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鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

平成29年度当初予算概要説明

2016年12月13日 | 議会活動

平成28年12月13日(火)

 

 静岡県の平成29年度当初予算の部局調整案の概要説明がありました。

 この説明を皮切りに、県民や県内各業界団体などからお聞きし私達が取りまとめた要望が、次年度予算にできるだけ多く反映されるよう、当局との折衝が始まりました。来年1月後半頃まで熱い攻防が行われます。

 

 県の当初予算編成作業は、各部局が来年度の施策に必要な経費を積算して、「部局長成案」を作成するところから始まります。既に12月1日までに案が出来上がり、とりまとめを行う経営管理部に提出されています。

 現在、県税や地方交付税などの歳入(収入)見込みを精査し、重点作業については、知事直轄の新たに立ち上げた政策決定システム(知事、副知事および財政当局のほか、所管部長も参加してより政策重視の議論ができるといわれている)に基づき、また、その他の事業については、各部局と財政当局において調整作業を進めています。今後、国の予算案や地方財政対策の決定状況を踏まえ、さらに精査した上で平成29度当初予算案として取りまとめ、2月の県議会定例会に諮ることになっています。

 私達はこの流れの中で、より県民サイドに立った様々な要望を盛り込めるかの正念場を迎えているということになります。

 

 予算内容は今後変わる可能性もあり、2月定例会おける議会審議を経て決定することになっていますので、具体的には触れませんが、おおよその概要についてお伝えします。

 

 資料は、未完成の部分もあり、金額が「精査中」となっているものも見受けられます。平成29年度より大きく変わるものの一つに、「県費負担教職員の給与負担を政令市に譲渡する」ことが決まっています。これまで、義務教育である小中学校の教員に関しては、給与は県が管理していましたが、これを政令市に移管するというものです。おおよそ、県の義務的経費(人件費)632億円が移譲となる見込みです。

 また、個人住民税の2%をその財源に充てるために政令市に譲渡されることにもなります。

 

 財源不足は632億円が見込まれ、これを補うための予算確保として、メリハリのある事業見直しが図られることになっていますが、来年度が総合計画の後期アクションプランの最終年度であることから、これを完了させるための重要施策と義務的経費(人件費・扶助費・公債費・災害復旧費)は優先的に予算を付け、それ以外が20%のシーリング(対前年比予算の削減)が課せられました。

 このシーリングはこれまでに進めてきた事業への影響も少なくなく、例えば、6月定例会の一般質問において私が継続を求めた、昨年度と本年度事業化された河川や急傾斜地の予防的整備費である「緊急事業費」50億円の確保の目処が立っていません。県民から求めの多い河川の河床浚渫整備など、この事業の効果は大きなものがありました。事業名は残っているようなので、予算の復活を求めるために声を上げていきたいと思います。

 

 大きな歳出(支出)を伴う事業や新規事業は、環境衛生科学研究所の移転建て直しや、富士山世界遺産センター整備、富士山静岡空港ターミナルビルの改修、県知事選挙、ジュニアアスリート発掘・育成事業、保育士処遇改善推進事業、東部看護専門学校助産師養成課程設置、ふじのくにバーチャルパワープラント構築事業、小規模企業経営力向上支援事業助成、静岡茶愛飲促進事業、「静岡モデル」防潮堤整備促進事業、伊豆半島屋外広告物緊急対策事業、静岡空港西側の大規模な広域防災拠点整備、次世代の学校指導体制整備などが盛り込まれています。

 私が取り組んできた、新産業分野のセルロースナノファイバー支援や、お茶の振興策など農林関連事業も盛り込まれており、さらに中身を精査し充実した予算となるよう働き掛けていきたいと思います。

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代表・一般質問が終わる 来年に向けて様々な思惑が

2016年12月12日 | 議会活動

平成28年12月12日(月)

 

 県議会12月定例会の代表・一般質問が終わりました。代表質問に3名、一般質問に14名が登壇し、県政全般にわたる諸課題について、多くの論戦が展開されました。

 

 議員は県政全般に関わる立場とは言え、それぞれの出身地に関わるテーマを質問項目にあげることがあります。地域代表である以上、これを避けて通ることはできません。分野としてはインフラ整備や防災対策などで、初めて聞く地名も少なくありません。

 

 今回の議会では、全般的には防災、観光、医療、教育(35人学級、特別支援など)が多い項目でした。防災は、県行政課題でも最上位にあり、防災先進県であるが故にその検証を兼ねた内容となっています。観光では、2020年東京五輪やラグビーワールドカップ2019等のスポーツ分野や、静岡空港・クルーズ船誘致などによる海外からの誘客などが、医療では県立がんセンターに関連する内容が目立ちました。

 

 この時期は、当局が来年度予算編成を行っていることから、それらに関連した質問が出るのも今議会の特色かもしれません。

 

 また、来年6月には知事選挙を控えており、知事もそれを意識した施策の展開を主張しています。具体的には、「総合計画の後期アクションプランの仕上げの年」と位置付け、それを前倒しで実現するために重点予算配分も明確にしています。

 議会側では、これまでの知事の任期2期8年を通じての成果を評価し、知事がどのように受け止めているかを質す場面も見られました。

 

 今日は特にその意識が働いた質問が出ています。

 一つは、浜岡原子力発電所に対する知事の基本姿勢で、質問者が次期知事選の争点となるかに対して、知事ははっきりと「誰が候補になっても争点となるべき」と強く発言していました。

 

 最終質問は我が会派の大先輩が、「大災害時のトップの危機管理について」を質しました。質問者は、知事が静岡県を離れている最中に大きな災害が発生した際、誰が代わりに指揮を執るのか、知事はどのような手段で本県に戻るのかを確認したものです。

 その説明の中で、知事が不在であった履歴(海外出張・県外出張・自宅への帰省など)を披露したところ、知事は海外出張の理由をあげ、危機管理とは別に行くべき妥当な理由が存在したことや、ここで列挙した日程の示し方(知事は恣意的に示された日数が多いとの疑問を呈して)に納得がいかない様子で、強い拒否感を表していました。

 一般的に質問をする前には、質問者が引用する数字や行政情報に誤りがないか、レビューを通して当局がチェックすることもありますので、このような食い違いはあり得ないと思っていました。しかし、質問者の意志と責任で調査した数字を引用できますから、一般的なやり方がすべてではなく、その結果がこのような事態になったのか、知るすべはありません。

 このやり取りを聞いていても、来年の知事選の前哨戦を感じさせる討論であったように受け止めます。

 

 明日は、所属する会派議員全員を対象に、来年度予算編成に向けた各部局の方針などを聞く会議が丸一日かけて行われます。これを皮切りに、年明けの1月下旬あたりを目指し、議員サイドから当局サイドに向けた「知事折衝」が始まります。

 夏以降、これまで県民や各業界団体からお聞きした県政に対する要望を、できるだけ多く盛り込むことができるよう、会派が一丸となって取り組む重要な作業です。

 また、翌14日から常任委員会が開催される予定です。

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市民安全大会に出て思うこと

2016年12月11日 | 議会活動

平成28年12月11日(日)

 

 快晴でこの時期にしては風も弱く、過ごしやすかった今日は「年の瀬」らしく、フルに動き回る一日となりました。

 朝からある地区のいわゆる「市民安全大会」に出席し、その後「放課後デイ」のクリスマス会、農業体験を通じて環境教育を推進する市民団体が農園で育てたそば粉を使った「そば打ち」。そして、市内西部にある国指定重要文化財の公開ツアー。夕方から社交ダンス団体の行事と、季節を満喫できる機会も多くありました。

 

 どれもブログの記事にしたいのですが、一度には無理なので、いずれ少しずつ触れていくことにしましょう。

 

 安全大会は市内各地で開催され、このブログでも何回か取り上げたことがあります。それぞれの地域の特色もあり、いろいろな取り組みを見たり聞いたりすることは、大変参考になります。

 今日開催された安全大会では、これからの乾燥した時期をとらえてでしょうか、防火活動にも力を入れた項目を宣言文に盛り込んでいました。交通安全、防犯活動とともに防火・防災への取り組みとなります。

 先週の日曜日は「地域防災の日」として、各地で自主防災組織が主体となった防災訓練が行われましたので、その時の体験などもこの大会に生かしていくことも可能でしょう。

(市民安全大会の一コマ)

 

 さて、いくつかの安全大会に出席して気になった共通点があります。それは、来賓のあいさつの中にありました。

 「安全と安心」の実現は、行政は様々な状況を想定し分析して仕組みの中で実現していこうとします。しかし、実際には市民が市民生活の中でその仕組みを理解し、あるいはルールを守り実現していくものです。

 例えば、交通安全では、交通ルールを守ることで多くの事故を減らすことが可能です。また、防災や減災対策では、耐震化、家具の固定、食糧の備蓄などで、基本となる「自助」が確保でき、次に救助や避難所生活における「共助」とつながっていきます。

 幸いにして、私達の地域では大きな災害が発生していませんので、防災訓練の状況や住民の意識調査等でどのくらい実現できているのかを計ることが出来ます。

 

 あいさつで問題意識を感じたのは、地域の事故や事件の発生状況を説明する際、「良い点」を強調することが多い様に思えます。

 事故や事件が少ないことは良いことですから、素直に受け止め「これからも頑張りましょう」で良いと思う方もいるでしょう。

 しかし私は、「死亡事故が無かった」や「他地域よりも発生件数が少ない」という結果に触れる以上に、どんな取り組みが事故を減らしたのか、それでも事故を起こす可能性はいつも身近なところに潜んでいることを喚起することが大事だと思うのです。

 例えば、先ほど交通ルールの徹底が事故を減らす基本だと申し上げましたが、最近の調査による、「横断歩道に歩行者が立っていても、一旦停止しない車がほとんど」とか、「運転中の携帯電話」、「自転車のマナーの悪さ」などは、毎日、どこでも見受けられる光景で、これらの行動は間違いなく事故につながります。

 私はむしろ、「運が良くて事故が無かった」としか捉えていません。私が来賓としてあいさつするときには、必ずこのような視点で言葉を発しています。

 

 1ヶ月ほど前の安全大会では、主催者があいさつの中で、「『車が無くならなければ、交通事故も無くならない』との気構えで、交通安全運動に取り組む。」と言っていたのを思い出しました。このときの来賓も、「当地区は市内でも一番事故件数が少ないところで・・・」というあいさつをされていました。

 

 「交通安全に寄与した市民表彰」などが行われますが、表彰対象者がどのような行動や活動をしてきたかが具体的に示される事例では、「良いところ」だけでも良いのかもしれません。

 市民安全大会では、そこに集まった多くの市民一人ひとりがどのような行動をとっているかは全く判らないので、危機管理の視点からは、地域の良い評価以上に、はっきりと「安全を確保するための行動」を伝えるべきだと感じています。

 

 年末にかけ、お酒を飲む機会も増え、忙しさから交通ルールを守らない行動が目につく時期です。お互いに、安全運転に心がけましょう。

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高速道路のサービスエリア・パーキングエリアがすごい

2016年12月10日 | 議会活動

平成28年12月10日(土)

 

 今更と思う方は多いかもしれませんが、高速道路のサービスエリアやパーキングエリア(SA/PA)が大きく変貌しています。

 私は、月1回は東京方面に出かけて利用する施設ですが、改めてその魅力に感激しました。

 

 新東名高速道路が開通した4~5年前に、おしゃれ感覚と清潔感、高級感のある商品や食事、地場の特産品を取り扱い、それらを売りとして高速道路の利用者はもちろんのこと、高速道路を利用しなくても施設の外側に駐車場を整備し、地域の人達も利用できるようになりました。

 中には、温泉や宿泊施設、ドッグランなどを供えた施設もあります。また、年明けには、東名高速道路富士川サービスエリア内に、富士山が展望できる60mの高さを誇る大観覧車が誕生し、アミューズメント施設としての付加価値も高まります。

 

 先に触れた新東名高速道路の施設は、パーサ(PASA)と呼び、トイレはまるで美術館のような内外デザインで、これまでのトイレのイメージを一新しました。施設の基本機能は、「運転の疲れを癒やす場」や「食事と土産を提供する場」、「給油など車の運用支援と整備」などで、私個人の感想ですが、かつては「食事はあまり美味しくない」、「お土産とはいっても魅力を感じるものは少ない」と決めつけていました。

 食事は高速道路を降りてからするもので、お土産も高速道路上の施設で購入したことはありません。数年前までは。

 

 新しくできた、あるいは改装され生まれ変わった施設は、これまでとは全く異なります。食事もお土産品もブランド・質とも高いもので、地域の特産品も一流品を置いているとのことで、この施設で食事をするために、あるいは買い物をするために、わざわざ高速道路を利用する人もいると聞きます。

 

 私が一番多く利用するのは、東名高速道路海老名サービスエリア(PASAと改名したかもしれません)で、大都市部にある高級食材を扱うスーパーマーケットも入っています。私の地元にはこのスーパーがありませんので、横浜方面に出かけたときには、ここに立ち寄り、このスーパーでしか売っていないものを購入しています。

 スーパー以外でも、魅力的なお土産が多く取り扱われていますので、その中から、常にリクエストのあるものを買って帰ります。食品関係は、東京の有名デパートで売っている商品もありますので、帰りにここで買うことがベストとなります。

 

 今日も昼頃立ち寄ったところ、東京のデパートでも有名な乾物屋さんの、「削り節の出汁」にこだわった食事を食することができるコーナーがあり、利用してみました。和食の原点である出汁を売りにしているだけに、絶品に感激しました。立ち寄る度に、施設内のどこかが進歩していることには驚きます。

 

 最近は車で遠出する機会が少なくなりましたが、もしそのような機会があれば、必ずその地域のPASAに立ち寄ってみたいと思います。

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静岡茶の愛飲の促進も身近なところで実現

2016年12月09日 | 議会活動

平成28年12月9日(金)

 

 今日の一般質問では、今定例会で審議し制定予定の「『小中学校の児童生徒の静岡茶の愛飲の促進に関する条例』の実行ある取り組みについて」が取り上げられました。

 私は、6月定例会で「静岡県の茶農家の生き残りをかけた振興策について」の一般質問で、知事からの答弁として今定例会に上程された条例制定が明らかになり、その成り行きを期待していた一人です。

 所管する委員会の審議は来週予定していますが、一足早く一般質問でのデビューとなりました。

 

 一般質問における知事答弁では、全県下766校の小中学校のうち、学校給食でお茶を出さない学校は479校あることが判った。県内の東・中・西部でも地域差がある。この事実を、今年の県内茶の初競りの際、関係者に伝え改善することを約束した。その時の会場の反応は、大きな期待を感じさせるものであった。

 

 条例を制定する意義は、子どもの時からお茶を飲む習慣を身につかせ、健康維持にも役立てることができる。また、本県を代表する農産品に関心をもち、郷土愛を熟成することが期待できる。

 学校内で茶を普及させるためには、茶葉、茶器、お茶を入れる人の整備をしなければならないが、地域格差もありどのように対応していくか、これから検討していく必要がある。

 県としては、様々な課題を抽出し解決していかねばならないが、また、茶の歴史や文化も子どもたちに伝えていくことも重要で、これから有識者を集めて「県民会議」を設置し、課題の共有や先進事例を調べ各地に広げることも考えていると明らかにしました。

 

 この説明を受けて質問者からは、「大きな期待を寄せるが、教員の多忙化に拍車をかけるようなことがないように」との感想が伝えられました。

 さらりと受け流したいところですが、お茶の文化を伝えることが教師の負担になるという考え方はいかがなものでしょうか。「一服のお茶」で心が落ち着くことができるように、教える先生達に「お茶の心」を理解していただかなければ、「忙しい時にこそ心に余裕を持たせることができる茶」の意味は伝えられません。自らがお茶でリフレッシュできる姿を見せれば、こんな生きた教育はそうあるものではありません。むしろ、多忙化の解消に少しでも役立つものと受け止めるべきです。

 

 偉そうに言う私も今お茶について学び始めたところです。「茶道の精神」と言えば堅苦しく感じるかもしれませんが、「和敬清寂」という言葉に集約されているということなので調べてみてください。

 

 さて、我が家の初孫(女の子)は現在1歳8ヶ月です。横浜に住んでいるのでたまにしか会えませんが、母親が月に数回、スマートフォンでとった動画を送ってくれます。

 最近届いた動画に、食卓を前にして、いわゆる「ままごと」が写っていました。コップに急須を注ぎ(中身は空のようです)、「ちゃっちゃー」と言って両親に勧めています。本人は「急須でお茶を入れる」仕草のようで、意識して教えたのか判りませんが、このような光景は、かつては当たり前だったことを思い出しました。

 今では条例を制定し、子どもたちに学校で教えていかねばならない時代になり、複雑な思いです。

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