夕刊/金田ヒサ

THE RAMBLINGSのフロントマンが贈る漂流記

月下を歩く

2007-03-01 | 戯言集
まだまだ冷たい夜風が鼻先をかすめる。
地球がぶっ壊れ始めて結構な時間が経ってるよね。
雪が降らない記録が何だかんだと
TVのお天気キャスターが話してたっけな。
キミは何してる?暖かい温もりは手に入れたかな。

俺は接触の悪くなったハートを叩きながら
首をすくめてまだ懲りずに歩いてんだ。

町はずれのニュータウンで始まってもいない祭りが終わる事を
嘆いてる子供達とすれ違ったよ。

2弦が切れたままのギターでからっかぜのブルースを聴かせてくれた
初老の男はどうやら喉がパンクしちまったらしいな。
凍った路面を振り返ると月光の下で転がったボトルネックが
微かに鳴いたような気がしたんだ。

笑わせる事を忘れた道化師が俺の後ろを肩を落としてトボトボと歩いている。
全くしけた夜だよ。
コメント (3)
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