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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「瞬 またたき」記憶の中に永遠に閉じ込めた思い。

2010-06-29 22:20:05 | 邦画
「瞬 またたき」★★★☆
北川景子、大塚寧々、岡田将生出演
磯村一路監督、110分 、2010年6月19日、日本,S・D・P
(原題:瞬 )




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「主人公の泉美(北川景子)は恋人の淳一(岡田将生)と
バイクで花見に出かけた帰り、トラックとの衝突事故に遭い、
愛する人を失くしてしまった、
そしてその事故の記憶が自己防衛本能からか
思い出せず苦しんでいた、
毎日事故のニュースを目にしているから
感覚がマヒしているかもと感じた、
自分に起きたら、この世はもう全然違ってしまうだろう」



こわれ物に触るような家族の視線、
夜になると繰り返し夢に見る事故の様子、
無気力な毎日、
事故の記憶を取り戻すことで
大切な人の最後の瞬間まで覚えていたい、
そうすれば次の一歩が踏み出せそう。

頭で想像は出来ても
これは実際に経験しなければ分からないだろう、

そんな人がそばにいたら
自分は何がしてやれるのか
そのくらいしか考えられない。


人は誰かと関わって生きている
自分で選ぶ場合より
仕事場や学校や割と限られた範囲で
奇跡のように出会った人達と
同じ時間を過ごしている。

当然のように感じているが
実は不思議なことだ、
例えば少し前には全く知らなかった人と
いつの間にか深く関わることも。

主人公が気にする事故のもしかしたら
最悪の部分がラストで
謎解きのように明らかにされる、
そこの描写は「これは韓国映画か」と思うほど
一部グロイ、
ケネディの脳みそをかき集める
ジャクリーンの映像を思い出した、
でも美大生の大切な指だからね、
とっさにそういうことをするのかも。

記憶はだんだん薄れていく、
でも折りに触れ蘇る
それは何年経っても訪れる

それでいいのだ、それで自分の中で永遠に
留めていればいいのだ、
この世に永遠なんてないかもしれない、
でもその瞬間を自分の記憶の中に
永遠に閉じ込めることは可能だ。

忘れることだけが素晴らしいことじゃない、
どんな惨い事も大切な思い出でもあるのだ。


★100点満点で65点


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岡田将生ファンはこの映画を見たら出演シーンが少なくて驚くだろうな。

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映画「ザ・ウォーカー」ただ一つ守りたい本があった

2010-06-27 16:28:10 | 大作映画ハリウッド系
「ザ・ウォーカー」★★★☆
デンゼル・ワシントン、ゲイリー・オールドマン、ミラ・クニス、ジェニファー・ビールス出演
アレン・ヒューズ、アルバート・ヒューズ監督、118分 、2010年6月19日、10,アメリカ,角川映画、松竹
(原題:THE BOOK OF ELI )



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「やはり人類には明るい未来というのは
無いのだろうか、
ここで描かれるのも、たぶん核戦争で荒廃した地球、
以前は使い捨てていたものを
命をかけて奪いあるような毎日、
そこにただ一冊残された本を持って旅する男がいた」



すぐにその本は
特定の本と想像できるし
それは当たっていたが、驚きは無い。

そこまで固執するものも
日本人の自分には理解さえ出来ない、
それでも「何かを守る」ものがあれば
人は強くなれるのかもしれない。


かつて「マッドマックス」で描かれたような
僅かに残った物資を奪い合い、
ガソリンも少なく、水は大切な資源となり、
やはりそこには力の強いものが現れ
小さな街を支配している。

農業のような生産的な事は
紫外線が強くサングラス無しには
生活できないような場所では
無理なのだろう、
小汚い服装の住民が
何を楽しみに生きているのか分からないような
生活を送っている。

自分が楽しんだのはストーリーより、
少数対多数のガンファイトや接近戦での
血飛沫飛び散る戦闘シーンだ。



デンゼル・ワシントンは一体この人何歳なんだろうと
もう20年くらい変わらない見た目で
素早い動きを見せて
決して負けない不死身の男を演じている。
(実際は55歳という)

大切に守っている本が何なのか
割とすぐに分かってしまうが
そこで少し興ざめな気分になる、
その本がそれ程大切なものかは
自分には実感が無いからだが、
欧米の人達はここでグッと身近な感じに
なるのだろうか。

でもあんな荒廃した世の中で
信じられる「何か」を持つ者は
たぶん強く生きられるだろう、
でも自分達は「その後」がいかに
厳しく、大切かも知っている、

ゴールは描かれるが、その後は分からない、
ヒロインが故郷に帰るところで終わるが
果たして彼女の故郷って?

「大切なのは物より、思い出」
そんな言葉が思い浮かんだ、
命までかけて奪い合ったのが
実はあまり意味の無いものだった、
それより人間が体験し
そして蓄積した知識や思い出こそ大切
そんなテーマが流れていて
見た目のモノクロに近い無味乾燥な世界、
でも心の中は自分がどんな色にも変えられる
その気持ちで未来が輝きますように。

★100点満点で65点


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ヒロインの盲目の母親役が
懐かしいジェニファー・ビールスが演じていた。

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映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」壊した壁のその向こうにあるものは

2010-06-26 22:40:39 | 邦画
「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」★★★
松田翔太、高良健吾、安藤サクラ出演
大森立嗣監督、131分 、2010年6月12日、2009,日本,リトルモア
(原題:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 )




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「この映画にも高良健吾が出てるよ、
なんだか気になり劇場へ、
映画は自分探しの旅というか、
探せない3人のロードムービーを見た」



なんとももどかしい作品だ、
心のやわらかい部分に
届きそうで届かない
何かを伝えるのかと見守ると
それまで積み重ねた全てを投げ出すような
捕え所のない作品だった。


「ここではない、何処かへ」
その想いが募って
がんじがらめの日常から
抜け出した3人は
別の何処かを探しつつも
何処へもたどり着かないようだ。

これって今の世相を反映しているのか、
どこかで明確な何かや
明るい希望を見たかったのに、
その周辺を漂いながら
決してたどり着かない、
そんな映画だった。



しかし高良健吾、
ホントよく見かける俳優だ、
ほぼ主役級なのに、存在感は希薄で
でもそこに居るだけで、
セリフで語るより多くのことを伝えてる気がする。
まだしばらくは
「おっ、またここに居るよ」と、
見つけることになりそうだ、楽しみだ。


★100点満点で65点


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この映画はかなり期待していたが、それ程でも無かったというのが正直なところ。

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映画「ビルマVJ 消された革命」いつか、昔はこんなことがあったと言えるように

2010-06-25 07:35:18 | ミニシアター系映画
「ビルマVJ 消された革命」★★★
アレクセイ・グシュコブ、メラニー・ロラン、フランソワ・ベルレアン出演
アンダース・オステルガルド監督、85分 、2010年5月15日、2008,デンマーク,東風
(原題:BURMA VJ )




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「今年の韓国映画名作「息もできない」を見た時、
予告編を見て気になっていた映画をやっと見た、
2007年、ミャンマー(ビルマ)で起きた反政府デモの映像は、
それ自体より、日本人ジャーナリストが
撃たれて命を落としたことで記憶に残っている、
結局すぐお隣の国だと言うのに、
自分達は他人事のように気にもしていないのが現実」



身の危険を顧みず潜伏しながら
世界へとミャンマーの現状を発信し続ける
VJ=ビデオ・ジャーナリストたちの
姿を追ったドキュメンタリー。

7年くらい前にミャンマーへ旅行した時、
当時の首都ヤンゴンに溢れる物品
中央に輝くパゴダ、
バスが頻繁に行き交い
多くの人を吐きだして賑わいを感じた。

旅行者の自分には現地の人たちが
いかに暮らしにくい生活を強いられているかは
やはり分からなかった、

「結構栄えてるじゃん」
そんなお気楽なことを感じていた、
その後国内線で行ったパガンは
さらにのんびりとした観光地で
楽しい思いしか感じなかった。

オレンジの袈裟を着た僧侶達を先頭に
多くの市民が立ち上がった、
軍事政権への不満が頂点に達した瞬間だ

身の危険を感じながらも
この現実を伝えようとする熱気は
充分に伝わった、
しかしその熱がまたしても抑えられたことも事実、
簡単に何がいいか分からないが
民意が伝わらないことが
今後どう影響するのか見守るだけだ。



ミャンマーから遠く離れて
映画館の冷房の利いた中で
リラックスして見ている自分には
本当の意味の彼らの言葉は伝わらない、

なんだか作り物の映像を見ている気さえしたのだ、
その意味で映画と言うものの
ニュース的な価値は無いと感じたが
それと同時にこの事実を
しっかりと残すのは映画なのかもしれない。

軍事政権に憤慨しつつも
映画館を出て暗くなった道を
地下鉄に向かう頃
今夜は何を食べようかなと
すでに別のことを考えていた。

★100点満点で60点


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闇両替を頻繁に声をかけられた記憶がある。

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映画「オーケストラ!」ラストまでちょっと我慢、素晴らしい瞬間を待て。

2010-06-24 07:11:16 | ミニシアター系映画
「オーケストラ!」★★★★
アレクセイ・グシュコブ、メラニー・ロラン、フランソワ・ベルレアン出演
ラデュ・ミヘイレアニュ監督、124分、2010年4月17日、2009,フランス,ギャガ
(原題:LE CONCERT )




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「かつて天才指揮者と呼ばれたアンドレは、
今は劇場清掃員をしている、
当局に抵抗したため、指揮棒を折られ没落したのだ、
そんな彼がかつての仲間と一発逆転の賭けに出た、
ラストの演奏シーンは胸に迫る迫力、
素晴らしい!」


30年も実際の演奏から離れていて、
こんなこと可能なのか、
演奏家は常に厳しい練習を要求されているはず、
だからどうしてもパリでの演奏が
現実的に思えなかった。

ラストの演奏シーンまでは
ドタバタあり、笑いあり
そのどれもが洗練さの見えない
粗い手触りの映画と映ったが、
その全てがラストの演奏で帳消しになり
そして余りある感動をくれた。



バラバラの演奏に首をかしげる聴衆、
ソリスト、そして当の楽団員までも、
でもソリストの素晴らしい演奏に引っ張られるように
全体が一つにまとまっていく、
こんなのあり得ないだろと思いつつも
自分も会場でこの素晴らしい演奏を聴いているように感じ、
その感動が胸に迫る。


自分はクラッシックは全く聞かない、
だから細かいテクニックは全くの無知だ、
でも感じることは出来る、
そしてそれぞれの人生を振り返る映像が挿入され
ムリなく感情移入できる作りになっている、
好きな事を止めなくてよかったね、
でもそれは並大抵のことじゃない。


都合良すぎる展開だけど、
素晴らしいラストの演奏に出会えたことだけで
この映画を見る価値があった、
好きな事を出来る素直な喜び、
それは誰にでも分かることだから
夢を夢で終わらせないという
まさに夢のような時間が嬉しかった。



★100点満点で80点


soramove
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ロシアという国をちょっと悪く描きすぎてる感じはあったが、
ロシアという国をもっと知りたいとも思った。

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