晴耕雨読 in 神鍋高原

~ものづくり・工場改善の本の紹介を中心に~

ものづくり・工場改善 本のリスト

2013年07月21日 | ものづくり・工場改善

第154回記事(2013年7月22日(月)発行)

だいぶ前に、「ものづくり・工場改善」の本を1ケ月に1冊、つまり1年で12冊ご紹介していましたが、リストがありませんでした。今回まとめました。

4月  新郷重夫   工場改善の見方・考え方
5月  小谷重徳   トヨタ生産方式で鍛える「改善力」
6月  福田拓生   生産管理の基礎テキスト
7月  山名敏文   大不況に勝つ5Sのすすめ
8月  新郷重夫   工場改善の具体化と実例
9月  森田勝    くたばれISO!
10月 吉原靖彦   5Sによるコストダウンのすすめかた
11月 高原昭男   実践!5Sの定着化
12月 松井順一他  工場改善の手法がよーくわかる本
1月  西沢和夫   工場長のための実践!生産現場改革
2月  田村孝文他  見える化でわかるムダつぶしコストダウン
3月  小山昇    経営の見える化

このようにリストにしてみると、「改善」「5S」「見える化」「ISO」「管理」「経営」などのいろいろなジャンルの本があり、網羅がされているなとあらためて思います。
お好きな本からぜひ読んでみてください。

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ものづくり・工場改善 小山昇 経営の見える化

2012年02月26日 | ものづくり・工場改善

(2012年2月27日発行)(次回3月5日予定)

 今回は、ものづくり・工場改善の12回目ですが、今までとは少し毛色の違った内容で、会社の経営に関係する「見える化」についてです。
 著者の小山昇さんは株式会社武蔵野の社長さんで、株式会社武蔵野は経営品質では良く知られた会社です。会社の色々な点を「見える化」されることで、日本経営品質賞(中小規模部門)を2回受賞されています。日本経営品質賞を2度も受賞した会社は他にはありません。それだけ、すごい会社ということになります。
 経営品質をご存知ない方も多いかと思いますので、説明をしますと、「企業が長期にわたって顧客の求める価値を創造し、市場での競争力を維持するための仕組みの良さを表すものが経営品質」です。日本経営品質賞は、日本経営品質賞委員会が受賞企業を決めており、日本生産性本部が関係しています。

この本は、大変気軽に、そして面白く、あっという間に読めますので、一度購入して読んでください。

年間12冊の中の3月の一冊です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
タイトル:経営の見える化

著者:小山昇(株式会社 武蔵野 代表取締役社長)

出版社:中経出版

ここが読みどころ:
「大変面白いです、ま~あ一度全部読んでみてください。」というのが結論です。
本の表紙に「9割の社長・幹部は自分の会社のことは何も知らない」というドキッとすることが書いてあります。本当にそうなのか?全部読んでいただいて決めてもらうしかないでしょう。

内容:
小山社長の発想が一般的な発想とどれだけ違うかを、第1章の中からひろってみました。
 25p:まず、まねるから入る
 37p:経営計画書にはできることだけ書く
 41p:まずやらないことを決める
 49p:経営改革書には社長の実印を押す
かなり違うことを実感じただけたのではないでしょうか。

目次:
 第1章 「社長の思い」の見える化
 第2章 「お金の流れ」の見える化
 第3章 「儲かっているかどうか」の見える化
 第4章 「現場の仕事」の見える化
 第5章 「情報」の見える化
 第6章 「評価」の見える化

ページ数:223p

価格:1429円

外観
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ものづくり・工場改善 田村孝文・大塚泰雄 見える化でわかるムダつぶしコストダウン

2012年01月29日 | ものづくり・工場改善

(2012年1月30日発行)(次回2月6日予定)

今回は、ものづくり・工場改善の11回目になります。
この本は、書店で本を物色していて見つけました。なかなか良いなと感じて購入をしました。著者の一人の田村先生はIEの専門家のようです。その著作も持っています。そのため、「IE」の視点からみた「見える化」の本になっています。特に、IEの視点で見たモノづくり最適化の原則が記載されており、役に立つと思います。興味のある方は、本の購入などをご検討ください。

年間12冊の中の2月の一冊です。

タイトル:見える化でわかる ムダつぶしコストダウン

著者:田村孝文(日本能率協会コンサルタント。IEをベースに生産性向上、品質改善、原価低減、生産管理改善などを指導。)  大塚泰雄(大手工作機械メーカに11年勤務。現在、(株)MEマネジメントサービス取締役。マネジメントコンサルタント。)

出版社:日刊工業新聞社

ここが読みどころ:
 「はじめに」の部分では、著者の経験から、巨大資本で設備投資をする中国などの新興国に対し、日本的なモノ作りを極めてモノ作り国家として存続をしてほしいとの強い希望が書かれています。
 第3章のモノづくりの原則を適用する-モノづくり最適化の原則とは-に、製造方式を設計・改善していく際の多数の原則が分類されて記載されています。
■工程のつなぎ方の5原則
■人と設備のつなぎ方の5原則
■設備と設備のつなぎ方の5原則
全ての原則を記載すると大変長くなるので、私が気付きがあった原則を記載しておきます。これらは、実際に読んでいただくとなるほどと納得いただけると思います。
○量的分業を優先する
○人をネックにする
○ばらつきダン緩衝の原則
○ロットを変えない

内容:
 まず、17pに「見える化」のレベルが5段階で記載されています。参考になると思います。
 「見える化」の方法は、標準原価管理を用いて行います。117p。材料費、労務費、製造経費別に消費量差異(製造責任で発生)と価格差異(管理責任で発生)を明確にすることで「見える化」を実現させます。
 また、122pでは、見えるロスよりも、見えないロスのほうがコストダウン余地は大きいことが多いことが強調されています。見えないロスの事例が6つ記載されています。

余談:
 110pに、南極第1次越冬隊の西堀越冬隊長のことが書かれています。最近のTV番組で南極大陸が放映されましたが、大切なことは、まず越冬したことが無い中で越冬するという大目標を決める。大目標を決めた後に、越冬をするためには何をするべきかというアプローチを行うことです。とにかく、大目標を決め、その大目標を達成するための手段を徹底的に研究し、それを実現するための一番良い方法は何かを考えることです。状況分析的なアプローチからは、大きなブレークスルーは生まれない。

目次:
 第1章 モノづくりの現場のロスとは
 第2章 ロスのないモノつくりとは
 第3章 モノづくりの原則を適用する
 第4章 モノづくりで設備の特性を活かす
 第5章 標準原価管理により、現場のロスがお金で見えるようにする
 第6章 現場の材料費のロスをつぶしてコストダウン
 第7章 現場の労務費のロスをつぶしてコストダウン
 第8章 現場の製造経費のロスをつぶしてコストダウン


ページ数:205p

価格:2400円

外観
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ものづくり・工場改善 西沢和夫 工場長のための実践!生産現場改革

2012年01月14日 | ものづくり・工場改善

(2012年1月16日発行)(次回1月23日予定)

ものづくり・工場改善関係の本のブックレビュー・紹介の10回目になりました。紹介では、あまり本を書かれていない方を選んで紹介してきましたが、今回の西沢先生は多数の著作があります。この本の選択理由は、やはり「工場長としての視点」になります。参考になりりそうと思われた方は、ぜひ購入ください。

年間12冊の中の1月の一冊です。

タイトル
 工場長のための実践!生産現場改革

著者
 西沢和夫(三井造船、米国系大手産業機械メーカ、コンサルティングファームを経て西沢技術士事務所を設立。コンサルティングファームではチーフエンジニアとして、本物の5S、見える化などの企業指導を行う。)

ここが読みどころ
 
この本の特徴は、生産改革を工場長の視点から書いてある点です。
 モノづくり工場を取り巻く環境が急激に厳しくなっており、対応策として従来の改善では効果が得られなくなっており、「生産改革」が必要になっています。そして、「生産改革」は工場長のトップダウンで推進していくことが必須条件です。
 しかし、工場長のトップダウンによる「生産改」の実践的な勧め方について書かれた書籍は(ほとんど)見られませんでした。工場の生き残りに取り組み、悩む工場長に、工場の生き残りの方策を提供することが本書の目的です。

内容
 18pに変化に対応する工場改革の「基本10方策」が記載されています。これは、ほとんど本の目次の内容と同じですので、目次を参照ください。
 24pに「全員参加の改善活動から生産現場改革への基本4ステップ」が記載されています。
 ステップ1:「本物の5S」で全員参加の基礎づくり
 ステップ2:「作業標準化」で人づくりの基礎づくり
 ステップ3:「見える化」で見える職場を造る
 ステップ4:「人づくり」で人が育つ生産現場をつくる
 その上で、生産現場改革への本格的な取り組みがスタートします。
 尚、ここでよく出てくる「本物の5S」については、31pに説明がされています。

目次
 1章 工場長主導の工場改革実践で生き残りを図れ!
 2章 「本物の5S」の導入・定着による現場改革を率先せよ!
 3章 標準化で非正規社員の短期ひとづくりを推進せよ!
 4章 「見える化」とコミュニケーションで変化対応力の高い生産現場をつくれ!
 5章 管理者と監督者(現場リーダ)を育成して組織力を強化せよ!
 6章 安全管理と機械設備管理で労働災害と機械故障のリスクをなくせ!
 7章 生産管理と品質保証なしに顧客満足は達成できない!
 8章 「6Mなぜなぜ分析」で問題解決力を強化せよ!
 9章 「ムダとり」の徹底実践で儲かる工場体質を実現せよ!
 10章 リードタイム短縮と在庫削減で速い生産体制をつくれ!
 11章 コストダウンと利益創造で本物の生き残りを図れ!

ページ数
 237p

価格
 1800円

概観
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ものづくり・工場改善 松井順一・石川秀人 工場改善の手法がよ~くわかる本

2011年12月18日 | ものづくり・工場改善

(2011年12月19日発行)(次回12月26日予定)

こんにちは。
また土曜は雪が降ったようです。早く雪囲いをしたいのですが、土曜日曜に雪が降ると車で帰れないので、延期にせざるを得ません。また、来週も土曜日曜が雪が降るようで、どうしましょうかね。

今回は、ものづくり・工場改善の9冊目のお話ですが、著者が2名以上になるはじめての本になります。内容が役に立ちそうなら、ぜひ本を買って読んでみてください。

年間12冊の中の12月の一冊です。

タイトル
 工場管理の改善手法がよ~くわかる本

著者
 ①松井順一(アイシン精機、中部産業連盟、トーマツコンサルティングを経て、現在コンサルソーシング代表取締役)
 ②石川秀人(一部上場大手メーカ、中部産業連盟、トーマツコンサルティングを経て、現在コンサルソーシング取締役)

ここが読みどころ
 現場改善にあたっての、各管理の極意をずばり「○○管理の極意は△△」と章のタイトルで示してくれています。そのため、ポイントがたいへんつかみやすくわかりやすくなっています。その点が一番のおすすめ点です。また、章の中の各項目も、その極意を説明するために組立られています。章のタイトルをまとめ・整理するだけで役に立つと思います。
 ところで、「生産準備」とは何かわかりますか?私もこの本で初めて知ったのですが。生産準備をする力ということはわかりますが、具体的には、工程設計、作業設計、コスト設計、品質計画、生産計画、物流計画などを通じてQCDの計画と管理の準備をする力のことらしいです。この準備力は価格競争のみならず魅力競争においても不可欠とのことです。この視点からも自社はどこが今弱いか、できていないかを考えると役に立つと思います。

内容
 内容は一般的な内容ですので、他の本ではあまり見ない内容を2点上げます。
 ①156pにカンバンの枚数の決め方(理論値)の記載があります。これを書かれている本は私の記憶にはありませ。
 ②160pに横物流の記載があります。横物流とは、購買・構内・製品などの各段階でのストックにかかわる物流のことです。

 なお、無理に○○管理の極意は、△△とされているため、個人的には納得できないところもあることは書き加えておきます。

目次
 第1章 現場管理体制の構築
 第2章 現場管理環境づくりの極意は、5S
 第3章 工程管理の極意は、整流化
 第4章 品質管理の極意は、工程でのつくり込み 
 第5章 作業管理の極意は、標準化
 第6章 生産管理の極意は、後工程引き取り
 第7章 物流管理の極意は、流れ化
 第8章 要因管理の極意は、人づくり
 第9章 日常管理の極意は、見える化

ページ数
 231p

価格
 1500円

概観
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