DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

ギャラリー・TOKYO/GINZA 1+5

2012-07-24 | ドラマ・映画・演劇・アート


ギャラリーtokyo


土曜日、趣味人のコミュオフで汐留ミュージアムへ、
シオサイト自体4年ぶりくらいの訪問です。
駅におりて「えーーーっと;;;どうやっていくのでしたっけ?」状態。
方向音痴な私に神様が降臨して、地下におりて無事エリアマップ発見。

土曜日でビジネスマンの少ないシオサイト空間は
どこか巨大な遺跡のようで気持ち良いです。

その1:汐留ミュージアム
アール・デコ 光のエレガンス展

汐留ミュージアムは、パナソニック電工(株)東京本社ビルの4F。
ショールームは賑わっておりましたが、美術館はこじんまりとした空間で
都会のオアシス風味。

そこにドームやラリック、庭園美術館でもおなじみの面々の作品が
美しい宝石のように展示されていました。
ガラスの製法や技術の説明をじっくり読みながら観賞、
技術と発想と美の三位一体、そこに「使いやすさ」「作りやすさ」が加味されて
生活を進化させていく時代のベクトル=豊かさが浮かび上がります。

私なら間違ってたたきつぶしそうなリアルな髪切虫だらけの食器(?)や、
下絵と釉薬のコンビネーションでぼかしの効果が際立っていたキベルの渦巻文花瓶
妙に仏像めいて面白いローゼンタールの作品、
でも1つだけ優美×奇妙な「ダチョウに乗る裸婦像」に見惚れました。
庭園美術館で息を飲んだアンリ・ラパンの天井灯にも再会。

カッサンドルのポスターが有名なノルマンディー号のコーナーは、
ラリックとクリストフが惜しみなく使われていた客船の豪華さにためいき。

ゆっくりと自由にコーナーを回って贅沢な時代の空気にまぎれました。
アールデコ博覧会・・・夢のようだったでしょうね。

その2:ポーラ ミュージアムアネックス
groovisions Lesson 2012

メンバーでお食事を楽しんだあと、銀座まで腹ごなし散歩。
新橋からほどなく、歩行者天国の銀座に行けることがわかって、
これからの人生に大きな第一歩!!!

メンバーの方の行きつけのギャラリーがお休みだったので、急きょポーラ美術館にお連れいただきました。こういう素早い現場判断と切り替えができるのって、情報&体験の豊かさありきだなぁ、と感動(私に不足している美徳の1つだなぁ)。

chappieという人型のグラフィックデザイン/システムのリニューアルイベントだったのですね。
CMとか見てると、いままでどこかで出会ってたに違いないのだけど
記憶にありません。その記号性こそが本質なのかな?なんて考えてるなう。
複製アート感覚で、感情移入できないはずなのですが、
そこに自分なりの物語を探してしまう・・・動画が楽しかったです。

その3:銀座一穂堂
堀越千秋「星の畑」展l

近くにあるイナックスギャラリーを目指したのですがお休み。
「お休みのギャラリーを巡るのもいいかも」ぬわんてジョーク(ちょっとマジ)を軽快に交わしつつ、銀座に戻る途中でふと目に付いた「星の畑」の文字に誘われるようにお邪魔しました。

スペインと日本で創作活動をされている堀越千秋さんの新作展。
お話をうかがってわかったのですが、銀座一穂堂のオープニング企画で、力の入った作品展でした。
オーナーさんかしら、と思う女性が照明をかえて見せて下さった大型作品が素晴らしかった。。。
ギャラリー展示の見せ方の技術を感じました。
堀越千秋先生にもごあいさつできて、貴重な一時でした。

その4:銀座MATUYA
ルイ・ヴィトン ヤヨイ・クサマ コレクション

コラボを知って「見たい!」と思っていたイベント。ランチの時にちょこっと話題にしたのですが、なんとコラボ当日に出会えるなんてーーー!!!
なかなか1人だと入るのに勇気のいるブランドショップですが、しっかり作品=商品を見ることができました!こういうのってすっごくハッピー!

ドーバー店では草間先生も登場されたんですねー。
伊勢丹の限定ショップもいかねば!
日本人アーティストとヴィトンコラボは村上隆さん以来2人目。ヴィトンのプログレッシブ精神に脱帽であります。。。

その5:和光ホール
挑(いど)む 金子卓義の書

ひさびさの和光ホール。愉しそうな書の企画展、こちらもオープニング。
重鎮らしき方々がたくさんつどっておらして、会場は独特の空気。
でも作品は軽快でどこかユーモラスで、不勉強な私も楽しめましたー。

その6:メゾンエルメス8階フォーラム
「クラウド・シティ」 トマス・サラセーノ展

最後にエルメスのギャラリーへ。ここは春に勇気をふるって見に行った(笑)「山口晃展」以来2回目。展示室は2つで、1つめはテグス(?)で釣られたオブジェの間を巡ります。なんだかひっかかって落としそうでコワイ;;
2つめはチューブを這って入るインスタレーション空間。中は広い&奥はまっくらで小さな映像を座ってみるようになっています。思うにこれエルメスのお客様にはかなりの冒険ではないかと(あっしは平気だが;;)。

こうして思い出すと、どちらの展示もどこか虫の巣っぽかったなー。愉しいです。

========
というわけで、超×超充実のアート巡り。
銀座の基艦店自体が建築家作品なので、でっかいオブジェも楽しみながら、
まさにここでしか体験できないリアルなアートな一時を堪能しました!

その2~その6は無料です。
すごいぜ、ギャラリー・TOKYO/GINZA!


ハッピー・ハプニング、お幸せに!!!

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R.I.P Jon Lord

2012-07-20 | 音楽
この2日間、勝手に身体が「喪」に服してしまっておりました。

立ち止まって自分の影をみつめてたり、
いきなり涙が噴き出したり
頭の中をオルガンソロが鳴り響いて止まらなくなったり。。。

今日、多摩六都科学館の界最大級のプラネタリウム
満天の星空を見てたら、ジョンのことを思い出してまたまた涙が。。。
プラネタリウム、星座→銀河鉄道、「死/天国」のイマージュが
呼び起こされる空間なのかもしれません。
でもそれで自分なりにお別れがいえた気がしました。

私にハードロックを、
超かっこいい流麗な&へヴィなオルガンプレイを、
ありがとう。

安らかに。。。




Jon Lord – The Official Website

Deep Purple's Jon Lord dies aged 71(NME)

website of Rick Wakeman
The news today has hurt me like no other loss of a musician I have known. I can only thank him for the legacy he has left us all with his great music, great vision and for his kindness as he was one of the most gentle and kind persons I have ever had the pleasure of being able to call my friend. My heart goes out to Vicki his wife and all his family.

Tributes to Lord: ‘One of a kind’

Lord was our godfather says Gillan
コメント (2)
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バーン=ジョーンズ展☆三菱一号館美術館

2012-07-09 | ドラマ・映画・演劇・アート
バーン=ジョーンズ展 


バーン=ジョーンズ展 -装飾と象徴-

ラファエル前派は、アートの中でも大好物ジャンルの1つ。

バーン=ジョーンズ作品がこんなにたくさん来るのは希少かも。
いくつかの作品には「おひさしぶり!」もありましたが、チラシにもなっていた「ペルセウス」シリーズなど、はじめて観る作品がたくさんで、展示室を回りながら、浮き足立ってしまいました。

「ピグマリオン」にいたっては、美術書でも見たことがない作品群で、4つの作品の真ん中でぐるぐる観賞してしまった。

バーン=ジョーンズといえば、“深い緑のバリエーション+にび色”というイメージを持っていたのですが、この4点全体に明るく、また室内の描き方がとってもモダン。図録では、2つのヴァージョンがあり、最初の連作のほうは、構図はほとんど同じだけど、緑主体で、受ける印象が随分異なります。まるで色彩実験のよう。くすんだ明るいピンク色はルネッサンス作品にもよく使われていますね。

目玉の1つである「いばら姫」シリーズの「眠り姫」は、私は二度目の体験ですが、さまざまな緑がおりなす完成度の高い物語の世界は、何度見ても引き込まれます。あの緑!魔力があるに違いない。

そしてある意味それ以上に感動したのが「王宮の中庭」を構成する眠る女性の6体の単独習作。グワッシュとチョークで描かれた作品なのですが、眠りを封じ込めた6人の女性が比較的粗いタッチで描かれていて、かえって「眠っている」感が感じられます。
油絵に移す段階で、きっとバーン=ジョーンズの手で生々しさが抜き取られ、人形のような不思議な純度の存在に置き換えられるのかしら、と興味が尽きません。
(・・・京極夏彦の「陰摩羅鬼の瑕」を思い出してしまった、なう)

できれば「いばら姫」は全シリーズで来て欲しいなぁ。。。

「フラマ・ウェスタス」というエッチングに心奪われたのですが、これは本当にため息がでるくらいに繊細で、1つ1つの線がことのほかていねいに描かれていて、刷り損じでもいいから持って帰りたかった・・・。(モデルはお嬢さんだったのですね。)


今回は鉛筆デッサンなども複数来ていたのですが、繊細な線のタッチが、本当に内田善美さんの作品そのもののようで、同行者と盛り上がりました♪

「聖杯堂の前で見る騎士ランスロットの夢」は緑深い背景から浮き上がる2人の人物が超魅力的。。。なのにガラスにはばまれて反射で全体が見えないのは痛恨;;

と、欲をいえばキリがありませんが、想像以上の満足度でした!
まだ会期があるので、もう一度行く予定です。

参考:
恩田陸さんの内田善美論

増殖し続けているため、美術展グッズを買ったらダンナに叱られるので、最近自粛してたのですが、今回はダメだったぁ;;押さえた方ですが;;;
「ランスロットの夢」の絵はがきは、さっそく友人たちに出しまーす☆(誘惑のおすそ分け♪)


コメント (2)
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