まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

遠い日のひまわり

2017年07月18日 | 日記

おお、ひまわりが咲いています。
夏ですねえ、どうしようもなく夏ですねえ。
今年、初めて見たひまわりです。

チューリップと同様に
子供の頃はお絵かきの時間によく画いたものです。
かたちも色彩も描きやすくて
いつもニコニコと笑っているようで大好きな花でした。
ちなみに花言葉は・・・

   私はあなただけを見つめる

うーん、夏の花だけに情熱的なんですねえ。
情熱的と言えは、夏の花と言えば、
やっぱりあの不朽の名画を思い出してしまいます。



イタリア・フランス・ソ連の合作映画「ひまわり」です。
もう半世紀近く前の古い映画ですが
エンディングシーンを埋めつくす一面のひまわり畑の映像は
強烈な記憶として今も残っていますねえ。
戦争で引き裂かれた夫婦の運命を哀感タップリに描いた名作です。
夫・アントニオ役にマルチェロ・マストロヤンニ。
妻のジョバンナ役にソフィア・ローレン。
激しく愛し合って結ばれた夫婦にもかかわらず
結婚間もなくアントニオはソ連戦線に送られてそのまま行方不明に。
妻のジョバンナは終戦後、異国の戦地を訪ねて
必死てアントニオの行方を捜しますが手がかりは杳として知れず。
結局、夫は厳寒の雪原で遭難し生死をさ迷っているところを
可愛らしいロシア娘に救われてその後、結婚。
すでに一人娘までいることを知ってジョバンニは打ちのめされます。



ひまわりの花はどこか戦争のイメージと重なります。
再会したジョバンニとアントニオは懸命にやり直そうとしますが
流れ去った時間を取り戻すことは出来ませんでした。
最後の別れのシーンを彩る一面のひまわり畑の映像に涙しながら
戦争とは単にドンパチではなく
こういうことなのかと中学生の私は無性に怒りを覚えたものです。
監督はイタリアンリアリズムの巨匠ヴィットリオ・デシーカ。
音楽はヘンリー・マンシーニ。
哀切極まりないラストシーンが忘れられません。