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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「ATOM アトム」科学の子、現代に蘇る※全米6位!

2009-10-31 00:09:37 | 大作映画ハリウッド系
「ATOM」★★★
上戸彩、役所広司 声の出演
デヴィッド・バワーズ監督、100分、2009年、2009-10-10公開




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全米6位初登場(10/25付)700万ドル


「日本人なら誰でも知ってるアトムの
ハリウッド版の登場、もっと流行っても良さそうなのに
早くも小さな劇場に移ったので急いで見に行った、
吹き替え版で上戸彩と聞いてたので大丈夫かなと思ったが
元気でピッタリだった。」



アトムに特別な思い入れは無いので
これはこれでアリと思ったが、ストーリーが単純で
コミカルなシーンは子供くらいしか笑わない程度と
全体的にストーリーの質は低く完全に子供向き、
日本人なら大人も見るだろうから
日本は完全な日本版に挑戦すべきだろう。



想定した未来を現在は迎えてしまい、
当時考えられた科学的な進歩を超えた部分もあれば
全く追いついていない部分も、
でもせっかく今、作るなら
現代が抱える科学的な問題を織り込んだり、
科学が進歩しても相変わらずな人間の心とか
そういうのを見せてもらいたかった。

アトムが高層の建物から落下し、
その途中で自分の足からジェット噴射で
空を飛べることを発見し、ピューッっと空を
飛ぶシーンは良かったな、
あんなふうに自分の思いのまま空を飛べたら
気持ちいいだろう、人間はそんなこと出来ないから
こうして映画で実現させる。

似たシーンを思い出す、スパイダーマンだ、
最初はうまく出来なくて看板にぶつかったりするが
そのうちビルの谷間を何物にも邪魔されず
思いのまま飛んでいくシーンだ。

人間は重力に縛られ、この体に押し込まれ
もどかしいような日常を送っているから
映画の中でくらい、ピューッっと空を飛んで欲しい、
どこまでもどこまでも雲まで突き抜けて行け。



★100点満点で60点


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夜の回だったので子供がいなかった、昼だったらどんな劇場なんだろう。

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「あの日、欲望の大地で 」タイトルは大げさだけど見ごたえある傑作

2009-10-30 00:09:12 | ミニシアター系映画
「あの日、欲望の大地で 」★★★★オススメ
シャーリーズ・セロン、キム・ベイシンガー、ジェニファー・ローレンス主演
ギジェルモ・アリアガ・ホルダン監督、107分、2009年、2009-10-10公開



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「映画冒頭の燃えるトレーラーハウスの映像、
説明もなく全く別の場所でストーリーが始まる、
でも燃える映像が頭から離れない、
そして映像が燃える前のトレーラーハウスに繋がる、
くどい説明などなく、流れるように物語が動き出す」



孤独を抱える二人の女、
同じ孤独を抱えていても
その度合いは誰にも分からない、
深い深い井戸を覗き込むように。

時間軸が現在と過去に移動し
別の場所別の主人公の物語が重層的に語られる、
どこで繋がるんだろう、
もしかして全く別の話を重ねているだけなのか、
ミステリータッチで目が離せない。



身近な人にはうまく伝えきれず、
日常とは別の部分でわずかな接点だけあれば
むしろ知らない人のほうが
心を通わせられるのかもしれない、
もちろんそれは錯覚に過ぎないのだろうが。

人は考え過ぎてバカなことをしてしまう、
そして時に考え無さ過ぎてまたバカなことを繰り返す、
どうしてこんなことを・・・と思いながらも
いつか繰り返す、

学習していいはずなのに、それもこれもひっくるめて
時々取り戻したいような、愚かなことをしてしまうのだ。

この映画のラストには救いがあるが
ちょっと拍子抜けするくらいあっけなく、
もうひとつひねりが欲しかったが
そこまでは完璧に作り上げられた映画的作品、
時間をかけて練りに練った脚本に感動。

散漫になることなく心地いい緊張感で
ラストまで、
映画的な映画を見たな~と思いながら
劇場を後にした、少し肌寒い夜。


ギジェルモ・アリアガ・ホルダン監督はこれまで脚本で活躍していた。
2006年 バベル
2005年 メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
1999年 アモーレス・ペロス


★100点満点で85点

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キム・ベイシンガーが秀逸だった、まだまだ頑張ってます。

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「真幸くあらば」東京国際映画祭2本目

2009-10-29 00:09:35 | 邦画
「真幸くあらば」★★★☆
尾野真千子、久保田将至 主演
御徒町凧監督、2009年、91分、2010年1月9日公開予定



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「出来心で家宅侵入をした男が
そこに居合わせた二人の男女を殺害し、
裁判では死刑が求刑され
男はその刑を受け入れた」



死刑囚には期限がない、
寿命の様にいつその日が来るかは
知らされず、ただ「その日」が必ず来ることだけは
事実として受け入れ、
残りの日々を生きてく。

殺害された被害者の家族などから見れば、
当然のことと思うだろうし、
殺人を犯して10年くらいで
刑を終えて普通の生活が出来ることには
違和感を感じる人も少ない。



それでもこの映画は罪や罰ということではなく、
死刑囚としての極限状態にあっても
「生きている」ことこそ大切なのだと
当たり前なことだけど強く訴え、
そのことを実感させてくれた。


こういうものはやはり映画でなければ
経験できない題材であり
その凝縮された2時間に
自分もスクリーンと向き合い、
まるで当事者のひとりのように感じることが
できるのは幸せな体験だ。

今回はこの映画の監督が32歳と若いのも
びっくりした、
そしてちゃんと
若い人にもチャンスがある日本映画界に
希望を見た。

映画としてどうだったかというと
「面白かった」と言い切れないけれど
それは題材が題材だからで、
ある意味「究極の純愛」という面からみれば、
感情移入は難しいが、なかなか良くできた映画といえる。

でも地味だからヒットしないだろうな、
製作者の話を聞いてしまったので
頑張って欲しいなと思わずにいられない。

★100点満点で70点


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監督が若くて驚いたが、作り上げた作品がしっかりした出来で、これも驚き。

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「引き出しの中のラブレター」本当の気持ちはなかなかうまく伝わらない

2009-10-28 09:09:53 | 邦画
「引き出しの中のラブレター」★★★☆オススメ
常盤貴子、林遣都、中島知子、岩尾望主演
三城真一監督、107分、2009年、2009-10-10公開




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「伝えたくても伝えられなかった大切な想い。
誰もが引き出しの奥深くに眠らせていることがある、
ラジオのパーソナリティをしている主人公も
父親と疎遠になったまま亡くしてしまい、
その気持ちを抱えていたが、父親の遺品の中から
自分宛の手紙を受け取り、読めないまま
引き出しにしまっていた」



ラジオの番組の中で北海道の少年(林遣都)から
父親と祖父の仲が悪く、笑わない祖父を
どうしたら笑わせられるでしょうかというハガキが届き、
ラジオのパーソナリティの真生(常盤貴子)は
その解決方法をリスナーに問いかける、
そのあたりの描写は自分の仕事というものに
今のままでいいのかと揺れる心情が伝わる。


主人公の真生が突然、北海道へ行き
ハガキをくれた少年と会い、
彼の祖父を訪ねる行動に出たとき
なんでそこまでするのだろうと思った、
仕事としての関わりと、その行動に
違和感を持ちながら、これからどうなんるんだろうと
見守った。

仕事は自分の時間の多くを使うことを考えたら
本当に大切なものだ、
お金を得ることももちろん、自分を表現する手段でもある、
自分も含め常に今の自分でいいのかと
きっと時々は考えながら毎日を過ごしている、
だから主人公が「今の自分」でいいのかと悩む部分には共感できる、
何かを成し遂げたいと思いつつも
それが「何」なのか分からないのが現実だからだ。

この映画はラスト近くに意外な「落ち」が用意されていて、
それが映画を観終わったと爽やかな気分にさせてくれる、

このシーンを見るだけでもこの映画を見る価値があった。

北海道の海沿いの町、海の様子や
よく整備された教会までのアプローチの林、
そこに鳴り響く鐘、
こんな町も実際に行って見たいなと思った。

派手さはないけれどしみじみ良い映画だった。

★100点満点で70点


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役者じゃない人が演じるのは好きじゃないが、今回の中島知子(オセロ)は良い味を出していた。

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「RAIN DOGS」東京国際映画祭1本目

2009-10-27 00:09:44 | 香港・アジア映画
「RAIN DOGS」★★★
クァン・チョンワイ、リゥ・ワイホン、ヤスミン・アフマド出演
監督:ホー・ユーハン、92分、2006年、マレーシア
2006年ヴェネチア国際映画祭入選作



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「アジアの風ー追悼ヤスミン・アフマド」


「マレーシアの小さな町に母と暮らす少年、
兄はクアラルンプールで働いている、
母は新しい男が出来、兄は都会で賭博がらみで
殺されてしまう」



周囲では色々な事件や出来事が起こるが
少年はそれらに強烈に心を動かされるでもなく、
マレーシアの暑い空の下、
大人の準備期間のような時間を過ごしている。

日常的に4つの言語が行き交い、
商店の看板には多くの中国漢字が目に付く、
まさに地続きの国が混ざりあっている。
日本では決して見られない部分だ。


町から町へと行く間の道路からは
熱帯の森の緑がきらつくように存在し、
その傍らで人間はなんとか自分達の今の生活を
守ろうと汲々としているようだ、
それでもそんな毎日がかけがえのないものだと
映画は語りかけてくる。

主人公である少年が青年へと変わる短い時間に
何を感じ、どう行動したか、
ここに描かれた全てに共感出来るわけではないが、
「そういう瞬間ってあるよな」と
ふと懐かしい気がした。



監督であり俳優でもあった
ヤスミン・アフマドの追悼特集の1本、
公開してもお客は入らなそう、
退屈ってわけではないが、すごい見所があるわけでもなく、
それでもマレーシア映画なん滅多に見られないので
映画祭の最初の1本にこの映画を選んだ。


★100点満点で60点


soramove
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初めて行ったクアラルンプールは大都会、
しかし少し街を離れたあたりの車窓から見た熱帯の森は映画の通りだった。

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