常識について思うこと

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人脈は勝手に広がるもの

2010年03月26日 | 人生

人脈の広げ方に関するノウハウというのは、結構、多くの人々の関心を集めるようで、それをテーマにした書籍やら記事やらを見かけることがあります。そうしたノウハウには、それなりの根拠があるでしょうし、それに従うことで、自分の世界が広がるというのであれば、それはそれでとても結構なことだと思います。

ただし、気をつけなければいけないのは、人脈を広げるということは、良くも悪くも多くの人々に自分を認知させることであるという点です。もし、「ダメな人間」が人脈拡大に走れば、広げた人脈の分だけ、自分が「ダメな人間」であることを知らしめる結果を招くということに注意が必要でしょう。

つまり、「自分を磨く」という作業がない限り、いくら人脈を広げたところで、それはかえってマイナス効果になってしまうだろうということです。もう少し別の言い方をすると、「自分を磨く」ための努力を怠ったまま広がった人脈などというのは、所詮、「類は友を呼ぶ」で、「自分を磨く」ための努力を怠った者同士の繋がりでしかなく、大した人脈ではないかもしれないということです。

これを敢えて逆から言います。

人脈などというものは、努力して広げるようなものではなく、勝手に広がるものです。

ノウハウ本に書かれているような事項に基づいて、意識的な人脈作りに励むというよりも、じっくりと自分を鍛え上げ、地道に内面を磨いている人間は、それほどガッついた行動はとりません。ただし、誰かと対面している時、それがどんなに短い時間であっても、極めて簡単な言葉遣い、あるいは非常に細かな仕草や態度などで、相手がどのような人間かを瞬時に見極めることができるものです。そして、こういう人間同士が出会うと、それは即、互いを認め合うことに繋がり、その瞬間から非常に深くて強い絆を形成するのです。これが一旦できあがると、それぞれ自分が持っている人脈を(それなりの人物と認めた)相手に繋げていくようになるので、この人脈が自然に拡大していくことになります。

こうした流れで広がっていく人脈は、ノウハウ本に基づいて自発的、積極的に作り上げていくような人脈のイメージにはあてはまらないでしょう。むしろ、勝手に自己増殖していくアメーバのようなかたちをとることになります。

「自分を磨く」という当たり前の行為の重要性については、特筆する必要がないのかもしれません。また一部、ノウハウ本のような内容のなかには、そうしたことの重要性についても書かれていると思われるので、これら一切を否定するつもりもありません。

ただし、人脈を広げるという意識ばかりが先行して、顔を売って歩くというのはネガティブな効果を生む可能性がある点は、指摘しておいてもよいだろうと思いますし、また見方によっては、上記のように、人脈などというものは広げるものではなく、きちんと自分を磨くことさえできていれば、「勝手に広がるもの」、「自己増殖するアメーバのようなもの」という考え方も、あってよいのではないかと思うのでした。

《おまけ》
「自分のやり方でできる」という確信をもって行動するようになってから2年半足らず、実に多くの人々と出会い、また素晴らしい人脈を形成することができました。これは、これから先、とてつもない勢いで広がっていくようにも感じています。そういう意味で、日頃からお付き合い頂いている方々、今後ともよろしくお願いしますっ!

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