soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「レイチェルの結婚」冗長なシーンに退屈を感じる

2009-04-30 00:09:16 | ミニシアター系映画
「レイチェルの結婚」★★★
アン・ハサウェイ 、ローズマリー・デウィット 、ビル・アーウィン 、トゥンデ・アデビンペ 主演
ジョナサン・デミ 監督、2008年、112分




「レイチェルの結婚式を2日後に控え
妹のキムが更生施設から帰宅する、
幸せな雰囲気に満ちた家に、
危うい空気が入り込んでくる」



家族とは姉妹とは、
そのかけがえの無い絆を大切にしたいと
誰もが願い、
それ故、却ってひどく傷つけてしまうこともある。

計算された映画的な緻密なカットの
積み重ねといった映画でなく、
ホームビデオで家族の幸福な
結婚式の記念を残そうとするような
どこか間延びした
だからこそ個人的なビデオのうような
感じの映画が出来上がったようだ。



主人公は姉のレイチェルの結婚に
波乱を起こす妹のキム、
彼女は依存症を治す施設から
戻ったことを多くの結婚式の出席者に
知られていることを気にし、
幸せな雰囲気をブチ壊しにしていく。

誰でも人の目が気になる、
そして思っていることと
口に出すことはちゃんと気をつけて
過ごしている、
主人公は思ったままを口にし
そのことで父親や姉の気遣いを
台無しにする、
気持ちは分かるが大人気なさ過ぎて
同情する気にはなれない。


この自分勝手すぎる主人公に
そうしても感情的に同情する気にもならず
ただただ周囲が気の毒な気分だった、
もっと「何か」のある映画かと期待していたが
大人になりきれないバカな娘が
気の良い人々をかき回すくらいで
これと言った見所は感じられなかった。


気になる人はレンタルでも充分、
これを見るなら「スラムドッグ・ミリオネア」でしょう、まずは。

★100点満点で60点

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ホームビデオのように、ひとつのシーンが長く、
退屈と感じる所があったが、あれも演出なのか?

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「パラドックス13」大作映画として実現して欲しい

2009-04-28 07:43:40 | 読書の時間
「パラドックス13」★★★☆
東野圭吾著、474ページ、1.785円





「予測されていたのは、
13時13分からの13秒間、
地球は“P‐13現象”に襲われるということだけ、
その13秒後の世界の物語」



ー 運命の13秒。人々はどこへ消えたのか? ー

地下鉄の往復と、
映画を待つ僅かの時間、
しまいには久し振りに家で本だけを
真剣に読む時間まで作って
あっと言う間に読破した。

微妙な心の動きや、
鬱だったり人とうまく接することができない等々、
そんな小説が多い中
全くの想像の世界で
読みながら常に自分だったらと考えながら
終わりの見えない主人達の
陥った極限状態を頭の中で描いた。



これを映像に出来たらなと思いながら
東京の街が廃墟になる様子や
地震、水に飲み込まれる人々など
映像的にわくわくするようなシーンが
たくさんあり、ただ安っぽい出来上がりだと
残念なことになるので
是非大作として映像化して欲しい。

10人弱の行動を共にする人々を
描いているため、どうしても定型的に感じる
部分もあるが、なにより読ませてしまう
スピード感は文句なしだった。

ただ極限状態を描いてる場面で
誰もが思ったとおりの行動をとるので
人間ってもっと訳のわからない存在じゃなのかなと
突っ込みを入れたくなる所も


しかし作品の価値を下げてしまうほどじゃなく、
長編の本を持つときの喜び、
本のラストをめくる名残惜しいような
あの切ない気持ち
本好きで良かった!

本好き心を満足はさせてくれたが、
内容的にはもう少しということで評価点は
少し厳しいです。

★100点満点で70点

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本屋で平積みの新刊をただ眺めるだけで
作家の想像の世界に期待で嬉しくなる、

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「鴨川ホルモー 」世の中には見えないものがたくさんあるのかもしれない

2009-04-26 13:07:32 | 邦画
「鴨川ホルモー 」★★★☆
山田孝之、栗山千明 、濱田岳 、石田卓也 主演
本木克英 監督、2009年、110分




「万城目学原作の本が書店に平積みに
なっていたとき、一旦は手に取ったが
タイトルがあまりにバカバカしく
結局読まなかったので、
気にはなっていた作品が映画化ということで
さっそく見に行き、不思議な世界を体験」



この映画は作られた世界を描き、
バカバカしい内容を真面目にやってることを
ちゃんと心構えとして持って見るべき。


2浪して京都大学に入った主人公は
「京大青竜会」という何をしてるのか
いまひとつ分からないサークルに入るが、
そこでは「ホルモー」という
小さな鬼を操って、大学同士戦うという
意味不明の伝統行事が行われていた。

現代を描く映画や芝居は
時代劇と違い、リアルやさりげなさなど
日常に近い部分が大切にされているが、
この映画は最初っから「作り物」を
強調し、小さい鬼がわんさか出てきると
これはもう御伽噺の世界

それを受け入れられるかどうかで
この映画を楽しめるかどうか
かなり違ってくる。

「ゲロンチョリー」とか鬼を戦わせる造語も飛び出し、
大真面目にくっだらないことをやるのは、
当人達にしてみたら楽しいだろうな、
大人になるとそういう、ただバカバカしいことって
もうしなくなるものだから。

原作の世界をどのくらい表現し得たのか
もしくは、どのくらい映画世界として
突き抜けてるのかは原作を読んでないので
分からないが、
すごく面白かったかと言えば
もうひとつでした。



でもこういう意欲作は歓迎したい、
無難なスター映画やこじんまりとした
TVドラマと変わらない邦画が多い中、
映画として作りこんで意欲に満ちた作品を
これからももっと見たいものだ。


★100点満点で65点

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栗山千明の豹変振りもこの映画の見所

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「スラムドッグ$ミリオネア」見逃したくない映画

2009-04-23 22:09:14 | ミニシアター系映画
「スラムドッグ$ミリオネア」★★★★★満点!
デーブ・パテル、マドゥール・ミタル 、フリーダ・ピント 主演
ダニー・ボイル監督




「インドのスラムで育った青年が
TVのクイズショウで難問を次々と
正解していく、
今年のアカデミー賞8冠の栄誉に負けない
主人公の半生に涙」



ムンバイの路地で遊ぶ子供たちが、
バラックの家が立ち並ぶ細い迷路のような通路を
走り抜けるとき、
カメラは足下や少年達の目線で
人々の暮らしの一瞬を切り取る。

そしてカメラが小さな広場から
グーンと上昇し視界が広がると
その錆び付く屋根がどこまでも続いていることを
画面いっぱいに映し出す。

たったひとつのシーンが
様々なことを語る印象的なシーンで映画は始まる。
ここからもう一気に映画に引き込まれる、
自分がこの目で見たインドの風景が重なる。



クイズミリオネアで難問を正解し続ける青年が
何故その答えを知り得たか
その答えを過去に戻りつつ
直接的または間接的に知ることになる。


過酷と一言では言い切れない、
日本にいたら想像も追いつかない現実、
インドを旅した人ならなんとなく
頭で理解が出来るところもあるが、
それでも旅行者のお気楽な視線は、
現実の僅かな部分だけしか見ることはない。

この映画は主人公がいかに難問の答えを
彼のこれまでの経験の中から
知り得たかを教えてくれるが
見ていて分かったのは、
クイズの答えが重要なのではなく、
そんな経験の中で主人公がいかに生きたかということだ。


誰でも同じ毎日を繰り返しながらも
たとえすぐ側に居る人でも全く同じ経験、
同じ考えを持つわけでもなく、
それぞれ選択し、
自分だけの答えを見つけていく、
同じものを見たり聞いたりしても
人はそれぞれの答えをそこに見いだすのだろう。


そして主人公は決して諦めない
運命の人を捜して大人気のTVに出演し、
なんとかもう一度会いたいと願うのだ、
フラッシュバックのように
通り過ぎる列車の連結部分から
チラチラと見える愛しい人の姿、
重なる優しい音楽、消える雑踏の音。

このラストを描くために
様々な仕掛けを用意し、
実はとても個人的な映画ともいえるラスト、
もう一度見たい久々の映画だ。

★100点満点で満点


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インドを旅したということもこの映画に引きつけられる
要因だろうが、何もかもがピタリと収まるところに
収まった傑作の誕生だ

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「おっぱいバレー」綾瀬はるかのゆるキャラを見に行く映画

2009-04-21 21:45:50 | 邦画
「おっぱいバレー」★★★
綾瀬はるか、青木崇高、仲村トオル、石田卓也 主演
羽住英一郎 監督、2008年、110分




「タイトルのくだらなさは
本編では弾け方が足らず、
結局映画のタイトルが一番
インパクトがあった感じだ」



やる気のない生徒にカツをいれるつもりが
「一勝したらおっぱいを見せる」という
バカバカしい約束にすり替わり
中学3年にして急に燃え上がった
バレー部の短いガンバリの日々を描いた。


自分としては怒られながらも頑張る
最強の敵のほうに気持ち味方したかな、
ちょっとぐらい頑張って
そう簡単に達成感や勝利なんて
甘すぎるから。



まあでもこの映画は
無気力だった学生生活に彩りを
与えてくれた新任の女教師との
おバカな日々を描いたものだから
こんなものだろう。

展開の驚きもなく、
無事に着地というなんとも無難な映画
だけれど
常に60%くらいの出来を積み重ねたら
全体的には70点の合格点と
感じさせるような、
ゆるいゆるい映画だった。

バレー部の個々の生徒は
見終えたらすぐに忘れてしまうような
ひとまとめの扱いで
主役とそれ以外をきっちり分けていて
もうすこし中学の頃を観客に連想させるような
エピソードをいくつかちりばめてあれば
見終えた感じはもっと違ったものになっただろう。

レンタルや地上波放送まで待っても
損はしない出来、
時間つぶしと思えば劇場で見るのもいい。

★100点満点で65点

soramove
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綾瀬はるかは他の女優と比べて映画出演が多く感じる、
でもまだ代表作はない。

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