soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

2006年インド旅行5日目②ベナレス(バラナシ)3日目

2006-09-08 00:49:34 | 2006インド旅行
ベナレス(バラナシ)3日目/2006年インド旅行5日目②(3/18)
ーマニカルニカー・ガートへの道ー
   人は灰になりガンガーに流される



白人バックパッカー5人くらいとすれ違った、
なんとなく雰囲気が今までと違い道が少し広くなったなと
感じると、すぐ前方に煙が見えた、
その向こうにガンがーも見える。

3階建ての建物の2階に上って、
見下ろすと3カ所くらいで火葬が行われている。

まさに火にかけられるところ、他では灰の塊から
煙が出ている、すぐ側に牛がいる、数人が炎を見守っている。
緑の美しい布の端がめくれて足が見えた。


もう充分だと思った。


そして3人にバイバイと言ってから歩きだした、
沢木耕太郎の深夜特急を持って来ていた、読み返した
この火葬場のシーンは多分今自分がみたままだろう。

熱病のような感じは自分には感じられなかった。
だから何だというのだ、自分は日本で彼の本を読み、
そしてなんとなくは分かっていたはずだ、
あれは彼の旅だと。

少し歩きだしてカフェの文字を見つけ休憩することにした。
緊張していたのか喉が乾いているのに、カフェの文字で気が付いた。

暑い空気をかき回すだけの扇風機の送る風に
少しすると汗がひいて、
コーヒーの香りに落ち着きを取り戻す。
沢木のような「何か」を自分も感じたいと願っていた、
しかし人の旅をなぞろうとしてもダメなのだ、
自分自身の旅をしないことには。


分かっている、分かっている
だけど何かを感じる感覚はにぶっているのは確かだ、
冷静に考えるにはここは暑すぎる、
すぐに物売りが声をかけてくる、かなりの距離をものともせず、
無視をしても後を付いてくる。

そして全くの別世界のようなところで日々新しい出会いをしていると、
それらを飲み込んで自分の言葉に置き換えるのがおっくうになるのだ。

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2006年インド旅行5日目①ベナレス(バラナシ)3日目

2006-09-05 07:18:25 | 2006インド旅行
ベナレス(バラナシ)3日目/2006年インド旅行5日目①(3/18)
  -ゆっくりと更新してます、インド滞在記ー


ゆっくり眠っていようと思っても、4時の鐘で起こされてしまう。
それからは断続的に眠ったり、起きたりを繰り返した。

テラスに下りて、コーヒーを飲む、ガートから
割れた音の音楽が聞こえる、ボートにたくさんの
観光客が乗っている。
普通ツアーだと夜明けに列車で駅に着き、その後
大きめのボートに乗ってガンがーを下り、
バスに乗り換えて博物館や寺院をササッと見て回ると、
また列車に乗ってカジュラホやデリーに向かうようだ。

せっかく来たのなら見所はなるべく見たいと思いつつも、
あんなふうに慌ただしいのは嫌だなと思う。
それでもどんなにこちらのリズムに合わせたいと願っても、
やはり自分はここでは異邦人に過ぎない。

10持過ぎ、昨日ボートで見た
火葬場のマニカルニカー・ガートに向かって歩きだす。

途中シヴァ信仰の中心地として全巡礼が目指すという、
ヴィシュワナート寺院があり、アクセサリーや様々な
土産物を売る小さい店や露店を見ながら歩いていると、
少年3人が「ここから黄金寺院が見える」と言いながら、
僕の手を引っ張る。

地球の歩き方に書いてあった3階から寺院の上部が
見えるという店のようだ。
特に見たいとは思わなかったので、手を引っ張り返すと、
「カソウバハ、アチラ」とカタコトの日本語。

彼らの後をついて、またしても迷路のような細い道を行く、
絶対に自力では戻れないなと思いながらも
もう着いて行くしかない。

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2006年インド旅行4日目②ベナレス(バラナシ)2日目

2006-08-21 08:28:00 | 2006インド旅行
ベナレス(バラナシ)2日目/2006年インド旅行4日目②
早朝のガンガーを漂うようなボート体験の後、やっと朝が始まる・・・。

一旦ホテルに戻り、コーヒータイム。
その後バナラシ鉄道駅に向かう。

ここからバスでサルナートへ行こうと、
バスを探すが分からないので、
オートリクシャーに
駅→サルナート→ゴードウリヤーまでを交渉し、
250ルピーで乗車、
渋滞の道を車やバスの
わずかな隙間を縫うように、走りだした。

幹線道路を折れると急に道の状態が悪くなり、
激しい振動で笑ってしまう。
これでは車の傷みも早いだろう。

サルナートはブッダが初めて説法をした場所、仏教徒の
聖地。
遺跡が整備された公園内に点在し、
さっきまでの喧噪から離れて静かな場所だった。
オレンジの袈裟を来た僧侶がゆっくりと歩いている。

韓国人の団体が木陰でガイドの話を聞いていた。

待っていたリクシャーに乗り込み、ゴードウリヤーへ。
ホテルに近い車両の乗り入れが可能な場所まで乗せてもらう。

もう昼を過ぎているので、辺りをブラついて食事の出来る場所を探し、
レストランの看板を見て建物の中に入った。

そこは中庭の一部をレストランにしていて、
すぐそばには寺院があり、また一番端のテーブルの脇には
なんと牛が3頭つながれていてビックリ。
日本なら衛生面ですぐにクレームがつきそうだが、
牛達がのんびり藁みたいなものを食べている横で、
観光客が何かを食べているという不思議なロケーションだった。

この店になんとムサカがあったのでオーダーした。
ムサカはギリシャのアテネに行った時に食べたが、
まさかインドのこんな牛の側で食べられるとは。
ムサカとドリンクで100ルピー、満足してホテルに戻った。

夜にはまたガート近くをブラつき、絵葉書を100枚くらい購入、
一枚1ルピーと格安。カフェでチャイを飲み、
葉書を書いたり、日記を書いたりしてガートを
川辺まで降りて、暗いガンガーの川面を見つめたりした。

何か見えるとでもいうかのように、気が付けば周囲の多くの人が
同じ様に揺れもしないガンガーの川面を見つめているのだ。

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2006年インド旅行4日目①ベナレス(バラナシ)2日目

2006-08-17 00:13:30 | 2006インド旅行
ベナレス(バラナシ)2日目/2006年インド旅行4日目①

鐘の音で強制的に目覚めた。
時計を見るとなんと4時だ、
何かが始まる感じ、
急に人の声が聞こえ始める。

まだ、月が出ていて外は真っ暗だ。

ガンガーの向こうが赤くなり始めるまで、
少し横になっては
しばらくすると起き上がり、
ベランダから近くのダシャシュワメード・ガート辺りを見て、
人が集まって来るのをまだ醒め切っていない頭で眺めた。

ボートがいくつか動き出した。

6時になってガートに向かって歩きだした。
ガートとは川沿いに点在する川に降りる階段が川水まで
没している堤のことで、
ここで多くの人達が沐浴をしている。
またヒンドゥー教徒の火葬場を指す場合もあるようだ。

すぐに「ボートに乗らないか」と声をかけられる。
アルカホテルから出て来るのを見られているので
言い値が高い、無視して歩くと石段に座ってるおじさんに呼び止められ、
値段を聞くと60ルピー(180円)ということで交渉成立、
ボートに乗り込んだ。

ここに来る前に数年前にここを訪れていた友人の言葉や、
昨夜何度もリピートした長渕の歌なんかを
思い出しながらゆっくりとしたボートからの景色を楽しんだ。

既に煙の上がっている塊や、新しく整然と積み上げられた薪が見える、
マニカルニカー・ガートだ、ここは火葬場なのだ。

写真は撮らないようにと言われるが、もちろん始めから撮る気はない。

ボートはゆっくりと回転しダシャーシュワメード・ガートヘ方向を変えた。

②に続く・・・。

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インド旅行3日目②/ムンバイ→ベナレス(バラナシ)

2006-08-09 00:20:27 | 2006インド旅行
インド旅行3日目②/ムンバイ→ベナレス(バラナシ)
前のページの続き、ガンジスのダシャシュワーメード・ガートまで来て
そこに見た光景は・・・ 

訳もなく「うわー」と声に出した。
何だか自分が此処にいるのが信じられなくて、
自分の声を確認するかのように。

しばらくすると台の上に10人位の男性が上り、
けたたましい音楽に合わせた歌が始まり、かれらは一斉に踊りだした。
多くの人が見守る中、観光客のフラッシュが何度も光り、
子供がそこいらを走り回り、人はそれでもどんどん
この場所に押し寄せ、はがきや小さな像を持った少年たちが
さかんに買う人を見つけて歩き回る。

様々なことがその場所で繰り広げられ、自分もその中に
映画のシーンのように存在していることに
静かに興奮していた。

とりあえず何か食べようと、
大通りを川を背に歩きだす。
目に付いたレストランに入り、
チキンカレーセット100ルピー(300円)をオーダーした、
カレーセットは特別美味しい訳でもないが
充分食べられる。

店を出て小さい道でにぎやかそうな所を選んで
少し進んでは戻った。
絵葉書を購入、見つけた
ネットカフェでブログの更新をした。
ネットは早さも問題なく、快適、
ムンバイのネットカフェに見習ってもらいたいと思った。

ホテルに無事戻り、部屋のバルコニーの椅子に座り
運んでもらったコーヒーでくつろぐ。
ガンガーの川面に月が浮かんでいる、
この夜のなかでもボートが時折行き交う。

持って来た長渕の「ガンジス」をイヤホンで聞く。
まだ一日目、来たばかりだけれど、
他では感じたことのない衝撃を受けたことは事実だ。

今日自分がこの目で見たものは、本当に現代の
今の今、実際のことなのかと。

さっきのガンジスの石段の光の届かない暗がりで
オレのジーンズの裾をひっぱった老人の手、
行きも帰りも路地で見た、横たわる人間の塊。

そして祈り。

人は何に祈るのだろう、
そしてそれは届くのだろうか、
叶えられるのだろうか。

きっとただただ祈るだけなのか。

眼下のガンジス川沿いにまだわずかに光が見える。
ゆっくりと眠りに落ちていくようだ。

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