バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

胃がん検診は素晴らしい

2009年03月15日 | すきくぴの独り言

ここ最近は胃透視だけではなく、CTの業務に携わるようになりました。
そのおかげで、胃がんのみではなく、肺がんや肝がん、膵がんなど、他の部位に起きるがんの勉強もし始めました。

そんな中、思った点を今日はまとめてみました。

USの発展やCT、そしてMRIの技術進歩、機械の革命によって、さまざまな臨床診断が行えるようになりましたが、依然として発見困難ながんが存在します。

例えば、膵がん・・・。

膵がんになりやすい人は、喫煙や肥満、糖尿病などが挙げられるようですが、膵臓は解剖学的にお腹の深いところに位置しており、早期発見は大変困難なようです。
小さい段階で発見できるのが困難なため、膵がん検診は行われていません。

ERCPといって、内視鏡的に膵ぞうを見れば、膵がん早期発見は可能なようですが、短時間で多人数そしてコストの面から考えて、検診としては成り立たないのが現状です。

それに比べて胃がんは、胃透視や内視鏡が威力を発揮し、早期発見を可能としています。現在の医学では、分化型がんといって胃がんの種類によっては、小さな段階であれば、転移の可能性が限りなく低いことから、内視鏡的に切り取ることができるようになりました。
胃透視では、高濃度バリウム製剤が確立されてきたことから、内視鏡の色素散布像のような鮮明な胃粘膜を描出することができるようになりました。
その甲斐あって、早期胃がん発見率が上がっているのは喜ばしいことです。

胃がん検診は、検査手技が確立されており、検診効果が高いです。
胃がんの早期発見のためには、検診を受けていただく。
そして撮影者は全力をもって撮影そして早期発見に努めましょう。

胃がん発見に無関心な撮影者はいないと思いますが、間違っても胃がん発見に力を入れない技師にはならないように

これからも皆様、早期発見していきましょうね。