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映画「永遠の僕たち」生きることに実感できない毎日の空虚

2012-01-05 18:13:59 | ミニシアター系映画
「永遠の僕たち」★★★☆
ヘンリー・ホッパー、ミア・ワシコウスカ、加瀬亮出演

ガス・ヴァン・サント監督、
90分、 2011年12月23日公開
2010,アメリカ,ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(原題:RESTLESS)







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不治の病に冒された少女と、
死に取り憑かれた青年の恋の物語


「こんなコピーだけでは映画を見る気にはならない、
浮遊感のある予告編に惹かれて劇場へ、
今目の前で起こっている現実と
そこに存在しながら頭の中は
別の世界をさまよっているような
ちょっと変わった映画体験だった」



子供の葬式に参列する人々
後ろのほうの席からその様子を観察する少年
その時丁度振り返った体に不釣り合いな
大きな帽子をかぶった少女と目があう、
何かその瞬間に通じ合うものがある
「ああ、そんな感じ」
ごく稀に感じたことのある瞬間が蘇る気がする、
ホントは蘇ったりしないけど
その掴みどころのない感じが
この映画を見ている間じゅう感じていた事だ。



主人公イーノック(ヘンリー・ホッパー)は
死んでしまうということと
うまく折り合えず
他人の葬式に参列しては
その雰囲気や皆の表情、
そして死者の顔をじっくりと見る、
けれどそこに何かが書いてあるわけでもなく
死者は語らない。
彼は両親の亡くなった交通事故で
自分自身も3分間の臨死体験をしていた。


彼の友人は彼にしか見えない青年ヒロシ(加瀬亮)、
二人で過ごす時間だけは
自分がここに居る確かなものと
感じられたのかもしれない

死にゆくもの
そして残されてしまうもの、
自分達は残された者の哀しみしか知らないが、
特攻隊で死んだヒロシの恋人を残して散る
その無念さを聞くと
死を受け入れることって永遠に出来そうもないと感じる、
ただ死はそこにあって
避けることは出来ない
そんなものなのだ。



イーノックの新しい友人となった葬式で出会った少女は
末期がんで、その事実と向き合っている
その自然な感じは
監督の願望だろう
人の死はもっと、のたうちまわるほどの
恐怖と受け入れがたい叫びがあるはず、

だから彼女は実在しつつも
イーノックのもうひとりのヒロシのような存在なのかも。


彼女の不在をどんな言葉で語ろう、
自分の心の中で蘇る笑顔やしぐさ、
彼女が確かに存在したということを
いつまでも忘れない自分自身の存在に気付いた時
全ては永遠になる。



★100点満点で75点



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ガス・ヴァン・サント監督作品
ドラッグストア・カウボーイ Drugstore Cowboy (1989年)
マイ・プライベート・アイダホ My Own Private Idaho (1991年)
カウガール・ブルース Even Cowgirls Get the Blues (1993年)
誘う女 To Die For (1995年)
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち Good Will Hunting (1997年)
サイコ Psycho (1998年)
小説家を見つけたら Finding Forrester (2000年)
GERRY ジェリー Gerry (2002年)
エレファント Elephant (2003年)
ラストデイズ Last Days (2005年)
パリ、ジュテーム Paris, je t'aime (2006年) オムニバス映画
それぞれのシネマ To Each His Own Cinema (2007年) オムニバス映画
パラノイドパーク Paranoid Park (2007年)
ミルク Milk (2008年)
永遠の僕たち Restless (2011年)
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