soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「フランキー・ワイルドの素晴らしき世界」タイトルほど素晴らしくない

2007-01-31 00:39:37 | ミニシアター系映画
「フランキー・ワイルドの素晴らしき世界」★★★
ポール・ケイ 出演
マイケル・ドース 監督

スペインのイビサ島というと
思い出すのが、村上龍さんの小説、
そこでは人は何かに縛られることなく、
好きなだけ自由を享受できる場所だということ。

島で一番の人気DJは、まさに
絵にかいたようなスターの生活をしていた。

彼の耳が聞こえなくなるまでは。

実話に基づいた感動作品と宣伝されれば
次の展開は容易に察しがつく。

この作品を見て、素直な人は
「自分も頑張ろう」とか
感じるのだろうが、
なんか居心地の悪さを拭えないのは、
主人公が破天荒な生き方をしている時点で
彼の一生分の幸せを味わってしまったような
気分になったからだ。

だからラストはそれでも
爽やかな感動となるが、
どうも多すぎる、ちょっと欲張りな気がして
すっきりと感動できなかった。

普通の多くの人はもっと地味に
日々を暮らし、応分の幸せになんとか
ありついているような世の中だ。

そう思うと失意のまま終わるような
ラストでもいいんじゃないかと
意地悪な気持ちになるのだ。

素直に感動できない自分も含めて、
幸せの量って、平等には与えられないのか
ふと気になったのだ。

ドラッグやフリーセックスの果てに
訪れる悲劇にそれほど同情できない
自分を発見した映画。

まあ、そういうのもあるか。

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人生を諦めない、その向こうに光は訪れる。

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「どろろ」長尺も満腹感ナシ、でもダメダメ映画じゃない

2007-01-29 00:54:17 | 邦画
「どろろ」★★★
妻夫木聡、柴咲コウ主演
塩田明彦監督



見終えて素直に面白かった。

CGで動く魔物たちの完全作り物感や、、
主人公の背負った苦難な感じが
あまりにサラリとしている部分など
気にはなったが、
一番心配していた、
安っぽさはあまり感じなかった。

しかし48の部分を分け与えられ、
抜け殻になった体で生きて行くという
発想が凄いね。

柴咲コウのキンキン声が
煩かったが、狂言回しとでもいうか、
暗くなりそうな画面を
なんとか引っ張っていたのは
彼女のおかげかもしれない。

あと少しどちらかにバランスが崩れたら
とんでもない駄目映画になっていただろう、
ラストに「残りあと24体」っていうことは、
続編もありそうだ。

どうしても恨みや、親子の絆なんかが
入り込んでくるが、
ただのばかばかしいくらい真面目なアクション映画が
見たいなあと思った。

そういうところは、タイ映画の
「マッハ!」あたりのシリーズもので学んで欲しい。

アクションシーンはワイヤーで吊り吊りで、
役者やるのも大変だななんて
傍観者として見ているのだけれど、
どうしてただカッコイイだけの映画が作れないかと
考えてみると、やはりそれを引っ張れるだけの
映画俳優が見当たらないのだと。

結局見終えて時間が長い割りに
満腹感が無いのは、これでもか!というくらいの
怒涛の贅沢なアクションが見られなかったからだ。
続編を作るなら、もっと増量で見たい。

ということで、この作品は
★3つ、まあ見ても損はないけど、得もなし。
見たい人が見る映画、でもヒットしないと次が無いので
やはりそこそこはヒットしてもらいたい。

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主役の2人はガンバッテいたが、画面の存在感は
脇役の方が感じられたりと、まだまだ軽めの感じは拭えない。

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「窓の灯」青山七恵の芥川賞前夜

2007-01-27 11:28:05 | 読書の時間
「窓の灯」青山七恵著


芥川賞受賞を知り、
早速デビュー作を購入し読んでみた。

大学を中退し、喫茶店で働き
その店の上のアパートで暮らす日々。

彼女は特に目的も無いまま
それでも無気力というわけでもなく
描かれている。

彼女の向かいのアパートに
新しく越してきた男の窓を
それとなく覗いてしまう。

喫茶店のママは
人好きのする女性で
主人公はそのママのことも
気にかかっている。

@@
以下は内容に触れるので
読んでいない人は了解して進んでください。

主人公は隣のアパートの
レースのカーテンからぼんやりと見える隣人の姿が
気になって仕方ない。

でもそういうことは誰だってある、
完全に見えないならともかく、
チラッと見せられたら、
それは気になるだろう。

深夜の散歩の途中でも彼女は
明かりのついた窓を見ては
そこに誰かの存在を感じて、
だからといってそれ以上のコンタクトをとろうとか
そんなつもりは無いのだ。

彼女は何故散歩の時にも、
人の家の窓が気になるのだろうか、
そこにいるのは全く自分と関係の無い
顔さえ知らない人々だというのに。

人と面と向き合うのは苦手だ、
でもこっそり顔色を窺うようなことは
したくない、
しかし少しだけ見えたはずの
目の前にいる人の、その分かったと思った何かは
実に曖昧で、
なにより自分自身が
本当に知りたいと思っているのが、
実は自分の心だったりするのだ。

この小説に明確に指し示す
何かは特には提示されない、
強く提示されないからこそ、
なんだかそこに読んでいる時の
自分の心なんか見えてくる、面白いね。

この作品の次の作品がまさか芥川賞をとるとは
本人も知らない頃の作品。

もし、窓という窓が全部透けて見えてしまったなら、
人間の苦悩の多くが解消されそうだ、
もちろんその窓は、相手の心だったり、
自分の揺れる心だったりと形を変えるわけだけど。

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最近では久々の「文学的な何か」を感じさせてくれる本と
出会った。

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「ディパーテッド」ハラハラ、ドキドキはサスペンスの基本

2007-01-26 00:48:39 | 大作映画ハリウッド系
「ディパーテッド」★★★☆
レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン主演
マーティン・スコセッシ監督、2006年アメリカ

潜入捜査官となり、ギャングのファミリーの
一員として危ない橋を渡る男。

そして、ギャングの一員でありながら
警察へ潜入し、内部情報を流す男。

二人の男の人生が交錯する。

元ネタの「インファナル・アフェア」が
大好きなので、ハリウッド版リメイクの
出来が気になっていた。

元ネタに心底ほれ込んだ香港映画ファンなら
首をかしげるかもしれないが、
見終わって思ったのは、
良い出来の映画だなと。

潜入捜査がバレるかも知れない
スリリングな展開は健在で
脇役もいい味出してる。

元ネタに忠実というよりは
ハリウッド的解釈をして、
そこによりエンターテインメント性を
加えた映画らしい処理がされている。

ただどうなんだろう、
元ネタを好きな理由のひとつに、
悪者もその苦しい道をこれからも
歩き続けなければいけないという、
宗教観が根底にあって
その苦しみが「分かる」気がして
それが映画をぐっとこちらに近づけてくれた。

こちらハリウッド版には
その辺りは感じられない変わりに、
男と男のハードな任務遂行の様子が
ダークな画面で展開され、
これはこれで楽しめたことは確か。

アジア発のの映画がハリウッドで
生まれ変わった訳だけど、
骨太な映画は見ごたえのある仕上がりとなっている、
ということで★3つ半、
見て損なしの仕上がり。
宗教観からくる苦しみが無い分、
ただのサスペンス映画になってしまっている。

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ディカプリオは、なかなかの役者ぶり
今後がますます楽しみ。
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韓国最新映画ランキング1/21付 

2007-01-24 23:01:33 | 韓国映画・アジア映画
首位は初登場のドタバタコメディ、
上位5作品のうち、4作品が韓国映画と、さすが!

①「麻婆島(マパド)2
イ・ムンシク、ヨ・ウンゲ、キム・ジヨン、キム・ウルドン、キム・ヒョンジャ主演

マパドの恐ろしいおばば五銃士帰還!
清純可憐な少女だった会長の初恋の人
’花ぎみ’を捜さなければならないというミッションを
果たして成功できるか。

バカバカしい、お話ですが、やはりこういうのが
受けてるようです。日本での公開はないだろうな。


②「美女はつらいの 」キム・アジュン、チュ・ジンモ、ソユン 主演

連続2位キープで今年最初の大ヒットといえる作品、
コメディ強し。


③「ハーブ 」カン・ヘジョン、ベ・ジョンオク、チョン・ギョンホ主演

こちらも2週連続3位キープ、コメディに泣ける話と
ベタだけど好きなんだから仕方ない。


④「エラゴン 遺志を継ぐ者」


⑤「千年狐ヨウビ」
声:ソン・イェジン、コン・ヒョンジン、リュ・ドクファン

山奥に一人で住んでいたヨウビ(ソン・イェジン)は
ある日地球に不時着したエイリアン’ヨヨ’達と
一家に暮すことになる。

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いつも気になる韓国映画、今年はまだ大作が公開されていない。

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