鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

県の感染症に対する医療体制の強化

2021年09月05日 | 議会活動
令和3年9月5日(日)

 新型コロナウイルス感染症の第5波により、感染病床占有率も厳しい状況が続いており、静岡県では医療体制強化に向けて取り組んでいます。先日行われた県議会8月臨時議会ではこれらの対応について審議し、県と一体となってこの状況を脱すべき努力を重ねています。

 新たに強化された事業には、新型コロナウイルス感染症対策事業費として、今後の感染拡大に備え、宿泊療養施設の増設及び医療供給体制の強化等を行うために、27億1400万円の補正額を確保しました。

 これを受けて県内市町でも臨時医療施設の確保に向けて対応することが予想されます。県内でも自宅療養者が死亡する事案も目立ちはじめ、重症者や中等症者が医療機関での治療に専念するために、軽症者は宿泊療養施設や自宅療養などで対応していますが、軽症者が急変することが危惧され、その場合の受入体制が十分ではありません。そのための臨時医療施設の設置が急がれています。

 臨時医療施設とは、仮の施設を活用して一時的に設置する病院のことで、体育館やホテルなどに医療環境を整え、医師が診察や治療ができる施設のことをいいます。最近、野戦病院という表現が使われることがあり、様々な受け止め方がされています。

 感染対策医療での課題は、医療施設及び医療従事者の不足です。さらに、肺炎の重度障害なども生じることから、酸素吸入や人工心肺のような設備が必要となり、これらの機器の確保とそれを操作できる人員の確保など、いくつもの課題が生じています。

 臨時医療施設は、場所の確保ができたとしてもその他の条件を整えることができるのかが課題で、医療従事者を急に増やすことは困難で、掛け持ちの対応をしている例も聞いています。また機器の確保も全国的に需要が増し、十分に確保できないこともあります。

 臨時議会前の会派に対する担当者からの議案説明では、医療機関内の医師や看護師等の確保状況等によって使われていない病室やベッドなどを、臨時に使用することができれば、酸素吸入器などの施設は整備されており、かなり有効であるという説明を受けました。ただ、医療機関側にしてみれば感染防止対策を十分にできるか、院内感染などを懸念することが課題であり、どう実現していくのかも注目しています。医療機関への理解と協力について新たな支援も必要と思われますので、早急に議論していきたいと思います。
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