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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「ジュピター」大味な大作、大画面じゃないと意味ない

2015-04-20 12:43:38 | 大作映画ハリウッド系
映画「ジュピター」★★★
チャニング・テイタム、ミラ・クニス、
ショーン・ビーン、エディ・レッドメイン、
ダグラス・ブース出演


アンディ・ウォシャウスキー、
ラナ・ウォシャウスキー 監督、
127分、2015年3月28日公開
2015,アメリカ,ワーナー・ブラザース映画
(原題/原作:JUPITER ASCENDING)



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「『マトリックス』『クラウド・アトラス』の
ラナ&アンディ・ウォシャウスキー監督の最新作。
清掃員として平凡に暮していた女性ジュピターが、
突如現れた強靭な戦士・ケインに出会い、
自身が宇宙最大の王朝の王族だと
知らされたことから、
自らの運命に身を投じていくドラマを描く。
チャニング・テイタムが戦士を、
ミラ・クニスがヒロインを演じる。」

ぴあ映画生活 HPより


予告編で面白そうと感じ、
前売券を買って楽しみにしていたが
なかなか劇場へ行けず
公開終了間際になんとか。


映像は美しいが
ストーリーがゴチャゴチャ、

遺伝子操作された元兵士役の
ケイン(チャニング・テイタム)の
濃いアイラインも気になるし
テンポも早かったり
もたついたりで
大画面で美しい映像を見るのはいいが、
ただそれだけのウスッペらな印象で
とにかく残念。



宇宙を支配する一族という割には
その壮大さが
もうひつ伝わらない。

でっかい宇宙船や
トゲトゲの宇宙都市は
ひとつのシーンごとには
目を見張るものがあるが

そういう手の込んだ映像の合間の
ストーリーが伝わらないので
CG技術の素晴らしさはわかるけど
映画としての魅力は
それだけじゃないからね。


もう一人の主役のジュピター(ミラ・クニス)が
王女のDNAをもつ生まれ変わりと分かり
証明するべく役所に行くが
ここも現実世界と同様に
たらい回しなんですよって映像は
「こんなの要る?」って
脱力してしまう



少しは笑えるシーンを入れようと
思ったのだろうが
こんな大作にこんなバカバカしい
シーンはホント不要だ。


人間界は飽和状態に近く
充分成熟したので
刈り取られる時期というのは
面白いし、ぞっとするが
なんだか伝えたいものが
色々あり過ぎて
却って伝わらないという出来。

くっだらない大作を大画面で

これはこれで悪くない、
そういう気分で映画を見る事っだって
あるからね

でも酷かったな。


人には進めないが
映像は楽しめた、そんな作品。

レンタルなんかで見ても
たぶん全く面白くないと思う。
やはりせめて劇場でという映画。


★100点満点で65点

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映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」今年の代表作は、内容的には華々しさから遠く

2015-04-14 19:09:39 | インポート
映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」★★★★
マイケル・キートン、ザック・ガリフィアナキス、
エドワード・ノートン、アンドレア・ライズボロー、
エイミー・ライアン出演


アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、
120分、2015年4月10日公開
2014,アメリカ,20世紀フォックス映画
(原題/原作:BIRDMAN OR(THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE))



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先日行われた第87回アカデミー賞で
「作品賞」「監督賞」「撮影賞」「脚本賞」の
最多4部門を獲得した、
今回の映画祭の顔。


「『バベル』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督が、
レイモンド・カーヴァーの短編
『愛について語るときに我々の語ること』をモチーフに
撮り上げたブラック・コメディ。
若くして成功を収め、
今は失意の日々を送る俳優を主人公に、
幻想と現実の狭間を揺らめく悲喜劇が展開する。
全編ワンカットとみまがう
驚異的なカメラワークが圧巻!」

ぴあ映画生活 HPより


バードマンというアクションものの
ヒット映画の主役の男の
再起の物語、
アカデミーの主要賞を獲得した作品なので
楽しみに見た。



映画評なんかでは
全編が1カットのような映像の
表現にも注目が集まってるようだが
自分にはそんなの
何も気にならなかった、
見たいのはドラマだからだ。


ジョン・アービングの作品を
舞台化しようと、脚本を書いて
自分を主役で上演まで
こぎつけたが
主要な役者がケガで降板し
代わりに演技に評価は高いが
型破りな俳優を起用したことから
彼の目論見が狂い始める。


アクション俳優で有名になると
多くが演技派に転向しようと
やっきになる、
気持ちは分かる
売れていても、演技派と比べると
格下な感じがするからだ、
やはり名声があっても
その内容まで気にするものなのだろう。



アービングは例えるなら
日本の村上春樹のように
知名度も高く、人気作家だけど
ちょっと他の作家とは
一線を画しているような存在。
だと思う、違うかもしれないが。


主人公が大切に保管している
作家本人が書いてくれた
激励の言葉は、
彼を励ますが
他人が見たら酔った勢いで書いた
単なるメッセージ。


それでもそんな僅かな言葉を
頼りに、舞台で成功し
もう一度名声を獲得しようとするが
思いつめいているところに
色んな問題が降り掛かって
現実と妄想が交差し始める。



この映画のどこがそれ程
評価されたのだろう、
もしかしたら
酒場で有名な批評家に
辛辣な言葉を投げつけたあたりか、
業界の人なら拍手喝采のシーンかも。


でももうひとつ心に響いて
来なかったな、
業界受けはするかもしれないが
一般人には理解できない。

精神的なもの
その一端はバードマンとなって
彼に囁きかけることで
わかり易かったが
それでももうひとつ
彼の心情に踏み込むところは
物足りなさが残った。



結局は彼の選択が
批評家の評価も高いものとなり
今後彼はもう一度
名声を得るのだろうが
そんな終わりで良いのかな、
まあ、それを望んでいたのだから
これでハッピーエンドってことで。

でも彼のハッピーエンドは
それでは終わらない、
そのあたりは好き嫌いが
分かれるところだけど

結局彼は、演技と言うものに対して
努力したのだろうか?
才能は?

やはり特別な人にしか
分からない部分のようだ。


主演の男優の地でいくような
役と評されているが
結局彼の演技はどうだったのか?
その内容がスキャンダラスだっただけで
本質が分からないままだ。


ただ、アカデミー賞受賞の
高いハードルを越えて見ると
厳しいところも言いたくなるが
結局映画としてどうだったかと言うと
面白かった。


★100点満点で85点

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映画「風に立つライオン 」映像の伝えきれないもどかしさ

2015-04-06 16:41:08 | 邦画
映画「風に立つライオン 」★★★☆
大沢たかお、石原さとみ、
真木よう子、萩原聖人、
鈴木亮平、藤谷文子、
中村久美、山崎一、石橋蓮司出演


三池崇史 監督、
139分、2015年3月14日公開
2015,日本,東宝
(原題/原作:帰来)



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「さだまさしがアフリカ・ケニアで
巡回医療に携わった
実在の日本人医師をモデルに
作った1987年の同名楽曲を基に
執筆した小説を、
大沢たかお主演、三池崇史監督で映画化。
アフリカのケニアで医療に従事している主人公が、
心に傷を負った元少年兵と
心をかよわせる様を、
アフリカの雄大な風景を交えて描く。」

ぴあ映画生活 HPより


旅行先のホテルのプールで
原作を読んだ、
こういう作品を旅先で読むものじゃない
泣くからね、
熱帯の焼ける様な日差しの中で
ふさわしい選択じゃなかった。

日本に戻って公開中の
映画を見た。

もと歌への思い入れが強すぎて
やはりどう描いていても
違和感は仕方ないかもしれないが

主人公が亡くなったという
前提の映画の進行は
主人公と同時に、
何かを体験するというような
単純な共感ができない分
どうにももどかしく感じた。

単純な描き方じゃなく
現代とをつないで
ちょっと懲りすぎてしまったようだ。


単純に主人公の苦楽を
見せてくれれば
こちらは大満足だったはず。

自分の決めた道を
ひたすら突き進む

それは強く、まぶしい。

なかなかできることじゃないし、
自分と比べるには
違いすぎて
どこに感情をもっていっていいのか。


「誰かの為に」なんて
立派すぎる、

でも自分たちのやっていることも
誰かに少しは良い影響を
与えていると信じたいね。

きっと自分のためだけなら
こんなに頑張れるわけない。


いつかそう遠くないいつか、
自分もアフリカの大きな夕日を
見たいと思っている。

映画みたいに
ライオンでは立派すぎるから
駆け抜ける風くらいでいいから
大地を駆け抜けてみたいものだ。

思い入れが強い分
映画の出来は、そこそこ、
大満足というわけにはいかないが
名古屋からアフリカまで
ひと時、連れて行ってくれた。


それだけで見た価値はあると思った。

★100点満点で75点

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書籍「サラバ!(上・下)/西 加奈子著」感動した!最高傑作に出会えた!!

2015-04-03 09:42:33 | 読書の時間
書籍「サラバ!(上・下)/西 加奈子著」★★★★★
西 加奈子 著 ,
小学館 (2014/10/29)
(375ページ/358ページ ,各1.728円)



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第152回直木賞


「1977年5月、圷歩(あくつあゆむ)は、
イランで生まれた。  父の海外赴任先だ。
チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。
イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は
小学生になり、今度はエジプトへ向かう。
後の人生に大きな影響を与える、
ある出来事が待ち受けている事も知らずに―。!」

(小学館 HPより)


憧れのエジプトの地を踏んだ時のことを
懐かしく思いながら
主人公の少年時代を読んだ、

ゲジラ塔のゲジラタワーを近くで見た、
周囲を案内してくれたエジプト人は
何気なく手を繋いできて
気温の高いなか
拒む事も憚られ、しっとりと冷たい手
断片的に脈絡もなく


同じ様に遊んでいても
海外赴任の日本人家庭と
現地の普通の人々では
暮らしの格差は
子供の目にも明らかだったろう、
それでもそんの関係なく遊べるのが
子供の良いところであり、
残酷なところでもある。


「サラバ」
彼らの挨拶の言葉、

自分の記憶では「アッサラーム」とか、
「イッシャ・アラー」とか
「サラーム」とか


異国の言葉がその時の
空気の様なものと一緒に
何処かの場所に引き戻してくれる。



家族のあれこれを描いた、上巻、
下巻に入って
一体この物語はどこに行きつくんだろう?
そんなことを考えながら
どんどん減っていく残りのページ。

歩(あゆむ)という名前
彼はいつしか、自ら歩き出す


かつて唯一の友人で
彼のヒーローだったヤコブ、

彼の姿を認め、走り出したい気持ちを
34歳の主人公は一瞬押しとどめるが
お互い駆け寄り抱き合う、
一瞬で二人が子供時代に返る。

ヤコブはエジプトでも少数派の
コプト教を信じている、
信じることは、息をする事と同じと
強く言い放つ、
歩はいまだに、信じるもの
信じられるものを探している

子供の頃は二人は
何も持っていなかったが
全てを手にしていた、可能性の卵を


大人になった二人は
随分と変わってしまったけど
ナイル河のゆったりした流れを目にして
常に「サラバ」がお互いの
身近にあったことを
強く強く実感する


このあたり、号泣していた、
改めて今まで読んできた
長い長い物語のその長さの
意味が分かった、
オレは何かを持っているんだろうか?

サラバ!
サラバ!

書こうと決めて3年経った
37歳でフリーターの主人公
小説を書きあげ
生まれた街の空港に降り立つ、
それが傑作なのか
人々に認められるか
そんな不安は無用だ
書きあげたことにこそ意味がある。

そんな生き方は眩しい
憧れもするけど
やはり心の中でだけ


とてもつもない小説を読んだ、
2ヶ月経って、再読
やっと感想のような文章を書いた。
最高!


★100点満点で100点


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