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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第243回記事(2015年6月1日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
タイトル 今年も九輪草の花が咲きました
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私の大好きな九輪草の花。
花が何層にもなり咲くあの独特の構造がつい面白くて。
ところが、家の近くにいっぱい咲いていた九輪草の花が、2013年の家の工事の影響で(踏みつけられてしまったようです)、ほとんど苗がなくなり、咲かなくなり、復活をめざして色々と手立てをしています。
まだ生き残っている九輪草の周辺を草取りしたり。
苗を通販で買ってきて植えるのを計画したり。(この計画は、同じ九輪草でも原種とは異なるものになるので、あっけなく却下されてしまいました。購入した場合、一苗400円程度します。)
花から種ができたら、その種を植えて苗を育てようとしたり。
などなど。
今年も開花の時期が来ました。
2014年はたった1輪しか花が咲きませんでした。
今年2015年は3輪花が咲いたのですが、どれも何か弱々しい花でした。
下記の写真はその一つ。
でも、昨年は1輪、今年は3輪。
増えたのだから、がっかりせずに来年に向けてがんばります。
かつての姿を目指して。
過去の九輪草の写真は、カテゴリーから 「四季の花 我が家の九輪草」 を選択してごらんください。
(タイトル(記事の一番上)の右下にあります。)
井上三郎右衛門
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第242回記事(2015年5月25日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
タイトル 経営の本棚 ⑮ 「がんばらない経営」 加藤修一
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2015年2月2日発行のブログで、私の理想は「頑張らない経営」ですと書きました。その「がんばらない経営」というタイトルの本を本屋さんで見つけましたので、早速購入して読んでしまいました。
著者は、ケーズホールディングの会長の加藤修一さんです。ケーズホールディングは、電気機器の販売で全国的に知られている、ケーズデンキの持ち株会社にあたります。私のケーズデンキのイメージは、近所で、先に出店していたヤマダデンキの隣に店舗を出店されたため、「競合に喧嘩を売る、チャレンジャブルな会社」というイメージでしたが、本を読んでみてそのイメージが覆りました。
著者は、経営において一番大切なことは会社が継続することであり、経営を(ゴールのない)駅伝競走にたとえられています。ゴールがないのだから、無理な急成長をするのでなく、ゆっくりと確実に成長することが大切になります。そのためには、あれもするこれもするという「がんばる経営」をするのでなく、着実にできることをやっていく経営を目指されています。これが「がんばらない経営」です。そのため、達成可能な年度(売上)成長率があらかじめ決められています。
私の考えていたことともほぼ同じであり、参考になる本でした。
データ
2011年初版
207p
定価:1400円+税
目次
第一章 経営は終わりのない駅伝競走
第二章 会社はゆっくり大きくするもの
第三章 会社は脱皮してこそ成長する
第四章 会社を強くするのは人の力
井上三郎右衛門
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第241回記事(2015年5月18日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
タイトル ミルククッキーの玄さん
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パッケージが玄武岩の6角そのものになっている点が GOOD! ですね。
井上三郎右衛門
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第240回記事(2015年5月11日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
タイトル ものづくり・工場改善 会社編 ⑦ かみや民芸店
~約300年の伝統を持つ麦わら細工を今に伝える~
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今回の記事は半年に1回の豊岡市のものづくり関係の会社さんの紹介です。
<はじめに>
旧城崎町は志賀直哉の「城崎にて」で有名なように、温泉の町です。もっと言えば、温泉のみの町です。その旧城崎町で「ものづくり」をしている会社さんを探すのは一苦労でした。そんな苦労の中でやっと見つけたのは、約300年の伝統を今に伝える職人さんです。
今回は伝統工芸品の「麦わら細工」を製作されている「かみや民芸店」さんをご紹介したいと思います。
<始まりは約300年前>
我が家には写真のような麦わら細工のきれいな箱があります。
(幾何学模様がきれいな麦わら細工作品)
結婚時に家内が旧城崎町出身の上司の人からいただいた結婚のお祝いの品で、兵庫県の伝統工芸品の「麦わら細工」の箱です。約25年前に製作されたものなので、少し色あせてはいますが、当時は麦わら細工とは思えない鮮やかな色で、とても美しい幾何学模様の細工が施されています。
この「麦わら細工」は、今から約300年前の江戸時代の享保のころ(将軍徳川吉宗の時代です)、因幡の国(今の鳥取県東部)から湯治にやって来た半七という人が、湯治の手なぐさみに、竹笛やコマに麦わらを貼り付けて売り、旅館代の足しにしたのが始まりといわれています。
製造技術はその後長足の進歩を遂げ、箱や絵馬にもこの技術が使われました。そして、明治以降、城崎温泉に来遊する文化人の支援で、芸術性が格段の進歩をしました。明治35年(1902年)には万国博覧会で最高名誉賞牌を得ています。しかし、現在では日本の中で麦わら細工技術が残っているのは城崎温泉のみといわれており、兵庫県の伝統工芸に指定されています。
(温泉寺内にある半七の顕彰碑。墓とも言われている。)
<技術が見られる麦わら細工伝承館>
この「麦わら細工」の作品は、麦わら細工伝承館(TEL0796-32-0515)で見ることができます。
(川ぶちに建つ白い土蔵の麦わら細工伝承館)
1Fでは現代の職人さんが作り上げた作品が、2Fでは過去の職人さんがつくられた作品が展示されています。それはそれは、繊細な加工が施された芸術作品そのものです。また、ボール状の球面に模様の描かれた作品もあります。(どうして作製するんでしょうね。)さらに、シーボルトにより江戸時代にヨーロッパに渡った麦わら細工の復刻版も展示されています。
私が特に注目したのは、麦わら細工の製作工程のビデオです。面白くて、ついつい約30分も見入ってしまいました。麦わら細工の技術ことが実によくわかります。
(麦わら細工伝承館のパンフレット)
<技術の種類と製作工程>
麦わら細工の技術の種類は3種類があります。
①編組物・・・ストロー状の麦わらを立体的に編み込んだもの
②模様物・・・麦わらのさやを開き、花鳥などの模様を桐箱などに張ったもの
(左:麦わらと編組物の作品 右:模様物の作品)
③小筋物・・・麦わらのさやをきり開き、平行に並べ、幾何学模様を作り、張ったもの
模様としては、市松模様やざらし模様があります
具体的な作品は、冒頭の写真の箱の作品です。
具体的に小筋物のつくり方を紹介しますと、
・麦わらに色々な色を付ける
・麦わらを貼り付けるのりをつくる
・麦わらを開き平面にする
・麦わらを筋状にカットする
・筋状にカットした麦わらを横に並べて平面状にする・・・・①
・直角な方向からカットする・・・・②
・模様をずらし、幾何学模様をつくる・・・・③
・桐箱などに張り付ける
<技能の継承の危機>
城崎温泉のお土産として好評を得ている「麦わら細工」ですが、技術の継承の危機に瀕しています。危機に瀕している理由は、どの伝統工芸でも同じなのですが、技術者が高齢化し、後を継ぐものがいないからです。明治末期には約30人もいた職人さんは、2015年1月に職人の方が一人亡くなり、残る職人は3人まで減少しています。(その後新たに認定があり、職人さんは5名まで復活したようです。)また、時代の変遷の中で、ニーズとのミスマッチが生じており、売り上げが上がらないという問題もあります。そんな中で、かみや民芸店(TEL0796-32-3259)の神谷勝さんは「麦わら細工技術者の会 会長」として、伝統工芸の継承に取り組まれています。
(かみや民芸店さんの玄関)
お父さんの元治郎さんも麦わら細工職人で、麦わら細工をつくられていました。そして息子の俊彰さんも麦わら細工職人をされています。つまり、親子三代で麦わら細工を支え続けておられます。
初代:神谷元治郎
二代:神谷勝(画号「麦椿」)
三代:神谷俊彰
写真の土鈴は神谷さんの作品で、「椿」が描かれています。右下に落款が押されています。私はこの落款に職人の心意気を感じてしまいました。
↑「勝」が落款
また、普通ならば「貼る」という言葉を用いるところを、麦わら細工では「張る」という言葉が用いられています。これは、「一面を覆う」「緩みなく引き締める」といった意味を含めています。(かみや民芸店ホームページ(HP)より)この言葉の中にも、職人の方の気持ちがにじみ出ているように思います。
参考
麦わら細工関係のマップ(本文記載分以外)
・城崎文芸館(TEL0796-32-2575)・・・麦わら細工の製作体験ができます(4月から、
城崎麦わら細工伝承館に移管されているそうです)
・まるさん物産店(TEL0796-32-2352)・・・写真の編組物を販売されています
・麦わら細工 神(TEL0796-20-1460)・・・神谷俊彰さんの作品が販売されています
(木屋町小路内)
・みなとや(TEL0796-32-2014)・・・・家内の麦わら細工の箱が販売されていたお店?
大きな箱物の作品が多数ありました
井上三郎右衛門(記)
PS
2019年9月8日のNHKのイッピンの放送で、記事を書いた城崎温泉の麦わら細工の放送がされていました。
取材した神谷民芸店の神谷勝さんも出ておられ、お元気に活躍されているいることが分かりました。
また、自分が書いた記事以外の視点で麦わら細工の編集がされており、分かりやすく伝えるという点で参考になりました。