ひよりの音楽自己満足

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深沢晴奈さん Spring Up

2010-05-01 07:00:44 | ジャズ
 とってもクールで美しい女性フルート奏者の<深沢晴奈さん>。晴奈さんは4歳からピアノを習い始め、12歳からフルートを。そして音大に進み、卒業後は多くの演奏会に参加されるなどクラシック界で活躍されますが、徐々にジャズの活動も始められます。そして2005年からはプログレバンド<キクラテメンシス>にも参加されます。
 自分が初めて晴奈さんの演奏を観たのは2008年4月のキクラテメンシスでのライブでした。そのモデルさんのような美しい容姿、そしてパワフルなリズム隊を向こうに回しての繊細かつ力強い演奏にすっかり魅了されちゃいました。その後に晴奈さんは普段はジャズやラテン系のバンドで演奏されていることを知ったんです。で、そのライブも観てみたいなって思い、とある横浜のJAZZスポットでライブがあると知って行ってみたところ、なんと満員札止めでお店に入ることもできず、あきらめて帰ったんです。あらためて晴奈さんの人気の高さを実感したしだいです。でもいつか晴奈さんのジャズ系の演奏も聴きたいなぁ~なんて思っていたら、なんと2010年3月にソロアルバムが発売されるとの情報が。なのですっごい楽しみにしてました。4月のキクラテメンシスのライブのときに物販コーナーにこのアルバムがあったんですよね。やったぁ!と買おうとしたら売り子さんが居なくて買うことが出来ず。目の前にあるのに手に入れられないってすっごい悔しいっす。でもライブのMCのときに某CD店で扱っているっておっしゃってたので、家に帰ってからその通販サイトをチェックして即注文しました。ところが在庫がなく、取り寄せだったので10日間ほどかかりましたが、こうしてやっと念願の晴奈さんのアルバムを手にすることができました。
 晴奈さんの1stソロアルバム「Spring Up」。とってもエレガントで美しいジャケットにもうメロメロです。しばし見とれてしまいました。知らなくても“ジャケ買い”しちゃいそうですね。主な参加メンバーは、ピアノ<後藤魂さん>、ベース<佐野俊介さん>、ドラムス<阿由葉正徳さん>です。
 アルバム1曲目は「きらきら」。晴奈さんの地元を流れる隅田川が夕日に照らされて輝いている情景をイメージされたそうです。リズミカルなピアノリフから軽快に明るく爽やかにはじまって、フルートの躍動感のある、心がウキウキしてくるようなフレーズがながれて。アクセントが効いていていいですねぇ。春の晴れた日に川沿いの道をサイクリングしているかのような爽快な気持ちよさですね。中盤には軽やかなピアノソロ、そして終盤にはピアノとフルートのバトルもちょこっと。
 2曲目は「Cat’s Meeting」。猫が周りの様子を伺いながら歩いているイメージだそうで。ピンクパンサーの雰囲気に似た感じからこそっとそぉっとはじまって、アップテンポでテクニカルなフルートソロが。中盤にはリズミカルでパワフルなピアノソロ、続いてベースとピアノのソロバトル、そしてピアノリフとドラムソロの掛け合いも。凄テク応酬のスリリングな曲です。
 3曲目は「Luiza」。Jobim氏の名曲で、女性への愛を綴った曲だそうです。美しいピアノの音色からゆったりとはじまって、そこにフルートの音色がしっとりとながれて。抒情的な曲でしんみりと聴き入ってしまいます。ほろ苦い大人の愛という感じでしょうか。中盤では一旦Finしたあと、ベースから静かにはじまって、ベースラインがしっとりと響くなか、美しいドラマティックなピアノソロが。
 4曲目は「Falling Grace」。ベーシストSteve Swallowさんの曲だそうです。ピアノの哀愁ただようメロディからゆったりとはじまって、フルートのしっとりとした音色がながれ、そしてアップテンポのリズムがはいって軽やかなピアノソロへ。バックの軽快なドラム、かっくいいっす。続いてリズミカルで爽快感のあるフルートソロがたっぷりと。その後パワフルなベースソロがあり、ラストはしっとりとFin。
 5曲目は「Maria Cervantes」。ピアニストNoro Moralesさんの曲だそうです。フルートとピアノからゆったりとドラマティックにはじまり、アップテンポでリズミカルなピアノとフルートのメロウなフレーズがユニゾンも交えてながれます。そしてラテンっぽいリズムもはいって明るく楽しい雰囲気にもなって。中盤にはリフをバックに短いドラムソロ、そしてフルートの軽快なソロやピアノのリズミカルなソロも。ラテンメロディのユニゾンもいいですねぇ。ラテン系リズムながらもどこか哀愁を感じますね。
 6曲目は「Spring & Spring ~泉水と春~」。作家の伊坂幸太郎さんの作品に登場する兄弟の名前からヒントを得たそうです。ピアノのエレガントな音色からゆったりとはじまって、フルートの音色がミドルテンポで優雅におしゃれにながれます。お天気のいい日にお花がいっぱい咲いた宮殿のお庭をのんびり歩いているかのような感じがしますね。中盤にはリズミカルで綺麗なピアノソロが心地よいベース&リズムをバックにながれ、終盤にはフルート&ピアノのソロとドラムソロの掛け合いも。
 7曲目は「Time To Say Goodbye」。元曲はCon Te Partiroというイタリア歌謡で、多くのアーティストがカヴァーされているそうです。フルートの哀愁ただようしっとりとした音色からゆったりとはじまって、美しく抒情的なメロディがたおやかにながれて。そしてミドルテンポのリズムがはいってメロディアスながらも明るい雰囲気になり、軽やかなフルートソロ、そして軽快なピアノソロが。とっても綺麗で素敵な曲ですね。
 8曲目」は「Devilfish」。マンタという巨大なエイが海を悠々と泳ぐ様子をイメージされたそうで。フルートのゆったりとした優しくたおやかな音色からはじまり、ピアノリフをバックにフルートの奏でる美しいメロディが心地よくながれて。心安らぐ、まさにエンディングにふさわしい曲ですね。中盤にはエモーショナルなベースソロ、美しくロマンティックなピアノソロ、そしてメロウでドラマティックなフルートソロがたっぷりと。美しいメロディ、聴き惚れてしまいます。
 明るく楽しい曲、テクニカルな曲、そしてしっとりとした曲や美しくドラマティックな曲など聴き応えのある素敵な楽曲の数々。繊細で素朴ながらも力強さもあるフルートの音色が気持ちよくながれ、ついつい時間がたつのを忘れてしまうくらいに聴き入ってしまいます。もちろんフルートだけでなく綺麗な音色のピアノも、力強いベースも、軽快なドラムもフルートをしっかりと支え、ソロパートでは凄テクも交えて味のある演奏を。素晴らしいアルバムですね。機会が合えばぜひともライブ観に行きたいっす。

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2 コメント

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こんばんは☆ (はるな)
2010-05-02 00:35:28
フルートの深沢です♪
キクラだけでなく、私のCDもチェックしていただいてとっても嬉しいです!!!

横浜のライブとはもしかして野毛…ですか?
申し訳なかったです
これに懲りずにライブに足を運んでいただけると嬉しいです
そのときはぜひお声をかけてくださーい☆
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嬉しい! (ひより)
2010-05-02 07:30:55
 わぁ!まさかまさか晴奈さん御本人がコメントしてくださるとは!
いらっしゃいませ!お忙しいなかコメントを書いてくださってありがとうございます。すっごい嬉しいっす!
 ほんと素晴らしいアルバムですね!しばし聴き入ってしまいました。素敵な音楽を聴けて超満足いたしております。ライブでもぜひとも聴いてみたいっす!
 そうそう、満員で札止めだったのは野毛でした。事前に予約してもっと早く行くべきでした。いつも晴奈さんのブログのライブ予定はチェックしておりますので、スケジュールが合えばおじゃまさせていただこうと思っております。宜しくお願いします。
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