soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「南極日誌」極限を見る者は少ない

2005-08-30 23:46:22 | 韓国映画・アジア映画
「南極日誌」★★★
ソン・ガンホ、ジ・ジテ主演

自分が唯一絶対であると
他言を受け入れず、
前に突き進む隊長。

厳寒の中で状況は
生死の境を越えようとしているが
隊長は今回の冒険の到達点を
見ないでは帰れないと言い放つ。

約80年前に書かれた日誌を見つけ
読み進めていくうちに
自分たち一行が彼らと同じ運命とたどっていることに
徐々に気がついていく。

寒く、ひもじく、希望もない日々、
それでも前ヘ前へと進んでいく。
歩き始めたらその果てを見るまでは
進み続けるべきか、
ある程度まで行って
先が見えないならさっぱりと
あきらめて引き返すべきか
それはどちらとも言えない。

極限状態でなくても
人々は日々小さな決定をし続ける。

それはほんの右か左へ行くかということも
振り返れば、それが重要な決定だったことも
ありえる。ささやかな毎日でも。

寒い寒い映画を熱い役者が演じた
韓国映画の野心作。

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★何かが足りない
人の心の闇を描くには少し短絡的。
人の狂気を納得させるまでにあとひと息。
でも南極には行きたくないな、
皇帝ペンギンの王国で居てもらいたい。


「皇帝ペンギン」暑気払いには最適!

2005-08-28 09:48:12 | ミニシアター系映画
「皇帝ペンギン」★★★
2005年フランス

南極で過ごす
皇帝ペンギンの一年を
じっくり追った作品。

生態をじっくり観察するのは
NHKのドキュメンタリーの方が
分かりやすくコンパクトにまとまっているが
涼しい館内で大画面で
ペンギンのユーモラスに歩く姿を見るのも
残暑厳しい中、心も体も快適になる。

こうしている今も
南極で彼らは厳しい状況の中
ヨタヨタ歩きながら
暮らしているのだな。

しかし海の中での
あのどんな動きも出来る自由さは
陸の上の姿と比べ
あまりに優雅で、あまりに奔放で
眩しかった。

きっと自ら気がつかなくても
他人が見て、輝く瞬間は
誰にでもあるのだろう。
本人は今やっていることに夢中で
自らがどんな輝いているかも分からないんだけどね。

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「リバー・ランズ・スルー・イット」たまにみたくなる秀作

2005-08-26 07:02:42 | インポート
「リバー・ランズ・スルー・イット」★★★★☆
ブラッド・ピット、クレイグ・シェーファー、トム・スケリット主演
ロバート・レッドフォード監督、1992年アメリカ

ロバート・レッドフォード監督、
ブラッド・ピット主演というと
ゴージャスな大作を連想するが、
自然に包まれた様に生きる
人間の姿を丁寧に描いた秀作だ。

フライフィシングという
長く伸ばした糸を水面近くで
微妙にあやつり
魚を釣る方法を始めて知る。

光る川面、
木々の間からこぼれる
太陽のかけら
音楽も無く、会話も無い
自然と一体となった美しいシーン。

ブラッド・ピットは少年から青年の
移り変わりの瞬間を
この映像の中で見せ、
哀しいほど眩しい輝きを放っている。

たとえどんな運命が待っていようと
魚の考えが分かるほど
ひとつの事柄に精通し
楽しい、生きていると実感できる瞬間を
重ねることが出来たなら
その人の人生も輝くのだ。

大画面で見たかったと
少し悔しい作品。
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「千年湖」韓国映画全部が良いわけではない

2005-08-25 22:10:10 | 韓国映画・アジア映画
「千年湖」★★☆
チョン・ジュノ、キム・ヒョジン、キム・ヘリ主演
2003年、韓国

千年の呪いの封印が
解かれたとき
切ない恋心が引き裂かれる。

吊り吊りのアクションシーンが
ストーリーを分断し、
心情を語るべきときに
おどろおどろしい音楽が
その雰囲気を台無しにしている。

もっとしっとりと描けば
ずっと趣の違う映画にナッタハズ。
残念。

大作っぽいつくりなのに
肝心の演出がドタバタ喜劇のような
印象を与えて
安い香港映画のような感じ。
もったいない。

主演の二人は
これからも他の映画で見かけそうな
良い感じ。
次の作品に期待したい。

なんというか、しっかり作っているんだけど、
どこかちぐはぐな感じがつきまとい
どうもひと皮ぬけていない
洗練さからは少し遠い作品。

見ている間中、違和感がぬぐえず
ラストまでその感じは続いた。

まあ、こういうのもあるよね。
まだまだ韓国映画をあきらめないぞ。

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「PTU 」笑うしかない現実

2005-08-24 22:19:51 | 香港・アジア映画
「PTU 」★★★☆
サイモン・ヤム ラム・シュー 主演

久しぶりに
映画の雰囲気に身を任せて
気分の良い時間を過ごせた。

香港映画が量産され
今の韓国映画のように
どんどん日本で見られた頃は、
アクションやラブ・コメの他に
いかにも「黒」っぽいというか、
男の世界を描いた映画があり、
その正当な流れの作品。

ラストの脱力系の落ちに
力なく笑うしかない。

でもきっと毎日繰り返す日常も
こんな瞬間で出来ているのだ。

ヒーローもなく、尊い理念や
焦がれるような夢もない。
でもその中にこそ
人間が生きている証があるような気がする。

傑作の一歩手前
だけど見逃したくない作品。

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2000年の「ザ・ミッション 非情の掟」は
確かな傑作。
地味だけれど、男の世界がキッチリ描かれている。

公開が限定的なので、レンタルでチェック!