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鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

山中伸弥教授の講演から

2014年04月22日 | 議会活動

平成26年4月22日

 京都大学 iPS細胞研究所 所長の山中伸弥教授を講師に迎え、「iPS細胞の発見から医療への展開と未来を担う若者へのメッセージ」と題した講演会を聴講しました。

 主催は、静岡県、静岡県教育委員会、静岡県立大学で、会場は静岡市にある県営施設のグランシップです。

 演題にあるように、聴講者の多くは若者で、高校生300名、大学生700名のほか、一般県民も120名ほどが1時間30分の束の間、世界最先端日本の科学の最前線に酔いしれました。

 

 今日は折しも、全国学力テストの日で、昨年は静岡県の成績が大変厳しい結果となり、教育界ばかりでなく、議会も含め多くの県民の間で議論が交わされてきました。今回の結果は夏頃ということですが、果たしてどのような状況なのか気にかかるところです。この子どもたちの中から未来の科学者が育っていくのか、小学生や中学生の段階では全く予想がつきません。しかし、大きな期待は持っています。学力テストを受けている年齢を超えたあたりから、様々な芽が出てくるようにも思えます。

 

 さて話は元に戻りますが、今回の高校生や大学生を中心に開催したこの企画は大変評価すべきものと感じています。自分たちの将来を決めていくこの大事な時期に、最先端の科学をわかりやすく解説するだけでなく、一人の医者が研究者として成長していくプロセスと、それを支えたキーマンとなるヒトの存在、大概本人よりも年上が多いようにも思いがちですが、若いスタッフの存在がノーベル賞まで引き上げたエピソードなど、様々な葛藤や周囲の冷たい目線、またそれが新たな研究の肥やしになっていくことなど、山中教授のヒトとしての魅力あふれる内容であったと満足しています。

 私自身にとっても、多くを学ばせていただきました。

 

 講演の概要は次のようになります。

 流れは、1.iPS細胞が誕生するまで。2.iPS細胞の医学応用。3.これからの日本を担う皆様へ。の三本立て。

 

 まず、「誕生」では、整形外科医の立場から研究者へ進んだ背景について。アメリカでの研究とそれを支えた恩師との出会い。ES細胞の発見とその特性について。ES細胞の再生医療への期待。ヒトの受精卵を使う事への倫理観から新たに皮膚や血液を用いES類似多機能細胞の発明。その背景を支えた若いスタッフたち。がん化しやすいiPS細胞から安全なiPS細胞の誕生へ。

 

 

 

 

 

「医学応用」では、細胞移植治療(再生医療)と薬の開発(創薬)の可能性。多くの医療現場で活用してできるよう大学としての特許取得と企業独占防止。そのための再生医療用iPS細胞のストックと関係者への分配。臨床研究が近い再生医療の現状。

 

 「担い手」に対しては、1.ビジョンとハードワーク(VW)が両方兼ね備えて目的が達成できる。2.「感謝」を忘れない。3.「レジリエンス」(耐えること)。の大切さを説きました。

 

 今日の話は全ての若い人たちに一度は聴いていただきたいすばらしい講話でした。

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