晴耕雨読 in 神鍋高原

~ものづくり・工場改善の本の紹介を中心に~

ものづくり・工場改善 トヨタ生産方式(2) 誤解・導入失敗

2012年04月30日 | ものづくり・工場改善 トヨタ生産方式

(2012年4月30日発行)(次回5月7日予定)

GWに突入し、会社も休みとなり、毎日「トヨタ生産方式」関連の本を読み漁っています。
その中から、トヨタ生産方式への誤解と、トヨタ生産方式の導入の失敗例を上げて、論点を整理していきたいと思います。

以下のことを読まれて、ご意見のある方は、どしどし言っていただけないでしょうか。
また、以下の内容は必要により、適時修正・追加・削除などいたします。

■トヨタ生産方式への誤解
①トヨタ生産方式=かんばん方式
一番多い誤解が、トヨタ生産方式=かんばん方式という誤解のようです。これについては、大野耐一先生が「トヨタ生産方式」の本のまえがきにも記載されているように、かんばんはトヨタ生産方式の運用の手段の一つであり、・・・ということです。
かんばんがあまりにも目にとまり易いからだと考えます。
むしろ、トヨタ生産方式=平準化生産方式の方が正しいと考えられます。トヨタのこれでもトヨタ生産方式を正しく表しているわけではありませんが。
②在庫はゼロである
この誤解は製造メーカに勤める私でも、勉強を始めた最初のころはそのように思っていました。正しくは、不要な在庫やムダな在庫がゼロであるということと思います。7つのムダの中に「つくりすぎのムダ」「在庫のムダ」があるためそのような誤解を生むのかと思います。
③つくりすぎのムダ
多くつくりすぎるムダと誤解されているが、早くつくりすぎるムダのことを言っています。多くつくりすぎるムダは当然のことと考えられています。
④ジャストインタイム
つくりすぎのムダの意味からもわかるように、間に合っていたらいいわけではなく、ジャストオンタイムの意味です。

■トヨタ生産方式の導入失敗例
①トップの決意不足で
トヨタ生産方式を導入すれば儲かるといった、あまりトヨタ生産方式を勉強されていない経営者の方の導入決心の場合、その後の困難の克服が難しいそうです。欲に目がくらんでいる?一般的な生産方式はプッシュ式ですが、トヨタ生産方式はプル方式であり、まったくの逆になっています。その他、一般的な生産方式の考え方の逆を行っているところもあり、一般の従業員にもわかりずらい点がいくつもあります。
②かんばんだけを導入してトヨタ生産方式
トヨタ生産方式=かんばん方式と誤解されている方もおられるので、かんばん方式を導入したら成果が上がるのではと考えます。しかし、生産の平準化が出来ていないと、在庫が増える、部品メーカからの苦情が増えるなどの問題が出ます。
③いつまでたっても5S・ムダとり
世の中の大半の工場では、5Sができていない、7つのムダで溢れかえっているのではないかと思います。コンサルタントが見るとこれらの問題点はすぐ指摘が出来ますが、コストダウンに繋げるという点で困難があります。
④JIT導入で在庫が増えた
自社内での平準化生産が出来ていないとJITを導入しても在庫が増えることがあるようです。トヨタ生産方式にも記載されているように、部品メーカへのJITの拡張は社内での実績が出来てから実施されています。

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ものづくり・工場改善 トヨタ生産方式(1) 参考本

2012年04月22日 | ものづくり・工場改善 トヨタ生産方式

(2012年4月23日発行)(次回4月30日予定)

 今年度の大きなテーマとして、「トヨタ生産方式」を考えています。
 昨年度は、円高とサムソンとの競争に日本企業は負けて、パナソニック・シャープが大赤字で、エルピーダは倒産(正確な表現ではありませんが)という散々な結果でした。かつてオイルショックがあった時、トヨタ生産方式が不況に強い生産方式として注目された時期がありました。今回も、トヨタ生産方式に再注目したい時期であると思います。
個人的な理由としても、
 ①トヨタ生産方式の、理念と体系と手法をより理解する
 ②トヨタ生産方式を採用したが経営改善できなかった事例が散見されるが、その理由を理解する
 ③トヨタ生産方式のコンサルタントの手法を理解する
ようにしたいと考えています。

 具体的には、現在以下の本を読み進めています。一冊一冊読んで書評(ブックレビュー)を書くという今までのスタイルで書くのではなく、数冊は読んで全体像の理解を深めてから書評を書き始めようと考えています。
 その中で、私自身の誤解も含めて、どのような誤解がトヨタ生産方式にあるのか明確にしていきたいと考えています。
 また、トヨタ生産方式の良さを再認識できたらと考えています。

■トヨタ生産方式
 ①大野耐一著 トヨタ生産方式 ダイヤモンド社
 ②新郷重夫著 トヨタ生産方式のIE的考察 日本工業新聞
 ③日本能率協会編 トヨタの現場管理 日本能率協会
 ④小谷重徳著 理論から手法まできちんとわかるトヨタ生産方式 日本工業新聞
 ⑤門田安弘著 トヨタプロダクションシステム ダイヤモンド社
 ⑥青木幹晴著 全図解トヨタ生産工場のしくみ 日本実業出版社
■トヨタ生産方式の導入失敗
 ①若井吉樹 御社のトヨタ生産方式はなぜ、うまくいかないのか? 技術評論社
 ②中小企業診断協会生産革新フォーラム編著 ”JIT生産”を卒業するための本 日刊工業新聞
■トヨタ生産方式のコンサルタント
 ①竹内鉦造著 トヨタ生産方式導入・実践ノウハウ集 日本能率協会マネジメントセンター
 ②青木幹晴著 トヨタ生産方式導入の奥義 ナツメ社

先ほど書いたように本を読み進めていますが、数冊読んでからまとめる予定ですので、本日は本の紹介だけになります。
尚、本の追加・削除は随時行わせていただきます。

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神鍋白炭工房 白炭

2012年04月15日 | 神鍋みやげ

(2012年4月16日発行)(次回4月23日予定)

今回は神鍋土産の紹介です。

炭には、黒炭と白炭があるようです。黒炭は普通の炭とのことですが、白炭は黒炭より高温で焼いた炭だそうです。そのため、珍しい炭になります。
神鍋高原には、白炭を製造されている白炭工房さんがあり、炭は道の駅でも販売されています。
炭焼きの作業は、かなりの重労働で炭の取り出しにかなりの時間がかかったいたのを、白炭工房のご主人が改良されて短時間されたそうです。このことが、グルメ漫画の「美味しんぼ」に掲載され、注目され、現在色々なところで人気が高いようです。
炭は、梅雨時の湿気取りや、ご飯を炊くときに入れるとご飯がおいしくなるようです。

Photo

Photo_2






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ラングドシャの玄さん

2012年04月08日 | 玄さん

(2012年4月9日発行)(次回4月16日予定)

今回の玄さんは、ラングドシャの玄さんです。
このラングドシャは食べてみるととってもおいしいのですが、
ラングドシャの表面に玄さんの絵が描いてあるわけでなく、
袋のみに玄さんの絵が描いてあるため、登場が遅れました。

道の駅神鍋高原で売っています。
大変おいしいですので、「いっぺん食うてくれ~や~」。
Photo

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2012年度が始まりました

2012年04月01日 | はじめに

(2012年4月2日発行)(次回4月9日予定)

今日は4月1日です。2012年度が始まりました。
新しい場所で新しい環境でスタートを切られる方も多いかと思います。
2012年度はさあ何をしようかなと考えて、下記のように考えています。
(考えていると言うより、書いてしまうことで、宣言し、自分自身にプレッシャーを与えるためですが。)
では、今年度も「晴耕雨読」をよろしくお願いします。

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毎月の記事として、以下を1つずつ入れます。
「晴」:最近、葛飾北斎の展示会が2つほどあり、それに影響されているのでしょうか、神鍋山の遠望の写真をと考えています。それだけでは足らないので、山頂からの眺めの写真も入れようと思います。
「耕」:実家の周りで咲いている花の写真の継続になりますが、特に絶滅危惧種にスポットを当てたいと思っています。また、野菜作りに関する特別のプランを考えており、今後交渉してまとめて、記事にしたいと思います。
「雨」:神鍋溶岩流の写真の間違いがある可能性もあり、ぼちぼち直していきます。溶岩流の沿線・国道482号線の沿線のレストラン・食堂のご紹介を考えています。
「読」:ものづくり・工場改善の本の紹介を継続します。しかし、これはお勧めと言う本は既に紹介しており、四苦八苦することになるのでは。また、豊岡の企業の紹介を2社ほどしたいと思います。取材などで四苦八苦するのでは。

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よろしくお願いします。

(2012年11月18日追記)
記事へのコメントを最近多数いただくのですが、
記事と関係がないと思いますので、
コメントの記載を出来たいようにいたしました。

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