
8年もたって聞かされる遺族の悔しさ、悲痛さ、いかばかりかと思います。

そんな中、犯罪心理鑑定人が弁護側の証人尋問に立ちました。

光市母子殺害 「被告パニック状態」 犯罪心理鑑定人が証言(産経新聞) - goo ニュース
2007年6月28日(木)16:00
山口県光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われ、最高裁が1、2審の無期懲役判決を破棄した元会社員の男性被告(26)=事件当時(18)=に対する差し戻し控訴審の第4回公判が28日午前、広島高裁(楢崎康英裁判長)で始まった。前日に引き続き犯罪心理の鑑定人への弁護側の証人尋問が行われ、「被害者を死亡させた行為では、パニック状態で正常な判断ができなくなっていた」と証言した。

鑑定人は、被害者の本村弥生さん=当時(23)=に抱きついて抵抗にあった際の被告の心理について、「癒やしてほしいという感情を阻止され、自分勝手に腹を立てた。他者からは理解されない感情だ」と分析。一方で、動かなくなった弥生さんの胸を触るなどの行為については「性的欲求が起きてもおかしくはない。(欲求がなかったという)被告の主張は必ずしも適切ではない」との見方を示した。

また、被告の更生可能性について「自分を正当化する意識が強く、反省は全く足りない」としながらも、「心から謝罪できるための専門家のサポートが必要だ」と述べた。さらに、山口家裁が作成した被告の調査記録に触れ「調査結果を精査していれば母胎回帰のストーリーが見えてきたはず。なぜきちんと吟味しなかったのか」と、差し戻しまでの審理に対して疑問を投げかけた。

午後からは、検察側の反対尋問が行われる。


8年たって更生できない人間に、どうして「心から謝罪できるための専門家のサポートが必要だ」なんでしょうか?
誰のために???
もはや遺族も社会も心からの謝罪なんて求めていないと感じます。
殺人犯の精神的リハビリのために、裁判をやってるのではなく
量刑のために行ってるのを、履き違えてるとしか思えない。
まぁ、言うのは自由なんでしょうけれど。

「母の自殺で1人残された」 光市の母子殺害で心理鑑定人が証言(共同通信) - goo ニュース
2007年6月27日(水)18:40
山口県光市・母子殺害事件の差し戻し控訴審公判は27日午後、広島高裁で、元少年(26)の犯罪心理鑑定をした加藤幸雄日本福祉大教授が、弁護側申請で証人として出廷。加藤教授は「依存関係にあった母親が自殺し、元少年は1人取り残された」と証言。元少年と母親は父親に暴力を受け、互いに依存し合い安心感を得ていたが「元少年が中学1年の時に母親が自殺したため、支えがなくなった」と述べた。

鑑定が事実であっても、そういう人間が犯罪をおかしていいことにはならない。

8年目の精神鑑定・・・遅すぎるのではないですか?

こんなことが許される前例を作れば、すべての強姦殺人について、
時間が経過すれば記憶を精算して「世迷いごとのしわざ」にできてしまいます。
たとえば、会社で疎外されたから、とか、ストレス症候群だったから、とか
リストラされたからとか、そのほかの個人的な様々な悲劇は誰にでもあると思う。
支えがなくなったら何をしてもいいのだろうか?
それとも相変わらずの過剰な「母子信仰」があるのでしょうか?

>「調査結果を精査していれば母胎回帰のストーリーが見えてきたはず。なぜきちんと吟味しなかったのか」

「可愛い犬」発言があるからでは?

視点を変えれば、
一般的に、男性ならず、女性にも母胎回帰願望はあると考えられています。
フローティングカプセル含めたリラクゼーションアイテム等、
触感面で子宮構造の再現が意図されるサービスや商品があるのは、
そうした潜在・顕在欲求が当然だと考えられているからでしょう。

そういう意味では、母体から生まれた誰にだって、
母胎回帰のストーリーは作れる余地がある。
もし本当に母胎回帰していたとして12歳だから人を殺してもいい、
ということにはならない。
もしそうなら世界中の子どもを殺人予備軍扱いしなければならない。
本当の12歳なら水道検査人に変装して侵入するなんてしないだろうし、
ましてや強姦もありえない。
まずこんなこと自体を思いつかないだろう。

最近の変な鑑定結果を見る度に思う。
精神年齢は犯罪にはさほど関係がないと。
6歳までの子どもには暴力事件は起せないし、
小学生になれば、ささやかな社会的意識も罪悪感も生まれる。
環境についても、同じ条件の人間がすべて犯罪を犯すわけではない。
結局は犯罪は個人に収斂される「悪意」なのだと。

そんなものを2人を殺害した犯罪の、普遍的理由にはしないでほしいです。

ドラエもんですら、「幼少時のヒーローへの依存」とかいいだしそうだ。
この精神鑑定、弁護士の詭弁となんらかわりないのだな、と確信。

精神鑑定したのは弁護士と共著で本を出している死刑廃止論者

まぁ、この局面では、シナリオに協力的に動く仲間にしか
依頼できないでしょうから、弁護団としては当然といえば当然ですが・・・
最初から母胎回帰シナリオなんて殺意否定の決め手にならないしい話が出てたら
もっと早く死刑が確定していたかもしれないのに、残念です。

シトウト考えですが、母胎回帰願望があれば暴力はふるわないでしょうし、
ましてや強姦はありえない。
母親を助けるために、警察か救急車をよぼうとするのでは?
ましてや赤ちゃんを叩きつけて絞殺するでしょうか?

場面場面で一番好都合な人格変化や、錯乱や、記憶喪失が起るのって
やはりそんなに簡単には信じられない。多重人格でもなさそうだし。
退行現象が起ったとしても、その場合は同時に強姦はできないという心理学者の見解もあるようだ。
殺してパニックになるのはわかるけど、パニックになった人間って、普通は現場から逃げるんじゃなかったでしたか?
殺したあと、冷静に財布を奪ってゲームセンターで遊んでいる。
これもまた全然別の理屈がつくのでしょうが行動に一貫性がなさすぎる。

というか、エゴで独りよがりで傲慢な18歳の行った、計画的な強姦目的の事件であり、思うようにならなかったから殺害し、目的を遂行し、赤ちゃんを邪魔に感じたから殺した、そのあと、ゲームセンターで遊んでいた、と考えるのが犯罪心理として一番すっきりするのでは?


母子殺害・遺族の本村さん「聞くに堪えない3日間だった」(読売新聞) - goo ニュース
2007年6月28日(木)21:35
山口県光市の母子殺害事件で殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた元会社員(26)(犯行時18歳)の差し戻し控訴審で、集中審理最終日の28日、遺族の会社員本村洋さん(31)が公判終了後、広島市内で記者会見し、「聞くに堪えない3日間だった。死者への尊厳の気持ちもない」と憤った。

3日間の審理では、元会社員はこれまで認めていた殺意や犯行状況をことごとく覆しており、本村さんは時折、涙を浮かべた。

元会社員は「この法廷で話したことがすべてです」と述べたが、「今までの7年を全く無駄にする発言は許しがたい」と怒りと悔しさをにじませた。妻の弥生さん(当時23歳)に、自殺した実母を重ね、甘えたかったという新たな主張には、「人を殺した理由に自分の母親の死を使っている。言ってる内容は支離滅裂で合理性がない」とした。


「死者への尊厳の気持ちもない」・・・これが全てですね。

「人を殺した理由に自分の母親の死を使っている。」
自分の不幸な生い立ちを犯罪理由にする・・・
そんなものまったく無関係な第三者を殺す理由にはならない。

当時18歳。被害者は23歳。多分見た目的には同い年でも通じるはず。
母親の面影を重ねるのにはムリを感じます。
そして、そんなことを襲う理由にすれば、キリがないのでは?
初恋の人、憧れだった人、キライだった知人、浮気した元カレetc.
誰かに似てたから、誰かの面影を重ねたから・・・・。
そんなことで襲われ、乱暴され、殺されても、
弁護理由になるのなら、誰も安心して生活できません。

検察側の反対尋問が気になります。

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光市母子殺害差し戻し審・9★弁護士懲戒請求についての考察

2007-06-28 | 事件を追う(短期別枠カテ)
「ドラえもんが何とかしてくれる」母子殺害公判で元少年(朝日新聞) - goo ニュース

【光市・母子惨殺】 元少年・被告人質問(痛い2ちゃんねるニュース)

ドラエモン発言で、ネットの声はますます弁護団糾弾に向いています。
懲戒請求はますます活発化するのでは。
実際のところ、弁護団の今回の弁護戦術は、弁護士間ではどう評価・判断されているのか
知りたいところです。

というわけで、若干わき道ですが、懲戒関係について
情報収集してみました。

懲戒求める「ネット社会」 光市母子殺害事件で弁護士に批判殺到

母子殺害事件弁護団 ネットで懲戒請求「運動」広がる
2007/6/20
ネット上でもこの動きは同様で、J-CASTニュースのコメント欄でもコメント数は300を超え、弁護団を非難する声であふれ、弁護士への懲戒請求を呼びかける声が相次いだ。弁護士法では、職務の内外を問わず「品位を失うべき非行」があったときに懲戒処分が行われるとされ、処分は弁護士が所属する弁護士会が行う。懲戒請求は、利害関係者でなくても、誰でも可能だ。

そんな状況に対して、07年6月19日、弁護士有志が、「いたずらに懲戒請求を行い、これを煽る行為は違法であり、直ちに中止することを求める」といったアピールを発表した。6月14日夕方、46人の弁護士が呼びかけ、18日までに508人の弁護士が賛同した。
アピール文では、最高裁の判例をあげ
「現在行われている懲戒請求と慫慂(しょうよう、しきりに勧めること)は、事実関係を踏まえず、元少年の弁護人であること自体を捉えてなされており、明らかに違法」
とした上で、日弁連に「元少年を死刑に出来ぬのなら、元少年を助けようとする弁護士たちから処刑する」といった脅迫状が届いたことを指摘。こうした動きは
「被告人が、弁護人による効果的な弁護を受けるという憲法上の権利そのものを、根本から否定し封殺しようとするもの」
だと訴えている。
もっとも、このアピール文では、「元少年の弁護をすること自体に対して非難が集まっている」という現状認識が示されており、「死刑回避のための荒唐無稽な主張に対して非難が集まっている」という「まとめサイト」などで示されている認識とはかみ合っていない。


懲戒請求を違法行為にもっていくための弁護士ならではの詭弁かと。
まぁ有志ということで、日弁連の公式見解ではないようなので、安田弁護士シンパの戦術とも思えますが。

もっとも、J-CASTニュースのコメント欄でも、
「法廷外から弁護内容が気に入らないからと、いちいち懲戒されては、実質、人民裁判的な大衆によるリンチで司法判断を決定することを認めてしまうこと」
「現時点での懲戒請求の動きは単に弁護内容が外野にとって不愉快だからという程度のものとしか思えない」
といった、懲戒請求に対して批判的な声も、相当数存在している。


こういう反論もきちんとあがるのが、ネットの中立性のいいところだと思います。
それにしてもJ-CASTニュース、いろんな意味で面白いです。
こうした多角的情報収集手法は信頼できます。最近、個人的にメインメディアになりつつあるかも。

検索していたら興味深い記事が。

橋下弁護士の口車に乗って光市事件弁護団の懲戒請求をしたあなた、取り下げるべきだとアドバイスします!(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士)
橋下弁護士は、懲戒請求をしても、光市の弁護団が懲戒されるとは思っていないはずだ。もし、本気でそう思っているなら、弁護士失格だ。弁護人は、一見、不合理だと思われることでも、被告人がその主張をしてほしいと望むのであれば、法廷で主張することもある。そのこと自体が懲戒の対象となるならば、弁護活動に多大な支障を来すことになる。
おそらく、橋下弁護士に煽られて懲戒請求した人も、本気で懲戒されるとは思っていないだろう。軽い抗議のつもりで懲戒請求しているのだろう。そのような懲戒請求は、明らかに違法な行為であり、光市母子殺人事件の弁護団が損害賠償請求をしたら支払い義務を負うことになるだろう。そして、多くの懲戒請求者はそのことを知らないまま、懲戒請求したのだろうが、知らなかったと言って、責任を免れるわけではない。


橋下弁護士『光市・母子殺害事件の弁護団に懲戒請求を!』(動画)
橋下徹弁護士、光市・母子殺害事件の弁護で詭弁を繰り返す安田弁護士を筆頭とする21人の弁護団に対して懲戒請求をするように視聴者に訴えた!

うーん、このあたりの事実(明らかに違法な行為なのかどうか)について、
よくわからないのですが、リスクマネジメント処理的見解からいえば、
現時点で、上記が事実であれば、日弁連はそうした懲戒請求に対し、なんらかの弁明をすべきだと思います。
公的なサイト上の懲戒請求説明ページで、懲戒請求に対し違法性がわかる形で明示されていない場合、ネット商法的には告知義務怠慢に該当すると思うのだけど、これもズレてるんだろうなぁ・・・。
個人が「違法だからやめなさい」って言っても聞えませんって;
事実はどうなんでしょうか???

個人的には懲戒請求は妥当だと感じていますが。

日弁連 - 懲戒制度
弁護士および弁護士法人(以下「弁護士等」といいます。)は、弁護士法や所属弁護士会・日弁連の会則に違反したり、所属弁護士会の秩序・信用を害したり、その他職務の内外を問わず「品位を失うべき非行」があったときに、懲戒を受けます(弁護士法56条)。懲戒は、基本的にその弁護士等の所属弁護士会が、懲戒委員会の議決に基づいて行います。

懲戒制度はあくまで弁護士会主体の制度であり、
当然とはいえ一般人には懲戒権利はない。
しかし、政治でも経済でも、問題発言をすれば糾弾されるし
社会的責任を果たさなければ辞任にも追い込まれるのに、
裁判関係者は最高裁判所裁判官国民審査以外では、権利を守られているのは
社会的趨勢としておかしなことではないのかな、と感じます。

上記が今回の「トンデモ弁護」を許してるのなら
当然ながら批判は起って当然なわけで、社会の声の一部としての
批判自体を批判するのもまたお門違いかな、と。

今回のことが結果的に弁護活動の支障になるとしても
多くは被告が弁護される権利そのものは否定はしていないと思います。
(もちろんそういう主旨のものも存在するでしょうが)
どちらかというと、遺族心情にたったものだと考えるのですが。

現時点で「被害者参加制度」はまだ実行されていない。
今回の動きは、それの代替え行為だと、私は思います。
これはまさに、被害者の夫である本村洋さんの活動が、本来、被害者心情の保護を優先してブラックボックス化されがちな裁判において、「全国犯罪被害者の会」での活動を含めて、積極的に声をあげ、心血注いでこられた結果だと思います。

弁護士なんだから弁護のためにならどんな手段を使ってもいいんだ、ということへの批判であることを自覚してほしいです。
「品位を失うべき非行」として判断されているということと同時に
「所属弁護士会の秩序・信用を害した」と、所属弁護士会に自覚させる行為としても、懲戒請求は当たり前の行動だと判断しますが・・・。

日弁連 - 裁判官制度改革
裁判所の運営も市民の声を参考に
裁判所の運営に市民の声を反映するために、2003年夏から各地方裁判所に地裁委員会が設置され、家裁委員会も実質的議論ができるように改組されました。形骸化しないよう各種の措置がとられており、委員会の意見への対応結果も報告することになっています。
場所によって差異はありますが、市民委員からの活発な意見が出されています。委員会がより充実したものになっていき、その意見を踏まえて市民が求める裁判所に近づいていくことを期待します。


日弁連が裁判官に「市民の声を参考に」を求めるならば
弁護士にも求められて当然だと思います。

脅迫行為への抗議の遅れに広島弁護士会の内部の混乱も見てとれます。

■ようやく出た会長声明 (なるしす日記)

脅迫状で抗議声明=広島弁護士会-光市母子殺害事件
6月25日18時0分配信 時事通信

光市母子殺害事件弁護人への脅迫行為に対する会長声明(広島弁護士会)
2007年(平成19年)6月25日

・・・ネットの情報は、確かに主観に基づくため、情報操作されやすい。
また、複数の情報を同時分析するための情報分析訓練を受けていない方の場合、情報元まで戻って自分で分析するのではなく、加工情報のトーン(演出含む)に煽られ、それを自分の真実としてしまうケースも懸念されます。

ただ、ネット住人も学習し、情報訓練されはじめている。
マスコミ含めたネットの二次以降の情報に簡単に流されなくなり、そういた操作そのものを嫌う傾向もまた、誰よりもネットユーザーに多い気がします。
また、いまや「第三者の声」になってきている個人メディアを無視することは不可能。
それならば逆に、中立公平になるような情報開示ができる制度整備を
弁護士会もまた行っていくべきではないでしょうか?
既存体制の維持に終始していては、改善は望めない。
ネットワーク社会における新しい弁護活動が求められているのだと感じます。

折しも、それらを先取る形で裁判官制度や被害者裁判参加など
大きな地殻変動が起きています。

刑事裁判に被害者参加、改正刑訴法が成立

「大きな前進」遺族ら評価 被害者裁判参加へ刑訴法改正、「法廷が報復の場に」弁護士ら運用危ぐ
犯罪被害者や遺族に刑事裁判への参加を認めた「被害者参加制度」を柱とする改正刑事訴訟法が20日の参院本会議で可決、成立した。県内の遺族や支援団体は「大きな前進」「当然の権利だ」と歓迎する一方、被告の権利を守る立場の弁護士からは「法廷が報復の場になりかねない」と、慎重な運用を求める意見が出ている。

改正法では、被害者や遺族は被告人質問や証人尋問、量刑に関する意見陳述などが可能になる。市原さんは「加害者が被害者側の苦しみや悲しみを知り、罪の重大さを認識することで更生にも役立つ」と評価する。
被害者支援に取り組む団体も、事件当事者が「法廷に立つ」ことの意義を強調する。「法廷では被告側の一方的な主張に反論できず、ただ聞き入るしかないという『二次被害』の解消につながる」と、おかやま犯罪被害者サポート・ファミリーズの川崎政宏理事長。
被害者サポートセンターおかやま(VSCO)の高原勝哉理事長は「被害者や遺族にとって検察官の被告人質問では不十分だった。事件の当事者の思いをくんだ裁判があって当たり前」とし、「公費による被害者への弁護士選任など残された課題に積極的に取り組みたい」と力を込める。

一方、被告の防御権を保障する弁護士には「中立公平という裁判の生命線を損なう恐れがある」との意見が根強い。「被害者の報復感情を直接法廷に持ち込むもので、約2年後に導入される裁判員制度でも市民裁判員の応報感情を必要以上に高ぶらせ、冷静な判断に支障を来す」とあるベテラン弁護士。

日本:被害者訴訟参加は死刑廃止運動への逆風(JANJAN)
岡村さんは、被害者の訴訟参加によって公正な裁判が損なわれるという意見を否定した。犯罪被害者は、中立性を重んじる検察官の許可を得て初めて証言できるからだという。


新しい制度だけに、制度実施含めて今後の動きは要注目ですね。

自白強要によって冤罪を誘発させているという批判の多い
警察・検察官の活動についても、逆に見直し&改善強化は必須だと思います。
(厳罰化についても勉強しなくちゃだなぁ・・・。_

ある意味、検察と弁護士の対立構造が、もはや時代に合致していないのかな、と。

被害者と一般人が裁判参加するベクトルが強まる中、
「グレートマザー」のような個人の細かい思惑を達観して
客観的指標のみで審判できる存在が加わってもいいような気もします。
マーケティングでは一般的な、文脈や定性情報を解析する
データマイニングの手法を精度アップし、
精神鑑定含めた、客観的判断システム(もしくは指標)が
作れないものかな、と考えてしまいます。
(・・・なんか最後思いきり妄想はいってるかも;

今の流れって、司法のアウトソーシングともいえるのかな?
もしくは原点回帰?
小さな政府、小さな国家は公共サービスを「個人負担」に移譲
というか戻しつつあるわけで、医療制度の改悪なんてのも
忘れてはいけないわけで・・・国が大きく制度変更する時は
目先のメリットだけでなく、長期的なデメリットもしっかり
見据えなくては・・・
なんて再度妄想を・・・


参考:
「全国犯罪被害者の会」

あなたも裁判員!

冤罪(wiki)

推定無罪(wiki)
「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」という立証責任の考え方に基づいた近代刑事法の基本原則

刑罰(wiki)

厳罰化(wiki)

21世紀の少年司法を考える 少年法「改正」への問題提起

関連
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光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認
光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目
光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

死刑について考える★犯罪と裁き
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
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光市母子殺害差し戻し審・8★6/26~27・殺意否認

2007-06-27 | 事件を追う(短期別枠カテ)
被告「恥ずかしがって反応」母子殺害、公判詳報
6月26日21時19分配信 産経新聞

光市母子殺害 元少年「危害加えるつもりはなかった」(朝日新聞) - goo ニュース

いつまでこんな話を、妻と娘の殺され方、暴行の再現を
傍聴席の遺族は聞き続けなくてはならないのでしょうか?

そして新たな供述が・・・。

「ドラえもんが何とかしてくれる」元少年、改めて殺意否認
被告は弁護側の尋問に「お母さんに助けを求める心境で弥生さんの遺体に近づき、性的暴行を加えた」と供述。理由については伝奇小説に、同様にして死んだ女性を復活させる儀式の場面があったから、とした。
また、長女の夕夏ちゃん=同11カ月=を死亡させた状況については「はっきりしない」としたが、遺体を押し入れの天袋に入れたことは「ドラえもんの存在を信じていた。押し入れに入れれば、ドラえもんが何とかしてくれると思った」と説明した。弁護側の最後の質問では「弥生さんも夕夏ちゃんも殺害しようと思ったことはない」と改めて殺意を否認。検察側の主張は「事実無根」と主張した。
続いて行われた検察側の尋問では、最高裁に提出した上申書や差し戻し審に向けた鑑定人との面会で、犯行状況について被告人質問とは異なる説明をしたことを追及されたが、「自分の記憶を精査してきた。今回、法廷で話したことが真実に最も近い」と述べた。
被告は差し戻し前の1、2審では起訴事実を全面的に認めていた。


8年間で記憶は曖昧になる。重なる尋問で感覚は麻痺する。
それは非常にマインドコントロールしやすい状況。
そして弁護人はあの天才シナリオライター(皮肉です)安田氏。
今回はどんなシナリオを書いたのか・・・

私の(そして多分一般人全員の)判断材料の1つ:
=================================
被告人の手紙

この被告人は、一審の無期懲役判決後に知人へ手紙を出している。知人は、この手紙を検察へ提出した。弁護団は当初から「反省している」と主張して死刑回避・減刑を求めていた中で、この手紙を反省の反証と掲げる理解も多い。以下は、判明している手紙の内容である。

「知ある者、表に出すぎる者は嫌われる。本村さんは出すぎてしまった。私よりかしこい。だが、もう勝った。終始笑うは悪なのが今の世だ。ヤクザはツラで逃げ、馬鹿(ジャンキー)は精神病で逃げ、私は環境のせいにして逃げるのだよ、アケチ君」
「私を裁けるものはこの世におらず」
「無期はほぼキマリ、7年そこそこに地上に芽を出す」
「犬がある日かわいい犬と出会った。・・・そのまま「やっちゃった」・・・これは罪でしょうか」
(被害者に対して)『ま、しゃーないですね今更。ありゃー調子付いてると僕もね、思うとりました。』

広島拘置所で接見している広島市中区の住職・谷川さんがこの手紙のことを尋ねると、「善悪の判断がつかずに書いてしまった」「嫌われたくなくて、手紙を出した相手の調子に合わせて書いた」などと説明。同じ手紙のやりとりでは「私は一生、殺人を背に負っていきていかねばならぬ身」などとも記していたのだという。
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上記をみる限り、「善悪の判断がつかずに」思ったことをそのまま書いてしまったのだと判断できてしまう。
「嫌われたくなくて、手紙を出した相手の調子に合わせて書いた」というのなら、相手の手紙が必要になってくる。
そして、いずれにしても、そこに、「たいへんなことをしてしまった」という今回の言葉に通じる、被害者への謝罪の気持ちはかけらもない。
そしてこの手紙を読むかぎり、犯人はある程度の知能と知識を持ちあわせている。

8年間で記憶が曖昧になるとしたら、記憶が鮮明なはずのこの手紙は充分に有効だ。
そしてこの手紙が語るのは、犯人が今回述べているのは、全部ウソだということでしかない。

過去の殺意は量れない。記憶は混濁する。
そして過去の記憶含めた殺意は「精算」できる。

『今回の犯人の申し出が通るのならほとんどの殺人は、傷害致死事件にできる』というのが一般的な感想であり懸念だと思う。
多くのネット住民が(そして多分多くの一般人が)弁護士の暴走(にみえる)を食止めたいと切実に願うのは、そういう悪しき前例を作らないための、自分の未来を守るための戦いだと感じているからだと思う。
そしてこれは、web2.0的つながりとフラット化によって、今まで専門情報的に守られてきた弁護士の(そしてもちろん検察の、裁判所の)社会的責任を追求する裁判でもあるのだと思います。
懲戒求める「ネット社会」 光市母子殺害事件で弁護士に批判殺到

死刑はたしかに悲惨にして残忍な行為(主に執行者にとって)だと思う。
だが、死刑になるのが嫌ならはじめから死刑になるような行為をしなければいいのだ。

弁護人の著作には、本来、判例違反と憲法違反しか審理しない最高裁の場面で、新しい事実を見つけるために「被告の自白が曖昧だから」という理由で
自ら集めた情報で仮説をたて、それを被告に確認し、書面化させるくだりがある。
他の弁護士に「ねつ造だ」と指摘されている(P.210)。
違法ではないにしても、自白誘導(だと思うのですが)までしていいものなのか?

この裁判は(も?)安田氏の弁護テクの「作品」だという印象を強くうける。
あちらこちらに手が入って、キレイに整えられていく。
しかし、安田氏ののぞむ反省も改心も、犯人にはないだろう。
それは多分弁護団の拠り所だろうが、犯人は弁護団を見てはいないように感じる。
だから被害者家族への真摯な反省も見せないのでは?

被害者家族が戦ってきたこと。
反省を求め続けて、それを得られなかったからこその8年の戦い。
それを否定し、傷つける行為は、
すでに被害者を弁護する立場を逸脱している。

被害者家族に信念があったから、被害者家族の「真実」も
今回は、第三者でも聞くことができた。
でもほとんどの裁判は、被害者家族は蚊帳の外で
加害者の権利を守る戦いに収斂していく。

もちろんえん罪対策として弁護は重要だ。

ただ、過去の裁判を全部無にするような、今回の犯人への弁護は
8年間で熟成させた「ねつ造」と思われてもしかたがないと感じる。

殺意があったかどうか・・・それは最終的に裁判官に委ねられる。
ある意味、神のみぞしる世界。
それならば、被告を『殺意なき死刑』に処してください。
被告の汚れた魂を清め生まれ変わらせるための儀式として。
(以前、マンガで読みました。)

【光市・母子惨殺】 元少年、殺意を否認 「甘えたくて抱きついた」「抵抗されたからパニック状態に。危害与えるつもりなし」 (痛いニュース)

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光市母子殺害差し戻し審・7★元少年の供述に注目

2007-06-26 | 事件を追う(短期別枠カテ)
光母子殺害:広島高裁で差し戻し審 元少年の供述に注目
山口県光市で99年、母子を殺害したとして殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われた当時18歳の元少年(26)の、差し戻し審の集中審理が26日午後、広島高裁(楢崎康英裁判長)で始まる。審理は28日までの連続3日間。殺意や強姦目的を否定し傷害致死罪を主張する弁護側は、26日と27日午前の被告人質問で具体的な実行行為について尋ねる方針で、元少年の供述が注目される。

27日午後と28日には元少年の心理鑑定をした学者の証人尋問がある。【大沢瑞季】


TVでは、弁護団が、8年前の事件で、記憶にあいまいな部分があるかも
しれない、という旨のことを言っているというコメントがありました。

・・・8年間ひっぱったのは弁護団だろー。

時間をかけたら、凶悪犯が改心することもありえるし、
記憶も曖昧になる(何度も取り調べられてるうちに記憶混濁は起ると思う)。
それと犯した罪を明らかにするのは別のはずでは?

弁護団の役割って
犯罪を明らかにするのではなく、犯罪者の罪を減らすことだけなのでしょうか?
死刑をやめさせることだけなのでしょうか。

たとえ裁判で死刑廃止を語っていなくても、安田弁護士の「死刑廃止論者」ブランドは消えない。
死刑=犯罪、と考える弁護士が、それを止めるためにならどんな詭計も
どんなねつ造も自らに許すというなら、
新しい言葉を語ることはできず、時間が止まった時点でのみ
真実が暴れるのを天国で待ち続ける死者(加害者によって「死」を執行された
被害者)は永久に報われることがない。
記憶を風化・記録を変化させないでほしい。

・・・死刑そのものには別の思いもありますが、
ねつ造や被害者のセカンドレイプのような茶番発言ではなく、
社会に対し、「被告はこんなにひどい罪を犯したのだ」と。
「だから極刑をもって裁かれるのだ」と、あるべき姿勢を示してほしいです。

私はこの犯人の死刑判決を願います。

※今回の弁護方針の変化と、弁護内容が死刑確定を助けているという意見もありますが
 もしそれが隠された意図なら、少しは安田弁護士を見直します。




関連
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光市母子殺害差し戻し審★基本的人権 加害者vs.被害者

死刑について考える★犯罪と裁き

安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

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光市母子殺害差し戻し審・6★基本的人権 加害者vs.被害者

2007-06-21 | 事件を追う(短期別枠カテ)
母子殺害で懲戒請求数百件 弁護士が中止求めアピール
山口県光市の母子殺害事件で殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(26)の弁護人に対する、インターネットを利用した懲戒請求が相次いでいることが分かり、有志の弁護士508人が19日、「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」との緊急アピールを発表した。請求は計数百件に上るという。
アピールなどによると、ネット上に「意図的に裁判を遅らせている」などとして懲戒を求める書面のフォームが出回り、これを使った請求が各弁護人の所属弁護士会に届いている。
アピールの呼び掛け人の1人、前田裕司弁護士は「基本的人権を守る弁護士への攻撃だ」と話している。
日弁連は、こうした懲戒請求の有無について「答えられない」としている。


痛い2ちゃんねるニュース


>「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」
>「基本的人権を守る弁護士への攻撃だ」

・・・安田弁護士擁護派の弁護士としては、そういわざるをえないでしょうね。
508人という数字は、安田弁護士の影響下としては少ないように思いますが。
そして、ここで正しい対応をしなければ、弁護士としての既得権利の主張だけでは
通用しない局面であると思います。

「弁護だから」といって、何を言っても&やってもいいのか、が問われているわけで、
これはある意味、弁護士の社会的責任の問題でもあると感じます。
専門職にありがちな、「病気はなおりました。でも患者は死にました」パラドックスにはまりかけてますよ、弁護団の皆様。今回は、弁護のために社会の基本を歪めてると感じます。そして安田弁護士がそれを確信犯でする、自分が真実だと思い込むと、ねつ造も厭わない熱血弁護士だということは、なにより弁護士業界でこそ有名かと思います。

懲戒請求している方々は、被害者家族の人権を守りたい思いも強いと思いますが。
安田弁護士の(毎度な)無茶確信犯の延命テクで、被害者がセカンドレイプ状態
(だと、シロウトには感じられる。そしてそれこそが、守るべき人権が立脚する世間でしょうから)で
あることを思えば、こうしたカウンターもまた当然のアクションだと思います。

まぁ、それに反論するのも、ダイナミズムとしては「あり」なので
どんどんやってください。そして安田弁護士の言論の矛盾と破綻、
そして現在の裁判システムの欠陥を暴露していただきたいと思います。

「被告が弁護を受ける権利」=法的に守られた権利ではある。
ただ、社会と世間は違う。
世間の声を聞き、たとえばきちんと反論することもまた
弁護士としての社会的役割なのではないでしょうか?

「生きる」という権利―麻原彰晃主任弁護人の手記

を読んで、社会的弱者を救いたいという安田 好弘弁護士の考える正義については、
少しは理解したつもりです。
だからこそ、そうした弱者を生みだす社会については、しっかりと向きあうべきで
本人も書かれていたように、制度だから・慣習だから、を言い訳にはしてほしくない。常に真摯に「社会にとっての真実」を見極める尽力をしてほしいと思います。

被告の弁護するのが仕事である以前に、「事件」を検察とは別の視点から
描きだすことで、複眼・立体となり、社会が納得する帰着点を導き出す。
それが
基本を問うならば、今の「目的刑法思想」にかなっているのではないのか、と思うのですが、これもシロウト判断なのかな。

死刑制度、裁判制度、弁護士の役割・責務、被害者とその家族の人権と権利、etc・・・
情報を集めれば集めるほど、システム疲労や、ダークサイド含め
考えることは増える一方で、ともすれば求心性を見失いがちですが、
犯罪は絶対に割に合わない
それだけは声を大にしていいたい。
犯罪に走る前に、他にできること・すべきことはないのか、
それを行ったらどんな咎が待っているのか、
イメージトレーニングして、抑止力としてほしい。
親は「くさいものにフタ」ではなく、最低限の生活の知識として
親自身も学びながら、犯罪が自分を破壊する行為であることを
教えていってほしいと思います。


追記:
上記記事を書きながら、 全国犯罪被害者の会をチェックしたところ
下記発表がありました。
『犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律』が成立いたしました。
平成19年6月20日(水)の午前10時開会の参議院本会議で、同法案が審議され、自民党、公明党、民主党の賛成多数で可決されました。

本法律は、「あすの会」が活動目的としてきました『犯罪被害者の司法参加』、『付帯私訴制度の創設』が盛り込まれており、これらの制度が1年半後には実現されることになります。
2000年に「あすの会」が発会して、7年目の快挙です。
これは、今まで物心両面で支えてくださった多くの支援者の方々、そして56万名の署名をしてくださった皆様のお陰だと感謝申し上げ、取り急ぎ、悲願達成のご報告とお礼とさせていただきます。


このタイミングで、なにかまた1つ動き出した気がします。
弁護士会では反対意見が多かったようですが、
「なにが正しいかは時代によって変化する事例」として、
大きな一歩だと感じます。

参考:wiki
弁護側主張

上告審の段階になって主任弁護人となった安田好弘は、接見内容をもとに被告人に母子を殺害する故意が無かったことを主張した。しかし、最高裁判所判決では、故意を否定する弁護側の主張については「他の動かし難い証拠との整合性を無視したもので失当」とし、情状については「被告人は罪の深刻さと向き合って内省を深めていると認めるのは困難」として採用されなかった。

広島高裁での差し戻し審では、「母恋しさ、寂しさからくる抱き付き行為が発展した傷害致死事件。凶悪性は強くない」として死刑の回避を求める方針を明らかにしている。

以下は、弁護団の主張の一部である。

* 強姦目的ではなく、優しくしてもらいたいという甘えの気持ちで抱きついた。
* (娘を殺そうとしたのではなく)泣き止ますために首に蝶々結びしただけ。
* 水道屋の格好をしたのはコスプレの趣味であり、計画的な犯行ではない。
* 死後に姦淫したことは、被告が死者を生き返らせようと思ってやったこと。
* (検察は)被告人を極悪非道の殺人者に仕立て上げ、死刑にしようとしている。

しかし、この上記の主張を遺族は「弁護側の主張は不可解なことが多く、にわかに信じがたい。心に入ってくることが一つもなかった」と一蹴し、「遺族に向かって弁護人たちは本当にそんなことを言えるのか」「怒りを通り過ぎて失笑しました。あきれました」と、批判的に強く語っている。

本来、弁護人は被告人の利益を最大限尊重する立場にあって、上告審においてのこの主張は以前の裁判で争った事実関係とは大きな隔たりがあることから、弁護側や被告人がどのような意図で主張を大きく変えてきたのかは不可解である。というのも、控訴審まで被告人が死刑を免れてきた最たる理由が、この事件に対する「反省している」という主張であり、この上告審はそれまで死刑が回避できた唯一の手段を自らぬぐい捨てているとすら印象付けるものであるからだ。もっとも、被告人が頑として主張を曲げなければ、その主張をそのままを言うこともある。この主張の変更を捕らえて、この事件の弁護が死刑廃止論者である安田好弘弁護士らの死刑廃止などのプロパガンダに用いているという見解があるものの、他方ではこの弁護方針の変更こそが被告人の死刑へと近づけているとみる専門家もいる。もっとも、弁護人らは弁護に際しては死刑廃止論を語っていない。

少年犯罪に関する本を多く出版しているノンフィクション作家の藤井誠二は著書『殺された側の論理』において、本事件の被害者家族への取材を行っており、その後もこの事件に関する関心を持ち続けている。自身のブログにおいて藤井は、弁護団の一員である「名古屋出身のM弁護士」がある死刑反対集会において被害者家族を侮辱する発言を行い、さらにその場にいた社民党の福島瑞穂党首などもこれをとがめなかったと発言している[1]。

弁護士の懲戒請求

この弁護士の主張に怒りを覚えた人たちが、主にインターネットなどを用いてこの事件を担当している弁護士の懲戒を求める活動を行っている[2]。弁護士法58条には、事件の関係者でなくともその弁護士等の所属弁護士会に懲戒を請求できるとある。[3]。2007年6月19日、この動きに対して弁護士508人が「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」との緊急アピールを発表した[4]。なお、懲戒請求は数百件に登っているという。

ただし、弁護士の懲戒請求を求めてのこの活動は、あくまで本事件の、常識から外れたとしか思えない弁護士の主張に対しての抗議であり、弁護活動そのものを否定している訳ではない。そのため、このアピールは的外れではないかと指摘されている。


21人の弁護士に懲戒請求を求める ---光市母子殺害事件--- @ ウィキ

日弁連 - 懲戒制度


関連
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死刑について考える★犯罪と裁き

安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

光市母子殺害差し戻し審★死と更生
光市母子殺害差し戻し審・2★更生って何?
光市母子殺害差し戻し審・3★殺意って何?
光市母子殺害差し戻し審・4★21人の弁護戦術&安田好弘弁護士
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
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死刑について考える★犯罪と裁き

2007-06-12 | 事件を追う(短期別枠カテ)
安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記
からの派生ログです。

認知&認識主体が自分でしかない人間は、ある意味
「社会」を自分が見たいように構成できる、と思っています。

で。ブログはそのすごくわかりやすい実例だな、と。
好きな記事だけで構成することができ、
時間がたてば、その記事だけがネット上の事実=「記憶」となって化石化する。
どんなにリアルで悲しくても
ブログで笑っていると、時間がたって笑っている過去だけを
残すことができる。
(まぁ実際はそんなに単純なものではありませんが・・)

少なくても、ブログのみが接点の他者には
そういうイメージを残すことはできるかもしれない。
ある種の自己演出。(ネカマのような虚偽含め)

新聞でもニュースでも、自分が知る「事実」「現実」の範囲には限界がある。
逆説的にいえば、だからこそ、自分なりの世界を作ることができる。
(でないとどんどん拡散してしまうだろうから。
コラージュした記憶や認識・思考に
「真実」をかぶせると、ブログの記事の積み重ねのように
「生活」が輪郭を表す。

ただし、犯罪を犯した途端、自分が現実を編集する、
その権利も自由も失ってしまう。
現実は時間を止め、ある種の防腐処置を施され
過去からはずされて、二重写しのようにそこにあり続け
事実は警察、検察、弁護士の手に委ねられ、
真実は作り替えられて、再度、脳に埋め込められる。

『「生きる」という権利』を読んでいて、一番、コワイと思ったのは、
そして「地獄だ」と思ったのは、上記の部分。

私はシロウト判断で、死刑に該当すると判断される殺人犯を
いろいろな理由(たとえば未成年)で死刑にできないのなら、今は禁止されている
ロボトミー手術賛成派だったのですが、この本を読んで、少しその考え方が変わりました。
凶悪犯罪で裁かれる者=毎日、生活に他者の手(思考・意識・存在)が関わる者に、
自分の現実を実感する自由は、ものすごく少ないのだと。
それはある種のロボトミー手術を受けるようなものだと思いました。
(安田弁護士の論を信じるとして)

安田弁護士は「裁判が被告にとって拷問であってはならない」としてはいるが
一般的な感覚なら、せめぎあう対立構造の真ん中に置かれる行為自体が
一種のさらし者であり、拷問に極めて近い。

で、私はそれでいいのだと思います。

そういう思考への他者の強制関与に対し、拒絶するか、受け入れるかで、
苦痛に差はあるとも思いますが・・・
(自分の代わりに誰かが考えてくれることを良しとすれば、
間違った自白も、間違った記憶も、
頭の中の消しゴムで簡単に消せてしまえるのかも。)

裁判の過程をどんどん開示して、
どれだけの時間が、自分を解体する作業に費やされるかを知ったら
犯罪はもっと減るのかもしれない。
少なくても私には、死刑よりも、そうした過酷な取り調べや
弁護士を含めて徹底して繰り返される事実確認のほうが、
そうして失われていくアイデンティティの方がつらいように感じる。
(仮想レベルですが)

同様に死刑と無期懲役はどちらがつらいのだろう・・・
それも個人差がありそうです。

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます!!!
今、私が死刑に関して考えてる疑問を質問にしてみました。
答えていただく必要はないので
よかったら一緒に考えて見てください。

●あなたのとても大切な人が殺されてしまいました。
 あなたが犯人に望むのは?

1.犯人が逮捕前に自殺する。
2.犯人が逮捕されて、死刑になる。
3.犯人が逮捕されて、無期懲役になる。
4.犯人が、刑務所内で自殺する。
5.その他

●あなたの友達の大切な人が殺されてしまいました。
 弁護が通って、犯人は無罪になるようです。
 あなたの友達は「釈放されたら犯人を殺す」と言っています。
 あなたはどうしますか?

1.友達を応援し、犯人を殺す手伝いをする。
2.友達を応援するが、手伝いはしない。
3.友達を殺人者にしたくないので、止める。
4.友達の代わりに自分が犯人を殺す。
5.その他

コメント (6)
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安田好弘★「生きる」という権利 麻原彰晃の主任弁護人の手記

2007-06-09 | 事件を追う(短期別枠カテ)
光市母子殺害差し戻し審・5★怪弁護団(?)21人の素性と主張
この記事を書くと同時に、死刑制度の反対意見に興味を持ち、
下記を入手して読んでみました。

「生きる」という権利―麻原彰晃主任弁護人の手記 (単行本)
安田 好弘 (著)

最初に断っておきます。
私は作者である弁護士の安田氏にかなりのマイナス印象を持っています。
その先入観で読んでいますので、
これ以降は、そこを差し引いてお読みください。

全体のトーンでいえば、個人のノンフィクションなので
当然なのかもしれませんが、
どうしても視点が弁護人&弁護士会サイドから、かつ安田氏個人サイドからで
専門用語やシチュエーション、業界の慣例や常識等々、
シロウトには状況がほとんど見えないままに話が進むので、
これはある程度の裁判や警察、検察、弁護士の知識がある方でないと
善悪や是非が判断できない部分が多いように思いました。

そういう中での全体印象。
イデオロギーの前には1つの「事実」は無効だということ。
そして安田氏は多分非常に情熱的な「信念の人」なんだな、ということ。
ある意味、弁護士であるよりも活動家・運動家のようです。

なにが真実か、という議論は対立する受益構造の場合、
いくらでも視点を変えてねつ造できる。(犯罪者の自白強要のごとく)
そして、世の中で起る様々な「真実」は、
現状我が国においては、法によって裁量され意味付けられる。
裁判とは「事実」関係を明確にする場所以上に、
関係者相互の「真実」を推し量る場所なのだと認識しました。

言い換えれば、国家の真実=「正義」(という名の、実は個々人の信念の総和)を通すためなら
戦争で何人死のうが、「個人の死」は関係ない。そういう感覚にも近い。
(ここで問題なのは、国家上層部が自分を国家と同一視することで
自分の信念を「国のため」と、実態なき幻想にアイデンティティ注入する
悲しく脆弱な認識主体であるという点。またこれは別の機会にでも・・・)

●死刑制度絶対反対(=罪を償うのに死なないでもいい方法をとるべき、という考え方)
●警察と検察と裁判所への根強い不信感と敵対感。

自分の信念のために、凶悪な殺人の実行犯であろうが、その1人を救うために
全力をかけ、打てる方策はすべて打つ。
ビジネスの姿勢としては、ある意味、非常に尊敬できます。

前半は長々と警察・裁判所・検察と弁護士との対立、、
弁護士業界内部の派閥(共産党系やら、新左翼系やら・・・)と
それに伴う弁護士個人間の対立、弁護士会と安田氏の対立、
ある弁護士と安田氏の対立 等、
様々な対立構造と、それらと戦う安田氏の考え方、立場が描かれています。
・・・正直言って、自分の考えに合わないものは全て「攻略すべき敵」という
わかりやすい思考です。
優柔不断を嫌う姿勢は個人的にはキライではありませんが
他者への決めつけや見下し方など、根拠や背景が見えないと、
安田氏自身が嫌う、私憤や個人的な感情のようにも思えて
ちょっと同意しかねる部分もあります。
(一生懸命書かれれば書かれるほど、自己都合&自己弁護に見えて
正直、嫌気がさす内容でもある。)

裁判の健全運営がどういう状態かはわかりませんが
(そして確かにえん罪含めて、急ぎすぎる機械的な裁判もあるのでしょうが)
あまりに弁護人(被告=加害者=凶悪犯罪者)の権利を重視し、
できる限りの引き延ばし(に見える)を行う加害者サイドに対し、
なんとしても裁判を進めようとする裁判所の行為を
すべて妨害工作と見る向きに辟易します。

麻原のような実行犯として確定した凶悪犯の犯罪行為を
1日も早く裁き、社会を正常化するのは当然のように思うのですが・・・。

あと、加害者が長引く審議に耐えきれず、
常軌を逸脱した発言や行動をとった場合、
すべて裁判の過酷さのせいにするのもどうなのか。
裁判制度はもともとそういう性格のものであり、
そこに正当性があるからこそ、あなたも弁護人というポジションで
参加してるんではないのか。

と、作者がいくらでも裁判、被告、周辺、を穿って見ているように
私も穿って見てしまう。

自分のための読書メモ:※犯人への「さんづけ」は本文に準じます
●刑事訴訟法の改正案/特別案件制度
●予断と起訴状一本主義
●麻原さんの名誉回復
●弱い信者のなし崩し的、相互依存的行為
●警察は、サリン事件が起ることを完全に把握していたにも関わらず、
 事件を起させ、テロ対策等の治安優先施策実行のために活用した。
●「国家転覆」や「首都圏テロ」ではなく、自分たちの細かい失敗と
教団内での派閥争い、地位争いの結果焦って引き起こした事件
●「ほとんどの被告が教祖の麻原さんに責任を負わせようとしている。
だが、現実はそんなに簡単な話ではない。そこには様々な軋轢があった。それは麻原さんがしゃべってはじめて明らかになる。しかしいま、彼は沈黙したままである。」
●実行犯は村井さんで、麻原さんは利用されていただけ?
●麻原の錯乱→精神病にするわけにはいかないので精神鑑定を受けさせない。
●「刑事裁判は死んだ」


なんだか戦争の戦犯裁判の様相をイメージしてしまった・・・。
突き詰めていくと「誰も悪くない、社会と運が悪い」という感じです。
ただ、裁判所や検察の不備や横暴も確かにあるのでしょうけど、
それをいうなら弁護人だって同じはず。
そして被害者についてあまりにも意識されていないのが特徴的です。

なにより、弁護人の被告への共感(シンパシー)、感応能力の高さを感じる。
それが弁護人というものなのかもしれませんが。
ただ、白紙=「被告は犯罪者ではない」というところからの出発点であるべき、
という主張がすでに事実ではない、と思うのだけど・・・。

「事実」の判定って難しいですね。

※事実についてはkei様の下記記事をぜひご参照ください。
刑事事件の「事実」って複雑なんですよね。
kei様の適確な情報のおかげで、本書の理解が進みました。感謝します。


安田さんはすべての犯罪者は「弱者」だという。
誰も弁護しない弱者だからこそ弁護したいのだと・・・。
裁判沙汰の犯罪を犯さない人間はすべて強者となる。
それはすでに定義の問題であり、カテゴライズの線引きの問題だけで
「弱者」という単語に意味はないように思います。
犯罪者は裁かれるべきであり、弱い・強いは犯した犯罪
(とくに一方的で被害者に非のない殺人)には関係がないと思うので。
「弱者だから弁護する、それが正義だ」と言うベクトルは
私は相いれません。


追記:
読み終わりました。読んでよかったと思います。
でもこの1冊ではまだまだいろんな暗黒が見えない。
なにより安田弁護士への不信感は変わりませんでした。
死刑を伸ばすためにはある種のねつ造(彼としては、事実から導き出された仮説)も厭わない、
安田氏にとってそれが真実であっても、そこに強烈な違和感を感じる。
それはやはり、殺された人の真実は永久に語られないだろうから。

ただ、死刑そのものの意味は、少し深く考えることができました。
死刑制度の必要性含めて、また記事にしていこうと思います。
 
コメント (4)
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