晴耕雨読 in 神鍋高原

~ものづくり・工場改善の本の紹介を中心に~

実践するドラッカー チーム編 / 佐藤等 / ドラッカー再び⑤

2020年12月20日 | 経営の本棚 ドラッガー

今年最後の記事となりました。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第425回(2020年12月21日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 実践するドラッカー チーム編 / 佐藤等 / ドラッカー再び⑤
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この「実践するドラッカー」シリーズも最後の5回目となりました。

「チーム編」というタイトルで、内容が想像しづらく分かりにくいと思います。
まず、各章のタイトルとサブタイトルを紹介します。
 1章 チームで働くということ チームづくりとマネージャーの仕事
 2章 メンバーを育成する やる気に火をつけ、成長を支援する
 3章 目標を掲げる 組織と個人のベクトルを合わせる
 4章 自ら評価測定する 測定尺度を工夫する
 5章 仕事環境を整える 仕事を分析し、組織化する
 6章 チームを活性化させる コミュニケーションと会議運営

一番重要な章は、タイトルから想像すると1章と考えます。
その中で一番ポイントとなるのは24pの「マネージャーの仕事」と考えます。
内容を記載すると以下です。
 目標を設定する
 組織する
 動機づけとコミュニケーションを図る
 評価測定する
 人材を開発する

各章のタイトルとサブタイトルの部分にこの5つの内容を関連づけると、
以下のようになります。
 1章 チームで働くということ チームづくりとマネージャーの仕事
 2章 ⑤メンバーを育成する ③やる気に火をつけ、成長を支援する
 3章 ①目標を掲げる 組織と個人のベクトルを合わせる
 4章 ④自ら評価測定する 測定尺度を工夫する
 5章 仕事環境を整える 仕事を分析し、②組織化する
 6章 チームを活性化させる ③コミュニケーションと会議運営

「マネジャーの仕事」内容とタイトル・サブタイトルの関係は以上のようですので、
そのことに留意されて読まれたらと思います。

それから、78pに「あらゆる組織が必要とする3つの領域における成果」
が書かれています。大切なポイントであり、記載しておきます。
 ①直接の成果 売上高、利益額、顧客数など
 ②価値への取り組み 顧客価値、、そっひきの価値観
 ③人材育成 自己開発と他人の開発を支援すること

以上、私が大切だと思うポイントを2点記載しました。

データ
著者  :佐藤等
出版社 :ダイヤモンド社
出版年 :2011年
ページ数:203p
定価  :本体1500円+税
外観  :


井上 直久

では、良いお年を。

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実践するドラッカー 思考編 / 佐藤等 / ドラッカー再び④

2020年12月06日 | 経営の本棚 ドラッガー

6日AM、はやぶさ2から分離されたカプセルが無事回収されました。
good!!!

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第424回(2020年12月7日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 実践するドラッカー 思考編 / 佐藤等 / ドラッカー再び④
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実践するドラッカーシリーズでは5冊の本が出ています。最初に出版されたのが、「思考編」と
「行動編」です。この2冊の本の重要ポイントは、セルフマネジメントの核は知識労働者がいか
に成長し続けられるかです。そのためにはどのような「思考」、どのような「行動」が必要なの
かについて書かれています。まえがきのⅴページに総論と各論の表が書かれているので参考にさ
れるとよいと思います。

この「思考編」では総論に関しては、
①知識労働者 知識労働者について理解する、
②成長 成長とは何かを知る、
について書かれています。また、各論に関しては成果を出すための考え方として、
①貢献 組織を通じて社会に価値を提供する、
②強み 強みを知って生かす、価値観を明らかにする、
③集中 真になすべきことを選ぶ最も重要な能力
について書かれています

以上の各項目を繋がりを明らかにしながらまとめると、以下のようになるかと思います。
総論 
①一人ひとりの知識労働者は自らの知識を用いて組織の成果を上げなければいけない。
②また、一人ひとりの知識労働者にとって仕事は自己を成長させる最高の道具である。
各論 
①一人ひとりの組織への貢献が組織の成果を生む。そのため、貢献に焦点を合わせ、自らな
すべき貢献は何かを自らに問わないといけない。
②強みとは個々人が持っている資質を磨いたものであり、自己の強みは何か、強みを発揮し貢献
できる場所は無いか常に問わなければいけない。その結果、強みは知識を貢献に変えることが
出来る。
③集中とは、一つのことを継続的に行うことである。その為にはインプット面では過去を廃棄し、
アウトプット面では手を広げすぎずに1つのことに集中する必要がある。

ご参考に目次とデータを記載しておきます。
目次
第1章 知識労働者として働く
第2章 成長するために
第3章 貢献無くして成果なし
第4章 強みを生かす
第5章 集中する力

データ
著者  :佐藤 等
出版社 :ダイヤモンド社
出版年 :2010年
定価  :1500円+税
外観  :(行動編と一緒に撮影)
 

井上 直久

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実践するドラッカー 行動編 / 佐藤等 / ドラッカー再び③

2020年11月15日 | 経営の本棚 ドラッガー

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第424回(2020年11月16日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 実践するドラッカー 行動編 / 佐藤等 / ドラッカー再び③
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この「ドラッカー再び」シリーズも3回目になりました。
1回目が利益について、2回目が事業編、3回目の今回は行動編についてです。
尚、4回目の思考編はこの3回目の行動編と深いかかわりがあります。
また、5回目はチーム編となります。

本題に入ります。
この本はドラッカー教授のセルフマネジメントの極意を2部作にまとめたものの内、
それを実現するための行動原理を記載したものです。
もう一部が基本的な考え方を記したのが思考編になります。
全体的な位置づけと概略の内容はⅱページの図を見て頂くと分かりやすいと思います。

書かれていることをまとめること自体が難しいのですが、あえてまとめると、
セルフマネジメントのためには(成果を出すための行動の仕方は)、
まず意思決定(2章)をし、計画(4章)をたてて、
行動をする中で時間管理(1章)と自己目標管理(3章)をしなければいけない
ということになります。

章立てとキーワードを拾っていきます。
チャプター1 時間が成果を決める
 ⅱ 成果をあげるために必要なのは習慣
 5 時間は常に奪われる
 15 確保した時間は、重要事項に振り向ける
 25 毎年2割、これまでの仕事を必ず廃棄する
チャプター2 意思決定が未来をつくる
 53 明日をつくる行動に集中しよう
 55 正しい答えを探そうとしない
 72 何も決定しないという代替え案が常に存在する
チャプター3 目標が成長を促す
 88 目標は自ら管理する
 100 「唯一正しい目標」は無い
チャプター4 計画が実現性を高める
 120 いかなる知識といえども行動に転化しない限り無用の存在である、
        しかし行動の前には計画をしなければならない
 122 計画が行動を呼ぶ
チャプター5 障害を通じて学ぶ
 147 主な資源は時間と知識

データ
著者  :佐藤 等
出版社 :ダイヤモンド社
出版年 :2010年
ページ数:188p
定価  :1500円+税
外観  :(思考編の本と一緒に撮影しています)
 

井上 直久

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実践するドラッカー 事業編 / 佐藤等 / ドラッカー再び②

2020年11月01日 | 経営の本棚 ドラッガー

本ブログは10月10日に開設10周年を迎えました。(2010年10月10日開設)
開設時に何年続けられるかなと心配していましたので、よく続いたものと思います。
関係者の方々に感謝いたします。
今後のことはまだ何も決めていませんが、続けられる限りはと考えています。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第423回(2020年11月2日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 実践するドラッカー 事業編 / 佐藤等 / ドラッカー再び②
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この本はドラッカーさんの事業に対して考えられていることがまとめてあります。
そして、ドラッカーさんの本の特徴は、「経営者に贈る5つの質問」の本にあるように、
質問にあると思います。
今回は質問を中心にまとめてみました。
そして、これらの質問に答えることは簡単なことではありません。

1.事業とは何か
2.われわれの事業とは何か
3.われわれの事業は何であるべきか
4.われわれの事業は何になるべきか
(本文中に4つの質問が記載されているわけではありませんので。)

1の「事業とは何か」は、事業の本質を考える質問。
2の「われわれの事業とは何か」は、現在の事業について考える質問。
それは、市場でのリーダーシップと強みについて考えることになります。
3の「われわれの事業は何であるべきか」は、会社の使命から事業を考える質問。
会社のスタート地点はあくまでの使命です。
4の「われわれの事業は何になるべきか」は、将来の事業について考える質問。
それは、製品のプロダクトライフサイクルと市場でのリーダーシップと
自社の強みと環境の変化(機会)を考えることになります。

以上でこの本のポイントを言い表せているように思いますが、
目次に従い、キーセンテンス・ワードを拾ってみました。
PART1 理論編
1.事業とは何か
  6p:価値変換プロセスである
  8p:事業の定義は環境、使命、強みの3つの要素からなる
2.顧客が事業である(事業のマネジメントとは何か)
  32p:事業の目的は顧客(価値)の創造である
3.マーケティングを問い直す(われわれの事業とは何か)
  69p:マーケッティングとは顧客目線で顧客言語で話すという思考習慣
4.イノベーションの可能性
  105p:マーケティングが企業の第一の機能、第二の機能がイノベーション
  111p:イノベーションは技術に限らない。新結合。
  114p:イノベーションの前提①体系的廃棄②継続的改善③成功の追求
PART2 実務編
5.事業を分析する
  155p:経営者が今日行うべき仕事
  158p:リーダーシップ
6.知識を強みに変える(強み)
  188p:知識が顧客の満足と価値において意味あるものでなければならない
  190p:差別化の源泉は知識
  193p:知識が行動の結果
7.事業機会を発見する(環境)
  214p:まず廃棄
  218p:機会を発見する7つのヒント
  222p:まず知覚
8.われわれの事業とは何か
  246p:事業の寿命
  250p:その定義は現在も有効か
  254p:成熟期を過ぎてからでは遅い

データ
著者  :佐藤等
出版社 :ダイヤモンド社
出版年 :2012年
ページ数:280p
表紙  :
 

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実践するドラッカー 利益とは何か / 佐藤等 / ドラッカー再び①

2020年10月04日 | 経営の本棚 ドラッガー


この実・花は何というのでしょうか。
通勤途上で、ムラサキ色の花・実をよく見かけます。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第421回(2020年10月5日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 実践するドラッカー 利益とは何か / 佐藤等 / ドラッカー再び①
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コロナ禍の中で、企業の経営は厳しい状態が続いています。
このような状態になると誰が予想したでしょうか。
企業存亡の危機であり、リスクが予想されていなかった、不確実性がカバーされていなかっといえます。
しかし、リスク・不確実性を考慮し、過去から「利益」を積み立ててきた企業には、まだダメージの程度は少ないと予想されます。

ドラッガー先生の著作を読んでも、著作数が膨大であり、全体の理解がなかなか進まないという課題があります。
今回、佐藤等先生の実践するドラッガーシリーズ5冊のポイントを整理することで、私自身の理解も深めたいと思います。

この「ドラッカー再び」シリーズは、1回目が利益編、2回目が事業編、3回目が行動編、4回目が思考編、5回目はチーム編となります。

初回の今回は、「利益」についてです。
本を読み進めるに当たり、私たちは「利益」について大きな誤解をしており、「利益」の機能について無知であることが分かります。そして、行動の修正が必要になります。

企業において「利益」は目的だと一般的には考えられています。
それは私たちが企業は利潤を極大化するとの利潤動機を信じているからです。
しかし、ドラッカー先生は、企業において「利益」は(企業存続の)条件であると述べられています。
そのゆえ、企業が利益をあげることは企業経営者の責任です。
また、利益は企業活動のための燃料です。

上記のように私たちは利益について大きな誤解をしています。佐藤先生により明示されている5つの誤解は
 利益は汚いものである
 利益は企業の目的である
 利益は実体のある余剰である
 必要な利益は目標利益より低い
 利益はコストの流れと関係がある
です。
5つの誤解のそれぞれが本の中で、誤解であることが示されています。

そうすると、利益の役割とは何でしょうか。3つが書かれています。
 事業活動の有効性と検算性を測定する。
 陳腐化、更新、リスク、不確実性をカバーする。
 事業のイノベーションと拡大に必要な資金の調達を確実にする。
その他の利益についての記載についても書いておきます。
 利益が会計上の幻影にすぎない。
 われわれは利益を(中略)昨日を守るためではなく明日を創るために使わなければならない。
 利益は未来のためのコストである。

そして最終的に企業経営者がしなければいけないことは
 損失の回避
であると書かれています。

                           井上直久

データ
著者 :佐藤等
出版社:ダイヤモンド社
出版年:2013年
ページ数:263p
定価 :本体1600円+税
外観 :
 

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