令和元年10月28日(月)
市内各地で文化祭が始まりました。時間を調整しながらできるだけ多くの会場に足を運び、皆様の力作や練習の成果を拝見するとともに会話を楽しんでいます。よく見回すと地域ごとの特色や工夫を凝らし、その多様性も感じられました。
(各地の文化祭会場)
さて、ラグビーワールドカップが日本で初めて開催され、決勝戦の顔ぶれが決まりました。44日間の大会がもう間もなく終わります。日本チームの奮闘により大変盛り上がりましたが、エコパスタジアムのように多くの地方会場で開催されたことにより、世界中から訪れた多くの観戦客は、試合観戦の合間に各地の日本文化を堪能したといいます。エコパスタジアムでは、「ふれあいゾーン」などで県内各地の郷土芸能の鑑賞や郷土食を楽しむなど、大変賑わっていました。
その原点となる、地域文化を発信する文化祭や地域の祭典は、地区住民の日頃における研鑽の成果を一堂に集め、展示・発表を通じて生涯学習の振興を図り、地域文化を高め継承する意義深い催しと考えています。
人口減少社会の流れに歯止めがかからず、特に若い人達の都会への流出などが大きな社会問題となっています。若い世代が結婚し、子どもを安心して生み育てる環境は、経済的な支えはもちろんですが、地域が皆で力を合わせ、見守り、もしもの時には助け合う社会です。その礎となるのは、魅力ある郷土づくりであり、人の絆でもあります。小さな時から郷土愛を育むことが重要であり、地域を知る、地域を愛する、地域を誇りに思う機会は、今回のような地域行事が大きな役割を果たしていると言えるでしょう。
その地域固有の風土・気候などをもとに、先人達が生み育てたこの魅力ある文化を、次世代へ引き継ぐことは私達の責任と感じています。
今回開催されたラグビーワールドカップ2019の次には、来年、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され、本県内は自転車競技が行われます。内外から多くの観戦者が訪れ、私たちの郷土を知っていただく良い機会となります。
改めて、私たちの郷土を知る、体験する、発信する、地域で開催される文化祭に寄せる期待は大きいといえます。