まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

サルスベリもいいなあ

2017年07月27日 | 日記

サルスベリは私の嫌いな花です。
この花を見ると真夏の蒸し暑さがオーバーラップして
ウンザリしてしまうことがあります。
でも、最近はどういう心境の変化でしょうか・・・



サルスベリもいいなあ・・・
と思うようになってきたのはやはり年のせいかも知れません。
すべてが許せる心境になった来ました。〈笑〉
よく見ると花もなかなかキレイで風情を感じます。
サルスベリと書くと無機質ですが
なぜか「百日紅」という文字には不思議な郷愁を感じます。
七月頃から咲き始めて十月近くまで咲き続ける
とても息が長い花です。

  散れば咲き 散れば咲きして 百日紅 〈千代女〉

サルスベリという名前は
サルが木登りをしようとしても木肌がツルツルしていて
すべってしまうことが語源だそうです。
実際、サルスベリの幹は表皮がなんともすべらかで
撫でるとウットリする心待ちになります。
どこか女性の肌を触っているような・・・
変態でしょうか。〈笑〉



三年前に描いたサルスベリのスケッチです。
場所は東京・墨田区東向島。
漫画家の滝田ゆうさんがこよなく愛した
かつての「赤線」の名残りが色濃く感じられる露地です。
赤ん坊をあやしているお爺さんの姿が印象的で
日盛りで汗をダラダラ流しながら
熱中症寸前まで必死で描いたことを覚えていますねえ。
この時も古い民家の軒先に
サルスベリの花があざやかに燃えていました。

   炎天の 地上に花あり 百日紅 〈虚子〉

年を重ねると嫌いだったものが少しずつ好きになって来ます。
その心境の変化がちょっと嬉しいです、