soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「ひとり日和」芥川賞受賞の期待の作品を読む

2007-02-28 00:09:43 | 読書の時間
「ひとり日和」★★★★{
青山七恵著

母の中国への転勤で
親戚のおばさんと同居し始めた主人公。

大学に行く勉強を勧める母に
そんな気はないと、駅のキオスクと
夜にはコンパニオンのバイトを始める。

恋が終わり、
新しい恋が始まり、
そしてそれも終わる。

小さいころからの盗癖は治らず、
彼氏のタバコや
おばさんの部屋からは小さな置物を
時々こっそり盗んでいく。

特に重大事件が起こるのでもなく、
誰も死なず、
声を上げて叫んだり
泣くことも無い。

しかし全体を通して
誰かと一緒にいても
いつも孤独な主人公の
心の叫びは伝わる。

芥川賞というすごい勲章は重すぎとも思うが、
小さく揺ら揺らと揺さぶられる心は、
ラストで爽快な気分となる。

2作目にしてすでに
何かを確立させたような印象がする。

1作目はもっと血なまぐさいというか、
主人公の心の叫びは
ぱっくりと開いた傷のように生々しかったが、
今回は本人が無自覚な部分が
さらにその孤独感を強烈にする。

なんだか穏やかで静かでありながら、
その周囲は絶えず嵐の中にいるような、
不思議な感じを読みながら絶えず刺激されていた。

ラストはどうなんだろう、
これはハッピーエンドではないだろう、
でも生きている中でそうそうハッピーな結末は
ないのだから、
春の日のような暖かさくらいが
丁度良かったのだろう。

次も期待の作家の登場が嬉しい。

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なかなか次も期待の作家はいないので
彼女の登場は嬉しい、同時代を生きる喜びとまで
いけるかどうか。
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決定!第79回アカデミー賞

2007-02-27 00:27:25 | 大作映画ハリウッド系
決定!第79回アカデミー賞

WOWOWで録画しておいたものを
5時間分を早送りしながら見た。

作品賞「ディパーデット」
監督賞 マーティン・スコセッシ 「ディパーデット」
主演男優賞 フォレスト・ウィッテカー 「ラストキング・オブ・スコットランド」
主演女優賞 ヘレン・ミレン 「クィーン」
助演男優賞 アラン・アーキン 「リトル・ミス・サンシャイン」
助演女優賞 ジェニファー・ハドソン 「ドリームガールズ」

サプライズというほどのものは無かったが、
主要部門で「硫黄島からの手紙」が全然取れなかったことと、
対照的に「ディパーデット」関連が作品、監督賞受賞。

本ネタを紹介するときに
日本の作品のリメイクと紹介されていて、
まあアメリカ人から見れば東洋は日本も香港も関係ないか。

スピーチでは黒人俳優のフォレスト・ウィッテカー が
子供の頃田舎のドライビングシアターで映画を見ていた
テキサス出身の黒人が、この場に立てたことは
願いは叶えられることを強く感じたと
かなり興奮してのスピーチは感動した。

また途中で映画「ドリームガール」で
助演女優賞を獲得したジェニファー・ハドソンが
映画の歌を歌い、続けてビヨンセが登場し、
最後には映画で見た顔が勢ぞろいしての歌は圧巻。
豪華な演出だった。

そしてそして
外国語映画賞のプレゼンターには
カトリーヌ・ドヌーブと舞台に現れたのは
渡辺謙、英語で堂々としたスピーチ、
紹介されたかつての名作フィルムには黒澤作品も。

まだ見ていない作品もあるため
自分なりの映画を見ての比較は出来ないが
この豪華な映画の祭典はやはり注目すべきものがあると実感。

5時間を一時間くらいに短縮し駆け足で見た
式典は舞台上もそして観客席もキラ星のスターで埋まっていて
一日の終わりに幸せな気分にさせてくれる。
 
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途中で披露される主題歌賞の歌の時間や
ノミネート作品の紹介さえオシャレでやはり違うなーと実感。

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「エンロン」企業の良心は信じるしかないのだ、そこにあると。

2007-02-26 00:15:04 | ミニシアター系映画
「エンロンー巨大企業はいかにして崩壊したのか?」★★☆
アレックス・ギブニー 監督、2005年アメリカ


急成長し650億ドルもの資産をもちながら
2カ月もしないで倒産した会社の
ドキュメンタリー。

赤字を出し続けながら
粉飾や不正操作によって
架空の利益を捻出し
マーケットを欺いて
株価の上昇を演出していた。

会社だけでなく
これは関連の会計事務所や弁護士も
加担したことでなし得た詐欺事件だ。

会社は利益を追求するものだ、
その中では常識を少し外れたことも
もしかしたら行われているのかもしれない。

なにせ生身の人間がやっていることだからね、
しかし悪意の存在は通常は
ないものとして日常を過ごしているわけで、
信頼しているのが現実。

最近では日本でも不二家が
わずかの間で倒産の危機をむかえた。
巨大企業であっても、信頼を失えば
思ったより早く崩壊してしまう。

たとえば10年も前なら
ここで報告されるすべてはかなり衝撃的だが、
現在のように日本でも似たような事態を見ていると、
ここに描かれる事実にそれほど
驚きはない。

しかし損をするのはいつも、
真面目に働いていた社員なのだと
実感すると、やはりやり切れない気持ちになった。

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巨大企業といえども何かの引き金で、案外もろく
崩れるのだなあと、実感し怖く思った。

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「バブルへGO!」バブルを笑って、少し考える

2007-02-24 11:56:46 | 邦画
「バブルへGO!」★★★☆興味があればオススメ
広末涼子、阿部寛、薬師丸ひろ子主演
馬場康夫 監督、2006年

TVCMを見ても、
内容をちょっとかじっても
くだらないことは予想がつく。

でも何か映画が見たくて、
他に見るものが無く劇場へ。
小さい劇場はほぼ満席で驚く。

バブルのそのバブルさを実感してはいないが、
報道で見たあの時代の
特徴的な部分を、現代の目で見て
軽く笑い飛ばすところは面白い。

実態より以上に価値をくっつけて、
消費が最良の事とされた時代は
ほんの15年位前には
実際にあったことなのだ。

ドタバタに徹し、感情を込め過ぎず、
徹底的に笑い飛ばす姿勢が
この映画を面白くさせている。

全然期待してなかったけど、
割りと時間つぶしには、
その期待に充分応えてくれた。

1000円以上出すのはもったいないけど、
見逃してもレンタルまで待って借りるなら
損無し、くつろいだ週末の深夜に
適当に脱力した笑いがいい。

ということで評価は高めの★3つ半、
時々「じゃあ、ドリームガールと比べてどう?」などと
聞かれるが、映画の質が全然違うので
比べられない。
後者は大作の最良の部類だからね。

それでも目指した高さは充分クリアした
作品でした、勧めます。

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広末ってこんなに自然体でいい役者さんだったのかと
認識した。

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韓国最新映画ランキング 2/18付 

2007-02-23 00:50:03 | 韓国映画・アジア映画
ベスト5を韓国映画で独占の週末、
日本では考えられない状況。
新作2本が首位争いをしている。

①「1番街の奇跡」
イム・チャンジョン、ハ・ジウォン、チュ・ヒョン、チョン・ドゥホン主演

人気のチャ・テヒョンを抑えて首位はチンピラの
街再生計画のドタバタコメディー。

’天下の悪党’ピルジェのビッグプロジェクトは果たして成功可能か?


②「覆面ダロ」
チャ・テヒョン、イム・チェム、イ・ソヨン主演

ロックスターを夢見る男が契約したのは
演歌のアルバムを出すことだった。
チャ・テヒョン期待の新作も首位ならず、なかなか韓国の首位は
予測できないのが面白い。


③「浮気日和」
キム・ヘス、ユン・ジンソ・イ・ジョンヒョク、イ・ミンギ主演

先週首位から後退、
2人の人妻はそれぞれ浮気中、
ドタバタコメディー、やはりこういう映画が強い韓国。


④「あいつの声」
ソル・ギョング、キム・ナムジュ、カン・ドンウォン主演

先週首位、落ち込みは少なくヒットの予感。
まだ大ヒット作は出てない、
何が「グエムル」のように化けるか楽しみ。


⑤「金館長vs金館長vs金館長」
シン・ヒョンジュン、チェ・ソングク、クォン:オジュン主演

小さな町に三つの道場、
三人の金館長、彼らの本格コメディー対決が始まる!

シン・ヒョンジュンは年間何本に出てるのかと思うほど
主演、脇役と活躍している、まさに大スターのひとり。
この濃い顔はなかなか韓国では見かけない。


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韓国の映画館のスクリーンは大きい、
日本のような単館は珍しく、ほとんどシネコン形式。

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