リーダーでキーボード&ヴォーカルの<森田拓也さん>が中心となって1976年に結成されたテクニカル・シンフォ・プログレバンド<Quaser>。長い歴史のなか、紆余曲折を経て、苦難を乗り越え、1994年に森田さんのソロ的ながらも1stアルバム「Out From Quaser」を発表。そしてあらためてプログレドラマー<形山和夫さん>らメンバーを集めてバンドを組み、95年の阪神大震災という未曾有の災難を乗り越えて、ギタリスト<勝浦雅巳さん>を迎えて99年に2ndアルバム「Remergence」を発表されます。しかしその後にベーシストが脱退してしまい、バンドはしばらく森田さん・勝浦さんのお2人がリズムシーケンサーを用いて<プチ・クェーサー>としてライブを行ったそうです。
翌2001年に新たにベーシスト<藤井博章さん>を迎えて<Quaser>として活動を再開され、2003年10月に3rdアルバム「Phase Transition」を発表。その後ライブ活動を続けられ、8年後の今年2011年9月に4thアルバム「DELTA FLUX」を発表されます。レコーディングメンバーは、キーボード&ヴォーカルの<森田拓也さん>、ギターの<勝浦雅巳さん>、ベースの<藤井博章さん>、そしてドラムスの<形山和夫さん>です。このアルバムは2006年から2009年にかけてレコーディングされたようで。今回のアルバムにはなんとごく初期のメンバーだったギタリスト<是永巧一さん>が8曲目に参加されているそうで。これまためっちゃ嬉しいっす!
高層ビルが溶けて飛び散り、下層は波がうねっていて。都会が津波にのまれるような感じは、今年は3.11大震災があっただけに直視するのはちとキツいかな。
アルバム1曲目は「Wild Ocean」。波の音が静かにながれて。そしてアップテンポのオルガンリフとヘヴィなギターリフからダイナミックにはじまって、シンセの鮮烈なリフから壮大な感じに。その後静かになってギターのメロウなフレーズがながれてしっとりとしたヴォーカルがはいって、サビではパワフルに。間奏でちょこっとギターのテクニカルなタッピングソロが。これ絶妙ですね。2ヴァースではヴォーカルがパワフルに。中盤ではオルガンのリズミカルなソロから伸びやかで爽やかな感じのヴォーカルが。その後オルガンとギターのテクニカルなリフからギターのメロウかつテクニカルなフレーズがながれ、そして再び伸びやかなヴォーカルが。終盤ではアップテンポになってパワフルなヴォーカルがはいって、そしてミドルテンポになってシンセの壮大なメロディがながれ、ラストはダイナミックなリフが。複雑に展開していくドラマティックな曲です。
2曲目は「Windmezzo」。ピアノのしっとりとしたリフレインがながれ、アコゴの哀愁ただようフレーズがゆったりと。抒情的で寂しげなインストです。後半にはギターの泣きのメロディが心に響きますね。
3曲目は「Enemy God」。ミドルテンポのパワフルなドラム、ヘヴィなギターリフからはじまって、シンセのミステリアスなリフがながれて。そしてストリングスサウンドのアップテンポのリフがスパイラル感覚でながれ、ギターリフ・シンセリフからギターのテクニカルなリフがスパイラル感覚で。中盤ではシンセのホルン(?)のようなサウンドがながれ、そしてギターとパワフルなリフを。終盤ではアップテンポでギターがテクニカルなリフを、シンセがブラスサウンドでパワフルなリフを。
4曲目は「Days After」。ピアノのダークかつ力強いリフからゆったりとはじまって、ヴォーカルがはいってちょっぴりほのぼのとした感じに。その後ギターの軽やかなソロからしっとりとしたヴォーカルがはいって、そして鐘の音が響くなかドラマティックに盛り上がって。終盤では静かになって、ピアノとシンセのオーボエ風サウンドが抒情的なメロディを奏でて。
5曲目は「Berlingia」。ヘヴィなギターリフと叩きまくりドラムからダイナミックにはじまって、ギターの哀愁リフがリズミカルにながれて。そしてピアノのしっとりとしたリフからベースの力強いリフ、ギターのヘヴィなリフが迫りくるようにダイナミックに。中盤ではミドルテンポのパワフルなリズムにのってギターとピアノがパワフルなリフを。そしてヴァイオリンがスリリングかつミステリアスなリフを。その後ピアノリフからギターがテクニカルなソロ、ゆったりと爽やかなフレーズを奏で、ドラマティックに。
6曲目は「Airly Tale」。シンセの深く幻想的なサウンドがながれ、しっとりとしたヴォーカルがはいってゆったりと。その後ミドルテンポになってリズミカルなヴォーカルが。終盤ではシンセサウンドがゆったりとながれて、そしてファンの歓声が。
7曲目は「Poseidonia」。フルート風のしっとりとした音色がながれ、ストリングスサウンドがゆったりと幽玄にながれて。そしてダイナミックなリフからシンセの鮮烈なリフが。その後、パイプオルガン調のサウンドがゆったりとながれ、オーケストラサウンドがはいって盛り上がって。
8曲目は「Dreamseeker」。ミドルテンポでオーボエ風サウンドのリフとピアノリフがリズミカルにながれ、ほのぼのとした感じのヴォーカルがはいって、サビではドラマティックに。2ヴァースでは途中からストリングスサウンドがはいって盛り上がって。間奏ではエモーショナルなギターソロが、そして終盤では爽やかにドラマティックに展開して。
9曲目は「Awaker」。シンセのスペーシーなサウンドが幻想的にながれ、そして素朴な感じのメロディがしっとりと響き、アコギの音色がゆったりながれてからヴォーカルがはいってユニゾンで聴かせて。その後ミドルテンポのファンキーっぽいリズムがはいってパワフルなリフが。終盤ではシンセのゆったりと幽玄なサウンドがながれ、ミドルテンポでヴォーカルがはいって、サビではパワフルにファンキーっぽく。
10曲目は「Psycollapse」。ダイナミックなリフからアップテンポのリズムがはいってキーボードとギターのユニゾンリフがミステリアスにながれて、そしてギターがヘヴィでアグレッシブなソロを。その後ピアノリフからシンセのテクニカルなソロ、そしてギターとユニゾンで聴かせて、それがテンポダウンしていって。中盤ではピアノの力強いリフがゆったりとながれ、ミドルテンポのリズムがはいってギターがメロウなリフを。その後ミステリアスなフレーズからダイナミックなリフが。
11曲目は「Long road」。フルート風サウンドがゆったりと抒情的にながれ、そしてリズムがとまって様々な音が飛び交って。その後しっとりとメロウなヴォーカルがはいって、途中からヴォーカルにエフェクトがかかって浮遊感がただよって。中盤ではキーボードのほのぼのとした感じのフレーズがゆったりとながれ、ミドルテンポのリズムがはいってギターがメロウなアルペジオリフを奏で、そしてしっとりとしたヴォーカルがはいってドラマティックに展開して。終盤では小鳥のさえずりが聴こえてきて、そしてギターがメロウかつテクニカルなソロを。ラストは波の音が静かにながれてFin。
ハードにヘヴィにテクニカルに、そしてクラシカルに繊細に美しく、どんどん展開していくまさしくプログレッシブなサウンドをたっぷりと堪能させてくれますね。様々なタイプの曲を長い曲・短い曲、ヴォーカル曲・インスト曲と織り交ぜて、アルバム11曲を個別でも全曲通しでも楽しませてくれます(長いといっても6分くらいですが)。複雑な構成の曲は聴くたびにその良さがどんどん増幅していって、あらたな発見もあったり。3rdアルバムから8年という時間を経て構築された素敵なアルバムです。またいつかライブも観に行きたいっす。
※ このアルバムはP社M氏より提供していただきました。M様、どうもありがとうございました。
翌2001年に新たにベーシスト<藤井博章さん>を迎えて<Quaser>として活動を再開され、2003年10月に3rdアルバム「Phase Transition」を発表。その後ライブ活動を続けられ、8年後の今年2011年9月に4thアルバム「DELTA FLUX」を発表されます。レコーディングメンバーは、キーボード&ヴォーカルの<森田拓也さん>、ギターの<勝浦雅巳さん>、ベースの<藤井博章さん>、そしてドラムスの<形山和夫さん>です。このアルバムは2006年から2009年にかけてレコーディングされたようで。今回のアルバムにはなんとごく初期のメンバーだったギタリスト<是永巧一さん>が8曲目に参加されているそうで。これまためっちゃ嬉しいっす!
高層ビルが溶けて飛び散り、下層は波がうねっていて。都会が津波にのまれるような感じは、今年は3.11大震災があっただけに直視するのはちとキツいかな。
アルバム1曲目は「Wild Ocean」。波の音が静かにながれて。そしてアップテンポのオルガンリフとヘヴィなギターリフからダイナミックにはじまって、シンセの鮮烈なリフから壮大な感じに。その後静かになってギターのメロウなフレーズがながれてしっとりとしたヴォーカルがはいって、サビではパワフルに。間奏でちょこっとギターのテクニカルなタッピングソロが。これ絶妙ですね。2ヴァースではヴォーカルがパワフルに。中盤ではオルガンのリズミカルなソロから伸びやかで爽やかな感じのヴォーカルが。その後オルガンとギターのテクニカルなリフからギターのメロウかつテクニカルなフレーズがながれ、そして再び伸びやかなヴォーカルが。終盤ではアップテンポになってパワフルなヴォーカルがはいって、そしてミドルテンポになってシンセの壮大なメロディがながれ、ラストはダイナミックなリフが。複雑に展開していくドラマティックな曲です。
2曲目は「Windmezzo」。ピアノのしっとりとしたリフレインがながれ、アコゴの哀愁ただようフレーズがゆったりと。抒情的で寂しげなインストです。後半にはギターの泣きのメロディが心に響きますね。
3曲目は「Enemy God」。ミドルテンポのパワフルなドラム、ヘヴィなギターリフからはじまって、シンセのミステリアスなリフがながれて。そしてストリングスサウンドのアップテンポのリフがスパイラル感覚でながれ、ギターリフ・シンセリフからギターのテクニカルなリフがスパイラル感覚で。中盤ではシンセのホルン(?)のようなサウンドがながれ、そしてギターとパワフルなリフを。終盤ではアップテンポでギターがテクニカルなリフを、シンセがブラスサウンドでパワフルなリフを。
4曲目は「Days After」。ピアノのダークかつ力強いリフからゆったりとはじまって、ヴォーカルがはいってちょっぴりほのぼのとした感じに。その後ギターの軽やかなソロからしっとりとしたヴォーカルがはいって、そして鐘の音が響くなかドラマティックに盛り上がって。終盤では静かになって、ピアノとシンセのオーボエ風サウンドが抒情的なメロディを奏でて。
5曲目は「Berlingia」。ヘヴィなギターリフと叩きまくりドラムからダイナミックにはじまって、ギターの哀愁リフがリズミカルにながれて。そしてピアノのしっとりとしたリフからベースの力強いリフ、ギターのヘヴィなリフが迫りくるようにダイナミックに。中盤ではミドルテンポのパワフルなリズムにのってギターとピアノがパワフルなリフを。そしてヴァイオリンがスリリングかつミステリアスなリフを。その後ピアノリフからギターがテクニカルなソロ、ゆったりと爽やかなフレーズを奏で、ドラマティックに。
6曲目は「Airly Tale」。シンセの深く幻想的なサウンドがながれ、しっとりとしたヴォーカルがはいってゆったりと。その後ミドルテンポになってリズミカルなヴォーカルが。終盤ではシンセサウンドがゆったりとながれて、そしてファンの歓声が。
7曲目は「Poseidonia」。フルート風のしっとりとした音色がながれ、ストリングスサウンドがゆったりと幽玄にながれて。そしてダイナミックなリフからシンセの鮮烈なリフが。その後、パイプオルガン調のサウンドがゆったりとながれ、オーケストラサウンドがはいって盛り上がって。
8曲目は「Dreamseeker」。ミドルテンポでオーボエ風サウンドのリフとピアノリフがリズミカルにながれ、ほのぼのとした感じのヴォーカルがはいって、サビではドラマティックに。2ヴァースでは途中からストリングスサウンドがはいって盛り上がって。間奏ではエモーショナルなギターソロが、そして終盤では爽やかにドラマティックに展開して。
9曲目は「Awaker」。シンセのスペーシーなサウンドが幻想的にながれ、そして素朴な感じのメロディがしっとりと響き、アコギの音色がゆったりながれてからヴォーカルがはいってユニゾンで聴かせて。その後ミドルテンポのファンキーっぽいリズムがはいってパワフルなリフが。終盤ではシンセのゆったりと幽玄なサウンドがながれ、ミドルテンポでヴォーカルがはいって、サビではパワフルにファンキーっぽく。
10曲目は「Psycollapse」。ダイナミックなリフからアップテンポのリズムがはいってキーボードとギターのユニゾンリフがミステリアスにながれて、そしてギターがヘヴィでアグレッシブなソロを。その後ピアノリフからシンセのテクニカルなソロ、そしてギターとユニゾンで聴かせて、それがテンポダウンしていって。中盤ではピアノの力強いリフがゆったりとながれ、ミドルテンポのリズムがはいってギターがメロウなリフを。その後ミステリアスなフレーズからダイナミックなリフが。
11曲目は「Long road」。フルート風サウンドがゆったりと抒情的にながれ、そしてリズムがとまって様々な音が飛び交って。その後しっとりとメロウなヴォーカルがはいって、途中からヴォーカルにエフェクトがかかって浮遊感がただよって。中盤ではキーボードのほのぼのとした感じのフレーズがゆったりとながれ、ミドルテンポのリズムがはいってギターがメロウなアルペジオリフを奏で、そしてしっとりとしたヴォーカルがはいってドラマティックに展開して。終盤では小鳥のさえずりが聴こえてきて、そしてギターがメロウかつテクニカルなソロを。ラストは波の音が静かにながれてFin。
ハードにヘヴィにテクニカルに、そしてクラシカルに繊細に美しく、どんどん展開していくまさしくプログレッシブなサウンドをたっぷりと堪能させてくれますね。様々なタイプの曲を長い曲・短い曲、ヴォーカル曲・インスト曲と織り交ぜて、アルバム11曲を個別でも全曲通しでも楽しませてくれます(長いといっても6分くらいですが)。複雑な構成の曲は聴くたびにその良さがどんどん増幅していって、あらたな発見もあったり。3rdアルバムから8年という時間を経て構築された素敵なアルバムです。またいつかライブも観に行きたいっす。
※ このアルバムはP社M氏より提供していただきました。M様、どうもありがとうございました。