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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「スタンリーのお弁当箱」従来のインド映画とは違うが、出来は甘口

2013-07-31 09:22:07 | インポート
映画「スタンリーのお弁当箱」★★★☆
パルソー、デイヴィヤ・ダッタ、
ラジェンドラナート・ズーチー出演

アモール・グプテ監督、
96分、2013年6月29日より全国公開
2011,インド,アンプラグド
(原題/原作:STANLEY KA DABBA )




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「だいたい3時間くらい
内容と無関係な群踊がお約束の
インド映画にあって
6/2に見た『きっとうまくいく』←(過去記事へ)は
http://yaplog.jp/sora2001/daily/201306/03/
違う味わいがあったが
この映画は96分で踊りなしと
これまで公開されたイ
ンド映画とは違う部分が多い、
いわゆるミニシアター系の味わい、
こんなホノボノ系も良いものだ」



クラスの人気者スタンリーは、
小学校2、3年の男の子、
昼は家で食べるからと
教室から抜け出すが
家には戻らず、水を飲んだり
街をブラついて時間をつぶしていた。


事情を知ったクラスメートが
昼飯を少しづつ分けてくれるようになったが、
先生に見つかり
「自分の弁当を持って来ないなら
学校にも来るな」と言われ
学校に行かなくなってしまう。

実はスタンリーの両親は事故で亡くなり
親戚の家に預けられているが
食堂をやっている親戚は
スタンリーを厄介者としか見ていない、
ケンカした、転んだと言っていた
顔の痣は
その伯父に殴られたものだった。





薄暗い厨房をかたずけ
そこで働く使用人と一緒に寝る様な生活、
可哀想だなと思うが
インドを旅すれば分かる
こんなこと特別な事じゃないと。

まあ、色々あって
スタンリーは学校に復帰し
意地悪な先生は学校を去り
楽しく暮らしましたとさ、という
心温まるオチ

綺麗にまとまり過ぎてて
なんか物足りない、
3時間を普通は覚悟するインド映画だけど
この映画はその半分くらい、
こってりとしたインド料理を期待すると
あまりの甘口、薄味に
ちょっと肩すかしを食う。



でもまあ、時にはこんな映画もいい、
色んな国で作られる
良質でその国の様子も垣間見える映画
そのひとつという映画だった。

★100点満点で75点


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映画「立ちぬ」描いた対象が曖昧で伝わらない

2013-07-28 00:09:53 | 邦画
映画「立ちぬ」★★★
庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊
西村雅彦、スティーブン・アルパート
風間杜夫、竹下景子、國村隼
志田未来、大竹しのぶ、野村萬斎 声の出演

宮崎駿監督、
126分、2013年7月20日より全国公開
2013 二馬力・GNDHDDTK
(原題/原作:Bereurlin )




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初登場首位9億6千万円と
100億円に向かって快調なスタート、
しかし夏休みの子供の上乗せは
期待できそうもない。



「航空技術者として活躍し
零式艦上戦闘機の設計などを手がけた
堀越二郎の10歳からの30年間のドラマ
映画オリジナルのヒロイン
菜穂子との恋模様を描く」
ぴあHPより



予告編はユーミンの「ひこうき雲」が
フルで流れ
そこに印象的なシーンが展開して
久し振りに積極的に
アニメを見ようかと思わせるに充分だった。
レコードに針をおいたときの
わずかなノイズも何だか懐かしい。





で、期待して劇場へ行ったわけだけど
予告編の詩的な印象は
本編では影を潜め
大人向きなのか
子供にも分かってもらいたかったのか
そのあたりが曖昧で
エンタメとしての伝える力が不足し
後半はマンガの書き割りのような
単発で無味なセリフの連続で
これでは心情は伝わらないと感じた。



飛行機を作りたいという情熱を
貫いた主人公は
その完成したものが
人を殺す道具ということも
充分分かっていたはず

それは愛する人を守るものでありながらも
やはり人を殺す道具である、
そのあたりの製作者の苦悩って
もっと明らかに描いても良いはず。




アニメという制約のなかで
人の心の動きはどうしても
セリフに頼らざるを得ない

表情の変化は乏しく
ましてセリフはぶっきらぼうに
空間に発せられ
それはこちらには届かない。


ちょっと残念な作品だったな、
それでもラストのユーミンの歌は
最後まで聞いてから席を立った、
エンドロールでは早々に席を立つ自分には
珍しく余韻を楽しんだけど
それは映画じゃなく
歌そのものだった。


★100点満点で65点


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書籍「報復、それから/ジリアン・ホフマン著」忘れた頃の続編、もう忘れてた

2013-07-26 16:24:04 | 読書の時間
書籍「報復、それから/ジリアン・ホフマン著」★★★☆
ジリアン・ホフマン著 ,
ヴィレッジブックス 、2013/4/20
(616ページ , 1.029円)






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『報復』『報復ふたたび』につづく待望の最新作!


「フロリダで発見されたレイプ惨殺死体。
硫酸で焼かれた唇は笑みを浮かべ、
首には「Z」の焼印が残されていた――
やがて名家の息子が逮捕されるが、
その直後、類似の犯行を示す映像が
容疑者の母親に送られてくる。 」

HP解説より


陰惨な殺害方法、連続殺人、
犯人はあっさり掴まるが
捜査していくうちに
真犯人は別に居る事実が発覚、
そしてその裏には
残虐な秘密クラブの存在が明らかになる。

事件を追うのは
検事補ダリアと刑事マニー
しかしその秘密クラブの手がかりから
収監中の死刑囚キューピッドが浮かび、
彼に話を聞きに行く事になるが
ダリア自身も言っているように
「羊たちの沈黙」のレクター博士に
会いに行くような好奇心もあって、
このあたりはダリアを身近に感じる。



人間は冷静になろうとしても
どこかでミーハーなのだから。


事件の核心に迫る時
かつてキューピッドと対決した
C・J・タウンゼントが今はどうしているか、
イメージでは物凄く強い女性と感じていたが
彼女はその後、再び名前を変え
別の街に暮らし
夫とも離れてかろうじて生きながられていた。

それ程かつての事件が
まだまだ尾を引いているわけで
今回は彼女はその「恐怖」と
真っ向勝負に挑んで
その恐怖に打ち勝つことになる。



終盤はそれまでの展開と違って
駆け足で
味わいには欠けるが

次回は秘密クラブの大物たちと
対決することを示してくれていて
楽しみだ。


最初の「報復」は文句なく面白かった、
過去記事を見てもその興奮が分かるが
2作ではちょっと違うなかと感じ、
この6年ぶりに読んだ続編は
もう前のを完全に忘れてるので
その点では新鮮だけど
なんか物足りない、
結局最初の衝撃が強すぎたってことだ。



でも内容的には
まだまだ期待出来るので
次の新作を期待したい。


@過去記事を参考に@
「報復」★★★★処女作でこの力量 2005年02月27日(日)
「報復ふたたび」★★★☆期待が大きすぎた!2006年02月01日(水)

★100点満点で70点

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映画「ベルリンファイル」凄いぞ韓国映画!文句なしの面白さ

2013-07-25 10:14:50 | 韓国映画・アジア映画
映画「ベルリンファイル」★★★★★
ハン・ソッキュ、ハ・ジョンウ、
リュ・スンボム、チョン・ジヒョン出演

リュ・スンワン監督、
120分、2013年7月13日より全国公開
2013,韓国,CJ Entertainment Japan
(原題/原作:Bereurlin )





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韓国では今年1月に公開され
初登場1位、最終的に700万人を超え
歴代興行成績17位と大ヒット。



「どんな映画なのか、全く予備知識無しで見た、
久々のハン・ソッキュに
笑わないチョン・ジヒョンまで登場して
なんだか嬉しくなる、
そして始まったアクションは本気モード前回で
久々に韓国映画の底力を実感した、
文句なく面白い!
もう一回見よう」



何故だかベルリンが舞台、
暗号、ホテルでの駆け引き、
モサドやロシア、北朝鮮など
キナ臭いキーワード満載で
そこから一気にストーリは動き出す。


北と南の分断から派生するドラマに
この手があったかと
まだまだネタは尽きないなーと思いつつ
結局そういうストーリーは二の次
アクションの見せ方や
韓国の考える北朝鮮の国家というものが
映画の所々に見えて興味深い。



何といっても嬉しかったのは
ハン・ソッキュが彼らしい演技を
見せてくれたことだ、

『シュリ』から14年経っても変わらない、
当時共演のソン・ガンホが別人に
変わり果てたのと違って
スター、ハン・ソッキュで居続けている。


そして久々のチョン・ジヒョンは
役的に少し物足りなかったが
彼女の代表作がまた見られるといいなぁ

などと迫真の演技を見つつも
心の底から湧きあがる
切ない感情を久々にコチラも感じて
ホント、とても嬉しい時間だった。


それから特筆すべきは
こちらも久々のリュ・スンボムの存在感、
良い役者になったな、

悪役をホント憎々しげに演じていて
彼のキレのあるアクションが
新作でまた見たいものだ。

とにかく圧倒的で
迫力あるアクションシーンは
よくぞやった!と拍手、

上質のエンタメとして成立している、
ただ夫婦の心情には
もうひとつ迫るものが無かった
ここを改良すれば最高だったが
映画のラストは
もしかしたら次への予告だったかもしれず
期待したいものだ。

もう一回見よう!大満足!

★100点満点で95点


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映画「アンコール!!」変わらなくても良いと思う

2013-07-21 11:27:59 | ミニシアター系映画
映画「アンコール!!」★★★★
テレンス・スタンプ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、
ジェマ・アータートン、クリストファー・エクルストン出演

ポール・アンドリュー・ウィリアムズ監督、
94分、2013年6月28日より全国公開
2012,イギリス、ドイツ,アスミック・エース
(原題/原作:SONG FOR MARION)





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「予告編を見て楽しみに待っていた作品、
こういう映画を見ると
アクション大作、しみじみとしたドラマ、
同じスクリーンで見る訳だけど
その多様性と
底から引き出される感情の波は
人間の心の色んな部分を刺激して
映画が好きで本当に良かったと
しみじみ思うのだ」



妻のマリオン(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は
車椅子生活を余儀なくされているが
合唱団「年金ズ」で歌う事を楽しみにしている、
そんな妻を暖かく見守るアーサー(テレンス・スタンプ)は、
寡黙でとっつきにくく
息子とも溝が出来ているが
修復の努力をしようとはしない。


明るく多くの友人と交流する妻と
頑固ジジイの夫は対照的だけれど
二人が画面に現れると
そこにただ居るだけでしっくりくる、

歳月というか
彼らの歴史というか
そんなものまでが
見える気がするから不思議だ。

妻が衰えてしまい
ベッドに寄り添い、手を重ねる
虚空を見つめる目
静かな静かすぎる家
こうしてそれぞれの家で
色んなドラマが展開されている、
それが分かるからこそ
分かりあえる人を失う恐怖が
切実に伝わる



彼の慟哭に
こちらも胸が締め付けられる
避けられない現実でも
それでも悲しみは避けられない。



死んでしまうということが
大きなテーマだけれど
合唱クラブでの笑いもふんだんにあって
笑って笑って
その「泣き」の衝撃に耐える事が出来た。


夢が叶ってハッピー!
そんな終わり方は出来ない映画
だからハッピーエンドは無い
けれどそれでも人は前に進むしかなく
自分の生を生きるしかない、

他人にどう思われようと構わない
自分が理解してもらいたい人にだけ
何かが伝われば
それだけで満足だ。

しみじみ良い映画を見た。

★100点満点で90点


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