晴耕雨読 in 神鍋高原

~ものづくり・工場改善の本の紹介を中心に~

ものづくり・工場改善 経営改善② 「工場改善の仕組みづくり発想法」 西谷和夫

2015年09月27日 | ものづくり・工場改善 経営改善

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第258回記事(2015年9月28日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 ものづくり・工場改善 経営改善② 「工場改善の仕組みづくり発想法」 西谷和夫
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はじめに
 この本を読んで、いくつもの共感する点がありました。
 その理由は、私がふだん考えているものづくり企業のありたい姿と共通する点が多いからだと思います。
 お薦めの本のなかでも、トップクラスのお薦めの一冊です。
 ものづくり企業の経営者の方にぜひ読んで頂きたい。

◆この本を一言でまとめると
 一般的な工場は「作る・売る」の機能を必ず備えていますが、
 この本で推奨しているのは「作る・売る・儲ける」の機能を備え、
 特に「儲ける」ことにフォーカスした一貫した仕組みをつくることです。

◆本の内容で共感した点
 この本を読んで、いくつもの共感する点がありました。
 その理由は、私がふだん考えているものづくり企業のありたい姿と共通する点が多いからだと思います。共感した点を以下に記述します。
 ①「儲ける」ことが大切
 日本人にとって「儲ける」と表紙に書いたり、ストレートに表現する事が苦手なように思います。それは、きたないといったイメージを持たれるせいでしょうか、逆にそれが日本人の美徳かもしれませんが。
 この本では、「儲ける」事が大切で、「儲ける」ためには、工場は工場の役割をはたすようにする、社長は社長の役割をはたして売上げ拡大を図ることが大切ですと書かれています。
 ②具体的にはそれぞれの役割分担をはたす事
 「儲ける」ためには、工場・社長がそれぞれの役割をはたす事が大切ですが、具体的に何をすべきかが目次から分ります。
 目次
  第1章 工場の役割
  第2章 社長の役割
  第3章 製造業《改善ナイン・シークレット》
 ③「工場改善」は「改善」の集合ではない
 本のタイトルの中にある「工場改善」という言葉は、このブログでもテーマのタイトルとして使用しています。しかし、あまり「工場改善」という言葉は使われていないように思います。一般には「改善」という言葉は「現場改善」を示す事が多いのですが、現場改善で満足されてしまっていたり(もしかした、それだけで疲れてしまったり)されているのかもしれません。著者は個別の「改善」では工場や経営の改善は出来ない、部分+部分は全体にはならない(52p)と書いています。

◆気に入った文章・フレーズなど
 工場・経営者それぞれについて、気に入った文章・フレーズなどを抜き出してみました。
 工場
  工場を、会社全体から見た「生産プロセス」と考える(14p)
  これまでの「改善常識」を捨てる 工場は出荷してなんぼの世界(27p)
  特定の工程の改善が、必ずしも全体の効果につながるわけではない(52p)
  改善メンバーは数より質(99p)
  手早く作って素早く出荷(55p)、そのために、リードタイム改善(62p) 
 経営者
  お客拡大のマインドセットが必要(105p)
  やりきるマインドセットをして、PDCAを回せ(110p)
  自社のUVP(ユニークバリュープロポジション)を見つけ出すことが必要(125p)
  とにかく市場にアピールする(153p)

本のカバー
 

データ
 タイトル: 工場改善の仕組みづくり発想法
 著者: 西谷和夫
 出版社: 中央経済社
 定価: 本体2600円+税
 ページ数: 185p
 出版年: 2013年

                                                  井上三右衛門

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神鍋味街道⑭ 「薬膳料理 銀の月」 (山宮区)

2015年09月13日 | 神鍋味街道

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第257回記事(2015年9月14日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 神鍋味街道 「薬膳美食処 銀の月」 (山宮区)
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数ヶ月か前から気になるお店が出来ています。
(気が付くのが遅くて、かなり前からかも知れませんが。)



栃本区の清滝小学校近くの 「薬膳美食処 銀の月」 さん (山宮区) です。

看板を読んでみると、
 薬膳美食処
 医色同源の薬膳料理
 薬膳カレー・薬膳コース
といった言葉が並んでいます。「薬膳て何?」と言う方もおられるかも知れませんが、ウキペディアには、
 中医学理論に基づいて、食材・中薬と組合せた料理であり、栄養、効果、色、香、味、形などすべてそろった食養生の方法である。
と記載されています。つまり、中国から来た、体に良く、美味しい食事ということになるでしょうか。

店舗は下記の写真のように、玄関が少し庭園のようになっていておしゃれです。
また、屋根は銀色の淡路瓦?のようです。



行ける機会がなかなかないのですが、一度行ってみようと思っています。

                                                               三郎右衛門
           (この紹介は、経営者の方の了解を頂かずに記載していますので。)

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経営の本棚⑱ 「中小企業が滅びれば日本経済が滅びる」 橋本久義

2015年09月06日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第256回記事(2015年9月7日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 経営の本棚⑱ 「中小企業が滅びれば日本経済も滅びる」 橋本久義
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◆ここ2週間ほど、株式市場等ではチャイナショックで大荒れの状態です。
そこで思い出すのが、7年前のリーマンショックでの出来事と、今回ご紹介する本です。

◆10月に発生したリーマンショックで株価が大暴落し、企業の売り上げも急低下しました。
しかし、私の勤める会社では、この厳しい経済状況を余り認識出来ていないのか、なぜかのほほんとした雰囲気でした。
一方、中小企業診断士という資格をとっている関係で、会社外からは状況はたいへん厳しいという情報が入ってきます。
特に、11月エンドから12月ファーストは、このままでは中小企業が年越しが出来ないので、どんどん潰れてしまう可能性があるということで、中小企業が年越し出来るように国が色々な対策(延命策)を打ち出しました。中小企業診断士の協会にこの対策の宣伝・実行関係でについて色々なお手伝いをしてくださいとの依頼があり、協会からは「少しでも時間のある中小企業診断士は協力を!」との、切羽詰まった感じのメールが毎日入っていたように記憶しています。それだけ厳しい状況でした。

◆この時にあらためて認識したのは、
 
 日本経済にとって中小企業はたいへん重要な存在であり、
 中小企業が滅びれば日本経済も滅びる

ということです。

◆前置きが大変長くなりました。この本「中小企業が滅びれば日本経済も滅びる」の著者と内容について簡単にご紹介します。
著者の橋本久義さんは、通産省で中小企業技術課長等をされ、現在は政策研究大学院大学の教授をされています。
内容は、通産省時代などに多数訪問された中小企業の中から日本を支える底力のなる中小企業17社を第5章で紹介されています。また、技術開発が日本に適する理由(第2章)や、お金だけでは満足できない日本人(第3章)についても書かれており、このことからタイトルの「中小企業が滅びれば日本経済も滅びる」に繋げられています。

◆今回は、本の内容よりもタイトルで選んだ雰囲気が強いのですが、私も中小企業(町工場)の応援団との思いを新たにしました。

                                                    三郎右衛門

 

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