まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

ひどい法律もあったものだ

2019年06月14日 | 日記

夏草の生い茂る季節になった。
公園にはもう「猫じゃらし」が風に揺れている。
ちょっと早いんじゃねえのと思いつつ
朝から晩まで原っぱを駆け回っていた子供の頃を追い出す。
正式にはなんという草だったか・・・



朝、ラジオを聴いていたら・・・
どこぞの大学の先生が「旧優生保護法」について喋っていた。
最近、何かと話題になる天下の「悪法」である。
法律にはまったくの門外漢の私だが簡単に行ってしまうと
体に障害を持つ女性が妊娠した場合は勝手に人工中絶手術ができる。
国が堂々と推奨した恐るべき法律である。
もちろん本人や配偶者の同意の上でという但し書きはあるが
精神障害や知的障害の女性が妊娠した場合などは
同意などなしに幼い命が有無を言わせず闇から闇に葬り去られた。
人権蹂躙とも言うべきまこと怖ろしい法律ではないか。
その社会的背景には「優勢保護」という人類の傲慢不遜な思想がある。
社会の役に立たない子や将来に禍根を残す恐れがある子は
国の管理のもとで「根絶やし」にする法律である。
今ではとても考えられない法律とは言え
つい最近まで(1996年)まで残っていたと聞いて慄然とする。



同じような法律に「らい(ハンセン病)予防法」がある。
発症当時、ハンセン病は明確な治療法が確立していない難病だったが
その後、治療法が確立してからも国は患者の隔離政策を続け
さまざまな偏見や差別を助長した来た。
その悲惨な実態は映画やテレビドラマなどでも紹介され
社会的認知度は上がって理解度も深まったが
差別と偏見はいまも現実である。
優生保護法にしろハンセン病の隔離政策にしろ
政策の過ちと解決を先延ばしにして来た国の責任は計り知れないが
ちょっと待てよ、とも思う。
これだけ人権無視の悪法を長年にわたって野放しにして来たのは
それが出来たのは国民の支持があり社会がそれを是としてきたからではないのか。
そんなことも思ってしまうのである。
だいたい社会なんて不特定多数の意見なんて信用できない。
あれだけ大勢が反対した戦争法案だって
通ってしまえば世論なんてまったくアテにならないもので
そのうち海外派遣にだって諸手で賛成でちょうちん行列となるかも知れない。
そのとき私のような意気地なしの役立たずは
戦争に反対したら町内の人から「非国民!」と呼ばれるかもしれない。
社会など世間などまことに信用ならないものである。