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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「わたしを離さないで」小説世界の具現化は難しい

2011-03-30 02:04:59 | ミニシアター系映画
「わたしを離さないで 」★★★☆
キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ 、
シャーロット・ランプリング 出演

マーク・ロマネク 監督、105分 、 2010年 イギリス=アメリカ、 配給:[20世紀フォックス映画]
2011年3月26日公開
(原作:カズオ・イシグロ/Never Let Me Go )




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この映画は昨年の映画祭で見た、
せっかくなので近々もう一度みるつもり。
その時の感想を再掲載する。


東京国際映画祭・コンペティション出品作品
スクリーン7の大劇場が満席だった。


「田園地帯にたたずむ寄宿舎で
キャシー、ルース、トミーの3人は、
小さい頃からずっと一緒だった。
18歳となった3人は農場で共同生活を始める、
やがて恋人同士となったルースとトミーを、
複雑な思いで見つめるキャシー。
そして3人に別れの時が訪れる。」



ストーリーは衝撃作ともいえるが、
SFでこんな未来を他の作品で見たこともある、
けれどこの作品で泣けるのは
3人の関係だ

幼いころから一緒に過ごし
同じ時を共有してきた、
そして訪れる「運命」。

こんなことあり得ないと思いつつも
しっかりた演出と丁寧な3人を中心とした
心の動きを描いて
リアルというより、詩的で
やはり物語の中に入り込んで
切ない気持ちになるのだ。



何かを象徴とさせるような
風景を長回しで写したり
そこに自分達は様々なことを心の中で
考えたり、解釈したりする、
劇的な演出が少なく、
ともすると盛り上がりに欠けるように感じるが
これは後からしみじみ心に迫る映画だ。

見ごたえのある映画だった

では面白かったかというと
実は退屈な感じが長く
エンタメとしてもうひとつ、
ラスト付近で主人公の青年が
とうとう感情を爆発させ
空を見上げて叫ぶシーンは忘れられない。



★100点満点で70点

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映画「ソウル・キッチン」疲れ気味の心がちょっと元気になれる

2011-03-27 21:20:06 | インポート
「ソウル・キッチン」★★★
アダム・ボウスドウコス、モーリッツ・ブライプトロイ、
ビロル・ユーネル、モニカ・ブライプトロイ出演

ファティ・アキン監督、99分、2011年1月22日公開
2009,ドイツ、フランス、イタリア,ビターズ・エンド
(原作:原題:SOUL KITCHEN )





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「ドイツのハンブルクで“ソウル・キッチン”という
レストランを経営するジノス(アダム・ボウスドウコス)は、
頑固者の天才シェフを雇うと、
彼の料理が評判とな理、店は繁盛する。
何もかもうまくいき始めたと思ったが
兄が刑務所から仮出所してくると
だんだん悪いほうへと向かっていくのだった」



予備知識なしで見たので
最初、冷凍食品を揚げる、温める
そんな簡単な料理を出す
いわゆる場末の食堂が舞台なのに驚いた、

レストランとも言えないような
全体的に汚らしいキッチンとホール、
味より量や早さのような雰囲気に戸惑う。


ドイツ映画だけれど
主演の顔はインド人かと思った、
資料でギリシャ系と知り
自分の常識的な認識不足を再確認も。

新しいシェフが来て
店が繁盛し始め、
主人公は彼女に会うため北京に向かうが
このあたりからストーリーは
破滅的な方向へ向かう、

なんだろうな、すごくいいアイデアとか
すごく面白いとか
そこまでは感じなかったが、
ドタバタしたけど
最後はなんとか丸く収まったという感じ。


心に残る名作とは全く言わないが
「次はどうなるんだろう」と
楽しみながら見た、

自分の作った店が広く支持されたら
それは嬉しいだろうな、
自分の信じた店づくり
選んだテーブルや食器
そして重要なコンセプトはもちろん。


イメージとは違った映画のだったが
期待しなかった分
儲けたような気分、
でもレンタルまで待っても
損失なし、そんな映画。


★100点満点で70点



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ファティ・アキン監督は『愛より強く』でベルリン国際映画祭金熊賞、
『そして、私たちは愛に帰る』をカンヌ映画祭で、観客賞と最優秀脚本賞
そしてこの作品ではヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞

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映画「悪魔を見た」悪は存在する

2011-03-26 00:29:45 | インポート
「悪魔を見た」★★★☆
イ・ビョンホン、チェ・ミンシク出演

キム・ジウン監督、144分、2011年2月26日公開
2010,韓国,ブロードメディア・スタジオ
(原作:原題:I SAW THE DEVIL)





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「女性ばかりを狙った連続殺人事件が発生し、
フィアンセを殺された国家情報院捜査官が
犯人を逮捕するという職務から逸脱して
復讐の為、犯人を追いかける、
まさに悪は存在するとしか思えいない
極悪の犯人像と
追いかけるうちに心の闇を覗いた男を描く」



これぞ韓国映画のテイスト、
人情ものが得意なチェ・ミンシクは、
徹底的な悪人を演じきり
こんな映画をこんな有名な俳優が
演じて良いんだろうかと思うようなシーン多数。



でもこれに輪をかけて
悪には悪を、をそのまんまで突き進む
被害者の身内という
弱い立場から
犯人を捕まえては
生殺しのように解放し
追いつめる男もまた
悪魔の顔を持っていて
こっちの恐怖の方が心から震える。



とにかく「悪」には徹底的な罰が与えられるべき、
そんな考えが社会全体にあるんじゃないかと
思わせるような映画、
弱いものが反撃する映画は
実は韓国映画には結構あるが
主演のイ・ビョンホン目当てに劇場に着た
ファンには驚くべき体験となったようだ。

血しぶきが顔にかかるときの
主人公の恍惚とした表情



きっと観客も爽快とまではいかないにしても
すっきりした気分になるのだろう、
そんな考えに支えられてなければ
人気俳優がここまでやるとは思えない。

犯罪そのものの他にも
韓国の学歴至上主義みたいなものや、
日本より顕著な格差社会、
インドのカースト制度並に
一度自分の立ち位置が決まったら
それが一生ついてまわるような
かなりシビアな社会情勢も開間見える。

ここ3年くらい韓国へ行っていない、
その前には7年間で15回訪れた、
7年という歳月は相当の変化が見られた
社会の変動を示すように
為替も大きく変動した。

見た目、日本と変わらない様にも映るが、
急激な変化にどこかいびつな社会が
ほころびを見せている、
日本にはあまり知らされないが
犯罪もかなり多い、
そして様々な弊害に声を上げる人も多い。

そんな場面に出くわすと
海を越えたお隣の国との違いを実感する。



などと久々にソウルへ行って
新しいものや変わらないものを見てこようかな
そんなことも思った。

映画の出来は上々、
けれど描いている内容が内容だけに
この映画が大ヒットして
多くの観客が見るっていうのも怖い気がした。



★100点満点で75点

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イ・ビョンホンがよくぞ、こんなおぞましい映画に出演したものだと思ったが、
彼が犯人役をやったら、のけぞるほど驚いただろう。と思うとまだまだ甘いか。

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書籍「東京ポッド許可局」~文系芸人が行間を、裏を、未来を読む~

2011-03-25 07:04:54 | インポート
「東京ポッド許可局」★★★☆
マキタスポーツ (著), プチ鹿島 (著), サンキュータツオ (著),
みち (著), みずしな孝之 (イラスト)
,
新書館、2010/9/24
( 269ページ ,¥ 1,890 )

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「リスナー登録者数14万人を誇る
大人気ポッドキャスト放送が、待望の書籍化!
「東京ポッド許可局」とは、
マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオら
3人の文系お笑い芸人が、
好きなお菓子から世相まで
独自の視点で鋭く楽しく語り合うおしゃべりラジオ。」

(解説より抜粋 )



本選びに参考にしている
「週刊ブックレビュー」で紹介されたいたので
さっそくネットで注文して
読み始めた。

ネットラジオで3人が話しているのを
書籍化しているので
それぞれ誰が発言したのか括弧の前に
名前があり、話しているのを
そのまま読んでいく。

書かれているのは
目次から以下の通り
@@@
「すべらない話」論
「矢沢永吉:ビートたけし=長渕剛:片岡鶴太郎」論
「ビートたけしベンチャー」論
完璧過ぎる=おもしろい「ドラリオン」論
「真っ赤なスポーツカー」論
「排泄映画」論
「おすそわけガム」論
「手数」論
「ピン芸人=素数」論
「悪性エンターテインメント」論
局員語録
東京ポッド許可局年表
@@@

普段何気なく見ている番組の
面白さを解説してくれているわけで
彼らの解説も「そういうことなんだ」と
同意できるが
別にこんな解説不要だなとも。



でも今流行りの芸人の芸の内容について
その違いや今の受け止められかたなんかは
こんなふうに分析している人もいるんだと
逆に語られている芸人より
語ってる局員の人たちの
考えが面白かったな。



自分は「踊るさんま御殿」が好きなんで
なぜ「御殿」は面白いのかってのも
次には読んでみたい、
これこれこういうわけで
そして時代の位置的にはこんなふうでと。



普段はこんな感じの本は買わないが
紹介してもらったことで
いろんな人がいるんだなぁと
その感心した感じは
普通の小説とは当然違うわけで
面白い体験だった。


★100点満点で65点


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映画「イップ・マン 葉問」ドニー・イェンの魂の映画に感動した!

2011-03-23 22:34:47 | インポート
「イップ・マン 葉問」★★★★★
ドニー・イェン、サモ・ハン・キンポー、ホァン・シャオミン出演

ウィルソン・イップ監督、109分、2011年1月22日公開
2010,香港,フェイス・トゥ・フェイス
(原作:原題:葉問2 )


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カンフー好きなら映画館で見ないと損する、
是非大画面の劇場へ!
公式HP←公開劇場はココでチェック


「日中戦争後の1949年、主人公である格闘家
イップ・マン(ドニー・イェン)は
香港で詠春拳の道場を始めるが
経営はうまくいかない、
それに加え道場を開くには
他の流派の道場主と闘い
認められないといけないと言われ、
闘いの場で力を示すが、そこでも最後は金の要求があり
彼はそれを拒否して会場を後にする」



なんて冷静にストーリーを書いてる場合じゃない、
久々にまさに血沸き肉踊る
真のカンフー映画を見ることが出来て
体の中から湧きあがる力と
涙腺を刺激しまくりの
素晴らしいカンフーの技の応酬に
幸せな時間を過ごせた。



主人公はのちにブルース・リーも師とあがめ
カンフー(彼の場合は詠春拳)を
世間に広める活動も行った実在の人物でもある。

日中戦争で傷ついた民衆は
その後、香港を統治する白人によって
またしても自治を取り上げられ
激しい差別を受ける、
このあたりの描き方は
画一的で「悪(白人)VS善(中国民衆)」という
単純化されたものとなっている。


現在ではこういう描き方は批判もあるだろうが
まあ、これはラストへ向かっての
感情の爆発を誘引する原因なんで
大目に見るとして
まさに質実剛健なイップ・マン師匠は
やはり貧しく、穏やかで
そんな彼のラストの血管の浮き出た形相、
そして力を尽くした死闘は
ホント感動した。



また往年のカンフースターである
サモ・ハン・キンポーも見せ場たっぷりで
これにも涙。

ジャッキーもハリウッド向けばかりじゃなく
こんな正統派のカンフーで
もう一度その雄姿を見たいと思った。


久々に真のカンフー映画を見た。

最近は香港映画でも
なかなかこういう映画は作られていない、
一時我がジェット・リーが
カンフーを使った映画に出演したが
それは外国人(白人)が見るときの
様式化されたいわば美しさに基準を置いた
型の見事さは表現してくれたが
この映画では、まさにカンフーそのものを
見た気がした。

最高!
もう一回は見に行く!

★100点満点で95点

soramove
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ドニー・イェンはカンフーの実力を早くから認められていたが
いかんせん顔が主人公向きじゃないんだよね、でも最高でした。

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