soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「大奥」絢爛豪華30kgの着物だけど、ストーリーは軽め

2006-12-29 12:18:11 | 邦画
「大奥」★★★
仲間由紀恵、井川遥 、高島礼子 、浅野ゆう子 、高島礼子 出演
林徹 監督、2006年



大奥の大広間を50人くらいの
きらびやかに着飾った女達が歩くとき
着物のすそと畳が擦れて
「キュッ、キュッ」と音がして
昔の今は無い大奥をそんなところで実感。


正月映画らしい映画。

陰謀渦巻く大奥という割りに、ストーリーに
見所は無いけど、豪華な着物と江戸時代の
堅苦しい様式の中の美しさみたいなものは
正月ボケの頭には程よい刺激になりそう。

ただ見所はどこかと思い返すが
全体として華やかだったという以外
印象は薄い。

映画「SAYURI」のように、
幼くして選ばれ
幽閉された悲しみとかそういったものがあれば
もっと主人公の心に近づけたと思うが、
全てがキレイ、キレイの絵空事に終始し
軽い出来あがりは物足りない。

大きな劇場にたくさんの客を集めている。
正月っぽい映画を見て、仕事が始まったら
まだ見てない人は、この映画を
映画とは言わせない映画
「硫黄島からの手紙」も是非見て欲しいものだ。

大奥を知っていても、太平洋戦争を知らないなんて
悲しいじゃないか。

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正月映画のお祭り気分で見るとしたら
合格じゃないかな、あまり正月から重いよりはね。
でも「007」そして「硫黄島」と見ごたえのある映画も。

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「エコール」少女たちが無垢だという幻想

2006-12-28 13:45:39 | ミニシアター系映画
「エコール」★★☆


久々につまらない映画を見ましたね。

6歳くらいから12歳位までの少女達が、
森の中、高い壁に取り囲まれた館で暮らしている。

寄宿舎のようだけど、自分の意志では
外に出られないようだ。

まだ子供の体に白いぴったりとしたタイツの
ようなものを着けて、
先生にバレエのレッスンを受ける少女たち。

色々な規則があり
そのなかで少女たちはあまり元気に飛び回るような
事は無く、静かに暮らしている。

こういうのって、耽美的とか幻想的とか
いうのだろうが、
ドキュメンタリータッチの粗い映像と、
ほとんど音楽もなく、シーンとしたなかで、
演技とも言えない動作で少女たちの行動を
目で追っていると、
いつしか夢の世界へ。

ロリコン的な夢の世界じゃなく
眠りのほうの夢の世界へ。

このあと少女たちはどうなるのだろう?
そのことくらいが気になると言えば気になるくらい。

三分の一くらい眠っていたので、
この映画は・・・なんて語る資格もないが、
こんなの見た後は、もう一回
「007」でも見てスカッとしたくなる。

銀座あたりの単館系芸術的な映画が好きな人なら、
真実を隠して無理にでも
「見所がある」なんて言いそうな映画。

好きな人はソフトも手にいれるだろうな、
生憎、興味はもう少し分かりやすいものなので、
この映画はススメられない。

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ただし、もちろんこのアート系の映画が好きな人には
直球ストレートの映画のはず。
自分の好きな映画を見つけたいなら、
時間とお金を使って自分の目で見てみるしかない。

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「とかげの可愛い嘘」夫婦で演じてます!

2006-12-26 20:35:52 | 韓国映画・アジア映画
「とかげの可愛い嘘」★★★☆
チョ・スンウ、カン・ヘジョン主演
カン・ジウン監督、2006年、韓国

映画「マラソン」で演技派と言われるようになった
主演のチョ・スンウ、
もちろん「ラブストーリー」での
純粋な役も彼の人柄が伝わるようで良かった。

今回は初恋の相手にずっと振り回され、
彼女を待ち続ける主人公。
やはりいい人の役だ。

人と触れ合うことを自ら遠ざけ、
ふいに何年も居なくなる彼女は秘密が多い。

でもそんな彼女の気持ちに寄り添うように
主人公はただただ待ち続ける。

こんなことが出来るだろうか、
だめなら次の人、慌ただしい世の中、
こんなふうに強い自分の気持ちを持つ人こそが、
案外少ないのかもしれない。

夢を真面目に語る人は少ない、
そこまで知り合いになっていないということもあるが、
手の届かない夢を見ない現実的な人が
圧倒的だ。

夢をみない、もしくは夢をみれない人には、
他人の夢も理解は出来ない。

後半はファンタジー色が強く、
ちょっと恥ずかしいシーンも、
でも映画ならこのくらいやってもいいかな。
現実的で絶望に満ちた映画より、
見ている二時間くらい夢を見ても。

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このファンタジーに乗れるかどうか、これは
韓国映画の踏み絵かもしれない。
バカらしいと思ったらだめ。

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「リトル・ミス・サンシャイン」確かにみんなが輝く時間がここにある

2006-12-25 21:30:09 | ミニシアター系映画
「リトル・ミス・サンシャイン」★★★☆
グレッグ・キニア 、 トニ・コレット 、 スティーヴ・カレル主演
ジョナサン・デイトン 、 ヴァレリー・ファリス監督、2006年アメリカ

タイトルは美少女コンテストの名前、
主人公一家のメガネの女の子が
このコンテスト優勝を夢見て
家族で黄色のバスに乗り、1000キロ以上離れた
カリフォルニアへの横断の旅。

それほど有名でない主役たち、
全員の揃った写真も冴えない、
大丈夫かなと思いつつ劇場へ。

「成功へのアイデア」を売りこむ父親、
麻薬を今でも隠れて吸うおじいちゃん、
飛行士になる願かけに9カ月も無言の業をする息子、
ここに失恋し自殺未遂したゲイの叔父、
しっかりしてるけど依存が強い母親。

誰も普通じゃない、
過激な性格付けだが、
多かれ少なかれ、皆どこかに自分に似た、
見たくない部分を持っているのかもしれない。

たどり着いたミスコン会場では、
子供なのに気持ち悪いくらい媚をうる少女たち、
顔のしわをそこらじゅううに引っ張った主催者。

やはり普通じゃない、
陳腐だ、
そう思う、でもまた感じるのだ、
自分たちが日常かなり真面目に取り組んでいることも、
実はかなり陳腐なものかもと。

デフォルメされた考えや欲望に
呆れつつ、笑ってしまう。
何だこれ、結構面白いじゃん!

年末に眉間に皺を寄せるような難しいのでなく、
泣けるのでも無い、
こんな風に笑って映画を締めくくるのも悪くない。

小粒で地味な作品だけど、
劇場に行けば、その労力と投資分くらいは
報われる映画だ。

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バスを家族みんなで押してから、エンジンがかかったら
飛び乗るシーンは最高だった。バカじゃないのと思いつつ
なんだかなんだかスゴク良いシーンだった。

「犬神家の一族」よりオススメ。

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「暗いところで待ち合わせ」こんなホンワカした恐怖は新鮮だ

2006-12-22 00:20:00 | 邦画
「暗いところで待ち合わせ」★★★
田中麗奈、チェン・ボーリン主演
天願大介監督、2006年


原作はハチャメチャな暗さがありそうで、
何度か作品を手にとっては
読めていない作家のもの。

そういう先入観をもって、見たので、
ワリと普通の物語りに拍子抜けした。

事故で視力を失った女性の
一人暮らしの家に、殺人事件の容疑者が
ひそかに同居する。

誰か居るなと察したとき、
全然動揺しないのは、いくらなんでもおかしすぎる。
女の子が一人で目が見えないという状況で、
誰か居ると思ったら、無我夢中で外に出る、
誰かに助けを求めるかくらい、しそうなものなのに。

「誰か居るの?」って間延びした声で
聞いてる余裕。

でもそんな突っ込みどころを、
お約束として飲み込んで見ると、
「なっちゃん、がんばっていきまっしょい、の頃と
比べると女優さんになったんだなー」とか、
感慨深い。

演技派っぽくないところも良い。
これからが難しいだろうななどと
関係ないのに行く末をちょっと心配したり。

目が見えなくなったら、これは想像でしかないけど、
不便だなんて言ってられない、
普通に生活するだけでも、相当な労力が必要だ、
強い精神も、
健康でいるということに感謝。

たぶん小説はもっとドロドロしてるのだろうな。

こちらはレンタルを待っても損失無し。

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日本語がたどたどしい、ボーリン君だけど、
こんなふうに垣根を飛び越えて色んな国の事情も取り込んだ
ドラマが見たい。
そこにはその国をもっとよく知るヒントがありそうだ。

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