DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

フェルメール展/松井冬子展

2012-02-27 | ドラマ・映画・演劇・アート
横浜散策



●2/25 フェルメール展

趣味人で参加しているアートコミュのイベントにて
「フェルメールからのラブレター展」に行って参りました。
去年、京都でご覧になった方も多いかと思います♪

フェルメールは関連作品のほうが圧倒的に多い、
という展示内容に、今までどうも消化不良感が残ってしまって
今回も迷いがあったのですが
コミュのイベント化に、背中を押していただいた感じ。

『青衣の女』『手紙を書く女』『手紙を書く婦人と召使』
の3枚の来日。
『手紙を書く婦人と召使』は2008年にも観ていますが
あとの2つははじめて。

当初の目当ては初公開の『青衣の女』。
だったのですが、実際に観ると、『手紙を書く女』に
圧倒的に惹きつけられました。

ふとした瞬間、ふっとこぼれたやわらかな表情。

印刷だと、観ている人間と視点がくっきり交差する感じなのだけど
絵ではここではないどこか、遠くを(手紙の送り主を)見ているような・・・
なんともいえない空気とふうわり淡い輝きが
手紙を書く時間を祝福していました。

実物以外の印刷物やネットの画像では、
あの表情はぜったい出せない~~~!!!

『青衣の女』はとてつもなく静かな時間が流れていました。
ラピスラズリの青は、沈黙しつつ、秘めやかに呼吸しつつ
手紙を読む女性を“そこに在る”存在に見せていました。

手紙がもたらす三者三様のドラマ。。。

WOWOW「ヤコブへの手紙」の招待状(詩)
「旅する言葉」を想い出しました。


●2/26 松井冬子展

去年から行こう!と決めていた美貌の女流画家・松井冬子さんの作品展に
ラッコ庵さま、ちゃととさまのお2人と行って参りました。


世界中の子と友達になれる

一見、とても夢のあるタイトルの美しい作品、
に見えるでしょ?
よくみると奇形の藤にびっしりとたかる蜂、
どこか彼方な少女の表情。
「世界中の子と友達になれる」なんて狂気だというパラドックス。

いやぁ・・・・・・
フェルメールとはまったく異質な「美」の世界・・・

美術手帳で、製作過程の写真(死体のデッサンなど;)をみて
「う・・・ダメかも」と思った強烈な内蔵表現。

雑誌ではグロテスクの極みに思えた作品・・・
ところが実物は、これがもうどうにも美しい・・・

積み重なる鼠の死骸、雪のような蛆、
咲き誇る内蔵、もろもろに引き寄せられ目が離せない。

肉体の腐敗を「生」に転換して描く、独特の死生観。
自己破壊とそれによってめざされる別次元の自己保存。
胎児ごとひきずりだした子宮を「玉」のように掲げる女・性。

その女性の顔がダ・ヴィンチの描く女性に通じるのです。
うっすらとはりついた微笑、クラシックな面立ち・・・

過剰な自意識の迸る説明文に、ちょっと疲弊もしつつ
それらも含めて、画家のしかけてくる甘美で強烈な毒性に
すっかりやられてしまった貴重な美術展でした。

(・・・帰宅途中で「どこかサブカルっぽいなぁ」と
いう後味が・・・なぜかしらん?)


●グルメ編+アルファ:

横浜ジモティなラッコ庵さんのおかげで、
ランチは美濃吉の限定のお弁当、

桜木町まで散策しつつ、立ち寄ったカフェでは
儀保 克幸さんの個展をやっていました。












&馬車道で、オープンしたてのキャンディのお店にいきましたようん。目の前でできたてのマンゴーキャンディのサービスがあってめっちゃおいしかったデス!


いやー、やっぱ横浜は楽しい!!
また暖かくなったら遊びに行きたいです。
コメント (4)
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