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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「南極物語」新鮮味なし、出来は悪くない

2006-03-31 00:11:31 | 大作映画ハリウッド系
「南極物語」★★★
ポール・ウォーカー、ブルース・グリーンウッド出演
フランク・マーシャル監督、2006年アメリカ

南極の大自然と犬の演技が見所。

何もかもがスマートに進行して
大自然の厳しさもいまひとつ伝わらない。

昨年公開のペンギンのようにじっくり撮影した
映像を見た後では、映し出される映像に
驚きを覚えないのが致命的。

どうせなら日本公開は夏にするべきだった。
ただこの映画を自分は常夏のバンコクで見たので
暑気払いに最適でした。

20年以上前の邦画のリメイクなので
もっと現在的な味付けがあっても良かったと感じた。
このスケール感は大画面で見たいところだが
1000円以上払うのはキツイ、
レンタルを待って、夏に見るといいかも。

でもこの映画では泣けない。

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「ヒストリー・オブ・バイオレンス」罪は償うべきもの、消えはしない

2006-03-30 00:57:45 | ミニシアター系映画
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」★★★☆
ヴィゴ・モーテンセン、マリア・ベロ主演
デビッド・クローネンバーグ監督、2005年アメリカ

スリリングな展開、
見ているこちらも主人公の真の正体は
分っている。

分っていないのは彼の家族だ、
これは本当に怖いことだろう。
長年一緒に暮らして来た、夫であり父が
全く違う顔を持っているかもしれない・・・疑惑。

この映画の本来のテーマが何かは分からないが
過去を捨てた男は、新しくやり直すことはできるのか?
もっと言えば過去の罪から逃れて
別の場所で新しい人生をやり直すことは出来るのか?

その一点に焦点が当たったときこの映画は輝きを失くしてしまう。

役者はホント良い!
すごく良い、ヴィゴ・モーテンセンの一瞬で変わる別の顔、
奥さん役のマリア・ベロの芯のあるしなやかな感じ、
そして子供たち、みんな良い。

でもこの映画が描く世界が明らかになったとき
なんだかバカバカしいと思った。
人は罪を犯す、それは恣意的であれそうでなくても。
でも罪は償わなければいけない。

その前提を放り出して、たくさん人を殺したけど
別の生活を今はしている、そっとしておいてくれと言っても
それはダメだよ。

もしかしたらその過去の罪も「愛」はそれを
赦すのかと言いたいのかもしれないが、
罪は罪、愛は愛
そんな裁きは不要だ。

でもそんな訳の分らない堂々巡りのようなことを
見てる人の考えさせようとクローネンバーグが意図していたとしたら
それはもうそのとおり、でも何かあるはずと深読みして
映画を楽しんでいる。

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「SPIRIT スピリット」ジェット・リーの雄姿から目をそらすな!

2006-03-29 01:05:27 | 香港・アジア映画
「SPIRIT」★★★★★満点!
ジェット・リー主演
ロニー・ユー監督、香港・アメリカ2006年

ジェットー・リーは改名前の、
リー・リンチェイの頃からマイ・アイドルだった。
その贔屓目で見ていることを意識しながらも
彼はひとつの到達点に達したと確信した。

実在の人物のストーリーを借りながら
彼が見せてくれるのは
彼の会得した様々な技の美しい切れ味。

この映画はこのところ続いた
美しい映像の東洋の映画ではなく
マーシャルアーツそのものの美しさや極意を
充分に見せてくれている。

山里の草原でジェット・リーがひとり
静かに体を動かし、キメのポーズをとると
涙が静かにこぼれてくる。

また戦いの場で熟練した技を
次々と見せてくれるシーンでは嗚咽を堪えた。

そして充分に感じることができる
ブルース・リーには間に合わなかったけれど
自分にはジェット・リーがいて、同時代を生きている。

この映画を見ている間中、その至福を感じて
ホント嬉しかった。

全ての人が感動するような映画じゃないが
きっと心を打つシーンがあるはず。
またすぐにリピート必至の
自分にとって贅沢な映画。

「本当の敵は自分自身の中にいる」
だらだら生きてるなよ、
本当にやりたい事に少しでも近づけるように
ちゃんとしろよ!と。

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「クラッシュ」人はぶつかり合いながらも、すれ違う

2006-03-28 00:15:18 | ミニシアター系映画
「クラッシュ」★★★★
サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン出演
ポール・ハギス監督、2005年アメリカ

こんなにも人でいっぱいの街の中
絶えず人と人はぶつかり合う。

ほとんどはすれ違うだけ、すぐに気にもかけずに
目的の場所に急ぐ。

そのとき本当にぶつかり、すれ違ったのが
心と心だったら、
相手が何を考えているのかなんて分らない
それは考えてみれば怖いことだが
普通はそんなこといちいち考えていられない。

もし最悪なことがあるなら
それをこの映画は見せてくれる、
では見たことでそれを避けられるかといえば
答えはノーだ。

それなら救いは無いのかといえば
どうなんだろう、
やはりそれでも人は人とすれ違い、
時々はぶつかり合う。

そして時々見知らぬ同士が知り合い、
心を通わすこともできるのだ。

なんという脚本のうまさ、
すごいね、そしてそれを楽しむことの喜び。
圧倒的な才能はあるのだと感じた。

アカデミー作品賞、脚本賞受賞作品ですが
今回も小粒な作品の受賞がちょっと残念です。
じかいはまさに大作!が取って欲しい。

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★良く出来た映画ですが、アカデミーの2005年の頂点の1本というには
小粒すぎじゃないかな。心にグサッとくるには洗練されすぎ。
人間ってもっとこんがらがって整理つかないものじゃないか。



「力道山」ソル・ギョングの役者魂は本物!

2006-03-27 00:15:45 | 記事リバイバル
この記事は2004年12月23日ソウルで見た時
すぐにブログにソウルから書いたもの。
日本でも公開が始まったので再掲載する。


「力道山」★★★☆
ソル・ギョング、中谷美紀主演
ソン・ヘソン監督、2004年韓国

土曜の深夜、残りひとつの席に滑り込む。

ソル・ギョングは熱く濃い。
どの映画でも全身全霊という言葉が
当てはまるくらいの熱演だ。

セリフのほとんどが日本語でという
異色の映画は力道山の命日に公開され、
動員トップに躍り出た。

今、韓国の人たちが何を見たがっているのか。
昨年この時期、「シルミド」という北朝鮮潜入の訓練を秘密裏に行い、
無残にも歴史の中で消された人たちの真実を描いていたように、
経済の発展を遂げた今、過去の考証をさかんに行っている。

その二つの映画で圧倒的な存在感を放つソル・ギョングは、
実在の力道山をこの映画で演じきっている。


朝鮮人という偏見から、プロレスのヒーローへと変化する
生身の人間を、時にあざとさも見せながら、
何かを掴む為なら、他の何もかも省みない強さに胸が熱くなる。

何かをするとき、いつも人目を気にしてはいないか。
本当に欲しいものも見つけられずに、
誰かと比べて「それ程悪くないな」が、何かの基準なら
それはあまりに虚しい。

★この映画を見たとき、映画の力を感じた、そして
役者の心意気をそこに見た。
すごく良い気分で映画館を後にしたのを覚えている。
映画の出来はそこそこ、でも熱い役者魂を見るだけでも価値アリ。

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