大事にしたいこと

　これだけは、どんなことがあっても伝えたいということをもっていることは、とても強い力となる。
　「友だちって大事だよ。友だちへの思いやりを忘れないで。」
　教師になるきっかけとなる出来事の中でつかんだこの大事な思いは、いつも支えとなって自分を励ましてくれた。３０年経った今でも自分の中に生きている。そんな思いを持ち続けながら子どもたちと接すると、笑顔になってしまう。
　時々、この先生は子どもたちに何を伝えたいのだろうと考えることがある。
　「自分でできることは責任をもって最後まですることが大事だよ。」
　「友だちと仲良く過ごすことが大事だよ。」
　「納得できなければ、納得できるまで確かめることが大事だよ。」
　「優しい気持ちで友だちに接することが大事だよ。」
きっとこんな気持ちで子どもたちと接しているのだろうなと感じる人がいる。
　逆によく分からないくて、目先のことに振り回されている教師を見かける。そんな人には情けなくてしかたない。なければ、学校の教育目標を見つめ直せばよい。これからそれた指導はない。まずは、学校の教育目標をじっくりと考えること。それも子どもの姿でイメージすること。目の前の子どもをどのようにすると育つのか。それを考えるだけでも楽しくなる。一つではなく、多数の人間の目は異なっている。だから面白いはずだ。自分のすべき事には、必ず目指す子どものイメージを作ってから指導に当たるとよい。