まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

林檎のひとりごと

2018年12月28日 | 日記

スーパーの店先で林檎が目にとまった。
そこだけピカピカ輝いているような真っ赤な林檎である。
もともと林檎はあまり好き方ではないのだが
その日はなぜか林檎の赤がまぶしく目に染みるようだった。

しげしげと林檎を見つめるなんて
ちょっとオーバーだが何年ぶりのことだろうか。
本当に真っ赤でツヤツヤとしているんだなあと感心してしまった。
思わず子供の頃の歌を口ずさんでしまった。

   ♪  私は真赤な りんごです
    お国は寒い 北の国
    りんご畑の 晴れた日に
    箱につめられ 汽車ぽっぽ
    町の市場へ つきました
    りんご りんご りんご りんご
    可愛い ひとりごと

確か「りんごのひとりごと」という歌で
文部省唱歌だったろうか。
なぜかこの歌のもの悲しい曲調が心に残っていて
大人になってからも何度か口ずさんだ。
北の国の真っ赤に実ったリンゴ畑が目に浮かぶようだった。

石川啄木の歌にこんなのがある。

  友がみな われよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ

啄木はコンプレックスの塊のような人だったが
私も自分がどうしようもなくちっぽけな人間に思える日がある。
実際、ちっぽけな人間ではあるのだが
時にはそのことに打ちのめされそうになってしまう日がある。
昨日がそうだったかも知れない。
私でも食べて元気出したらどう?とっても美味しいよう!
りんごのひとりごとが聞こえるようだった。(笑)
花を買うなんてキザなことは恥ずかしくて出来ないけれど
目の前のリンゴを2個買い求めた。
久しぶりにリンゴをかじってみるのも悪くないかもしれない。
林檎は妻の好物である。